2月末にペプシコに約20万円投資したんですが、その後「あ、タイミング悪かったわ~、、残念。」って思ったことがありました。別に投資した直後に株価が急落したわけじゃありません。まあ、若干の含み損ですが。

タイミング悪かったと落ち込んだ理由は株価じゃなくって配当です。ペプシコの四半期配当が3月末に支払われるのですが、その権利落ち日が3月1日でした。


楽天証券からの「配当通知メール」です。

ご存知かもしれませんが、配当って配当権利落ち日時点で株を持っている人に対して支払われます。どれくらいの期間株を持っているかは関係ありません。3月1日が権利落ち日なら3月1日時点に株を持っている株主が配当受領権を得ることができます。2月28日に株を手放した人はアウトです。3月2日に株を買った人もアウトです。3月30日支払いの配当をもらうには、3月1日時点で株を持っている必要があります。

ペプシコ株の約定日は2月27日でしたが、受渡日は3月2日だったんですよ~(泣)。

1日遅れで配当を逃してしまった!!(ガビーン)

配当好きの僕としては、これは結構ショッキングな出来事です。まあPEP20万円相当の四半期配当なんて1500円くらいなんですがね。でもそういう少額の配当を地道に積み重ねることが自分の投資スタイルですから、1500円の四半期配当を逃したのはショックです。

ただ、そんな自分を慰めたいわけではありませんが、理論的には投資する上で権利落ち日を気にする必要はありません。権利落ち日直前に株を買っても得ってわけじゃないし、今回の私のように権利落ち日直後に株を買っても損ではありません。

「理論的には」ですけどね・・。

 

権利落ちに関する「理論的」な話。

理論的には、権利落ち日の前に株を買っても、後に株を買っても損得はありません。

一見すると、権利落ち前に株を買った方が配当を貰えてお得に思われるかもしれません。しかしそれは違います。権利落ち日を過ぎると、配当が貰えなくなる分株価が下がるので安く仕込むことができます。権利落ち日を過ぎた瞬間に株価が下落することを「配当落ち」と言います。

結局、インカムゲインとキャピタルゲインの入り繰りが起こるだけで、権利落ち日が投資リターンに影響を与えることはありません。むしろ税金的には権利落ち日後に株を買って敢えて配当を貰わない方がいいという発想もあります。

イメージ的にはこんな感じです。

インカムゲイン(配当) キャピタルゲイン 合計
権利落ち日に投資 10 90 100
権利落ち日に投資 0 100 100

権利落ち前に株を買えば確かに配当をゲットできますが、その分キャピタルゲインは減ります。なぜなら、権利落ち日前は配当が貰える権利がある分株価が割高だからです。ちょっと会計的に言えば、配当原資の利益剰余金を加味した株価プライシングがなされているということです。

権利落ち後に株を買えば配当は取り逃してしまいますが、その代わり安く株を仕込むことができます。なぜなら、権利落ち日を過ぎると配当原資の利益剰余金がバランスシートから消えることを見越して、株価が安くなるからです。

権利落ち日の前に株を買おうと後に株を買おうと、理論的には投資リターンに影響はありません。配当かキャピタルゲインかの違いでしかありません。ましてや米国企業は日本企業とは違って3か月毎に配当を支払う企業が多く、1回の配当権利落ちによる影響は小さいです。

以上が理論的な話です。

 

権利落ちに関する「感情的」な話。→配当欲しいよ!!

とは言ってもね・・。理論的には配当権利落ち日はトータルリターンに関係ないとは分かっていても、感情的には大いに影響あります。あ、私個人の感情の話ですよ。

私は配当権利落ち日の直後に株を買うのが嫌です。

先ほど「理論的」な話の中で、権利落ち日が過ぎるとその配当相当の株価下落が起こるから安く仕込めると言いました。

ですが、、当に権利落ち日を過ぎると株価は下がっているのでしょうか?

下がっていますよ。下がっているはずですよ。でも、株価を動かす要因なんて配当権利落ち以外にもたくさんあるわけです。マーケットのセンチメントが良ければ、権利落ち日を過ぎた瞬間に株価が上がることだって頻繁にあるわけです。そうなると、配当受領権は逃すは株価はより高い水準で買わなきゃだめだわと悪いこと尽くめです。

こんなニュース報道を聞いたことありませんか?
「本日の株式市場は、主要企業の配当権利落ち日にもかかわらず日経平均株価は前日比1%高の〇〇円で終わりました。」

今まで何度かこんな報道聞きました。権利落ち日を過ぎると普通は株価が下がるはずなのに、むしろ株価は上がっているからこんな表現になります。配当落ちがなければもっと株価は上がっていたんでしょうね、、恐らく。

結局わかんないんですよ。株価なんて所詮ランダムウォークです。一日の株価変動要因を一つに特定するなんて土台無理な話です。権利落ち日を過ぎれば絶対に株価はそれに反応して下落しているはずです。でも、それは見えないんです。権利落ち日を過ぎても、本当に配当落ち相当の株価下落が起きているのか見えないのです。

見えない、、そこが心情的に嫌なところです。権利落ち日直後に株を買ってしまったけど、本当に配当落ち後の安い株価で仕込めているのかいまいち実感を持てないんです。個人的な経験として。それに引き換え、配当はしっかり見えますからね。配当は間違いなく自分の証券口座に入金されますよね。

ベライゾンとかAT&Tとかあれだけ高配当な銘柄になると、さすがに配当落ちを実感する時もありますけどね。。少なくとも、今回僕が投資したペプシコについては明確に配当落ちを感じさせる株価推移はありませんでした。(はあ~、権利落ち日前に投資してれば良かった。たった1日の差・・。)

ということで、理論的には配当権利落ち日を気にする必要はありませんが、個人的に私は今後は権利落ち日直後に投資して今回のPEPみたく落ち込まないように気を付けたいと思います。
(各社の配当権利落ち日ってどうやって調べるんだろ・・)