米国株ブロガーで恐らく日本一有名なバフェット太郎さん。歯に衣着せぬ物言いで、「日本一アンチの多い米国株ブロガー」とご本人自身がおっしゃるくらいです(本にも書いてあって驚きましたw)。
バフェット太郎さんが4月に書籍を出版されました。バフェット太郎さんは毎日2本の記事をアップされていますが、それはとてもとても大変なことです。私も米国株ブロガーの端くれですから分かります。信念を持ってブログ運営を続けたことが、書籍出版に繋がったのだと思います。素直に凄いと思いますし、私も負けずに(別に競っているわけじゃないけど)頑張りたいです。
さて、バフェット太郎さんから献本のご連絡を4月半ばに頂いておりました。「クソダサい!」など、ブログではちょっときつい物言いで有名ですが、言うまでもなくあれはパフォーマンスです。非常にご丁寧なご連絡を頂き感謝しております。
が、しかし。。
私があまりに家を不在にするので書籍を受け取れず、一度バフェット太郎さんの手元に返却されてしまいました。ホントに申し訳ありません。一応、再発送手続きしたつもりなのですが、なぜか返却されたようで。再発送して頂き、先日ようやく手元に届きました。再発送までして頂き本当にありがとうございますm(__)m。
(感想)
初心者フレンドリーで分かりやすく面白い!
株式投資の優位性、米国株の魅力がよく伝わってくる!
「クソダサい」などブログで使われているフレーズが、書籍でも至るところに使われていて笑ったww。本にここまで書いていいもんなんですねw。
投資に(というか何でも)絶対の正解はありません。ありませんが、長期的にゆっくりお金持ちになりたい個人投資家にとっては低コストのインデックス投資が最適だと思います。特にS&P500やNYダウなどの米株インデックスです。
バフェット太郎さんはブログでも一貫してS&P500への長期投資を推奨されていますが、当書籍でもその主張を貫いています。私も自分は個別株をやっていますが、これから投資を始めようか悩んでいる同僚などに相談されたらS&P500を勧めることが多いです。
なぜ、米国株がいいのか?
それは、明らかに利益率が日本企業より高いですし、何より経営者の株主利益に対する意識が強く、株主の財産がしっかり守られるからです。それについて、バフェット太郎さんは結構な紙面を割いて説明されています。きっと、米国株に対して知識ゼロの読者さんが読んでも「なるほど~、だから米国株が良いのか~」と納得されると思います。今はネット証券で簡単に投資できるという点にも言及しており、ここも初心者フレンドリーだなと感じました。
バフェット太郎さんは、「米国株はブームではなくってこれからのスタンダード」と仰っています。私もそう思います。日本人として日本株がスタンダードになることを願ってはいますが、法制度も含めて米国企業並みの株主利益重視の姿勢に日本企業が変わるのは、短中期的には厳しいと感じます。短期で利ザヤを狙うならむしろ日本株マーケットの方が適切でしょうが、長期投資なら米国株の方が優位です。
共感した一節がこれ。
あなたがこれからどの会社に投資しようかと考えた時、アップルのオーナーになった方が賢いと思うのか、あるいは東芝のオーナーになった方が賢いと考えるのか。
日本の個人投資家はなぜだかわからないけれど、「東芝」を選ぶわけです。で、株主総会で怒号を飛ばすわけです。
そんなの完全にキ〇ガイかつ時代の変化に取り残された情弱旧人類だしマジで可哀想乙。マジで乙乙。くらいに思うわけでありまして、言い過ぎても何でもないと思うんですよ。だって、怒号飛ばすくらいなら投資資金を引き揚げて、アップル株買ったほうがよっぽど楽しい人生が送れそうじゃないですか。
※黄色は私が個人的に強調しているだけです。
↑
これホントそう思います。大株主ならいざ知らず、末端個人投資家は貴重な時間を割いて総会で怒号飛ばす暇があるなら、もっと優良な投資先に資金を振り向けた方が建設的だと思います。そうやって、ダメ企業の株が売られることは、資本の適切な配分という意味で社会的にも価値があるとさえ感じます。
あと面白かったのは、あのブログでの口調、表現がホントそのまま書籍でも使われているところです(笑)。ブログじゃなくて本ですけど、ここまで書いていいもんなんですね。出版社の方はだいぶ迷ったことかと思います。私は以前、週刊エコノミストに記事を寄稿した時、Hiroというハンドルネームすらチャラいからダメと言われたくらいなのに・・。Hiroってチャラいですかねw?
クソダサい!
キ〇ガイ
ワロタww
オワコンのゴミ株
などなど、バフェット太郎さん節全開です。
こういうキャッチーな表現があった方が、読み手は爽快感を持って読めるところはありますよね。私はバフェット太郎さんのブログを2年以上読み続けているので、感覚が麻痺してこういう表現を見ても何とも思わなくなりましたけどw。
すでに米国株投資を始めていて、バフェット太郎さんのブログを熟読されている方は敢えて購入する必要はないかもしれません。でも復習も兼ねて読む価値は絶対あります。最近株式投資を始めようか悩んでいて、まだ米国株について知識がないという方には最適な本だと思います。米国株関連の知識を網羅的に、楽しく学ぶことができますよ。
最後に、バフェット太郎さん献本どうもありがとうございました!
これからもブログ楽しみにしています。
Hiroさんもついに読まれたんですね!確かに表現はブログの表現そのままって感じでしたね(笑)でもそれがかえって読みやすく、初心者フレンドリーな構成に一役買っているのかなと思います。
この初心者フレンドリーっていうのは個人的にはすごく大事な所だなと思っていて、ただでさえ心理的ハードルが高い株式投資、そのさらに一段高いハードルが米国株投資にあるわけですから、そのハードルを少しでも低くするのにバフェット太郎さんの本はうってつけなのかなと思いました。
本当もっと米国株投資が広まってほしいですねー
それにしてもHiroさんは名前でダメ出しされてたんですね(笑)バフェット太郎さんの表現に比べたらなんてことないんですけどね。
ようやく読めました。
先入観なく読むために他のブロガーさんの紹介記事も敢えて全く読まずに、アマゾンレビューも見ずに今日まで我慢しました。
記事にも書いたんですが、「クソダサい」などのフレーズがそのまま載っていて吹きましたw。
ブログよりもちょっと過激な表現もあって、書籍でここまでやるとはさすがバフェット太郎さんだと思いました。
内容はすごく初心者フレンドリーで良質ですよね。
前知識ゼロでこの本を読んだら、多くの人が株式投資に対する見方が激変すると思います。
ブログをずっと続けていくと過去記事の内容と重複しないように気をかけると、ついつい小難しすぎる記事を書きがちだと自分で反省することがあります。
ネタや言い方を変えながら、読み手が初心を思い出すことができるようなコンテンツをもっと発信できるようになりたいです。
こんにちわ。
BF太郎さんのはブログで十分わかる勝手に思っているので、私は読んでおらずです。
あと、表紙が年寄りにはちょっと引けたのと、これから長期間投資可能なリソースを
持っている20~40代の人に効果的な投資法だと思っているので、急がなくてもと。
それでも、「復習も兼ねて読む価値は絶対」は、肝に銘じておきます。
あと、「馬鹿でも~」が今の本のタイトルの流行かな。
薄口評論家の「馬鹿でも資産1億円」というタイトルもあったし。
アップルもジョブスが復帰する前、とくにスカリーの時代は株主総会では
怒号が飛んでいました。「息子の大学資金をどうしてくるんだ」と
叫んでいた的外れな株主が印象的でした。
時代に合わせた投資感覚が必要ですね。相当難しいけど。
この時期、日本企業からは読みずらい株主総会の招集通知がきます。
毎年、代わり映えしない横並びの決算資料で、読む気が失せます。
分かりやすい決算内容を書く気がないのかなと、この時期つくづく
思います。
こんばんは。
復習大切ですよね。
投資に限らず経験を積んでいくと、基礎基本の書籍はなかなか読まなくなります。
投資を始めて知った頃は熱中して何度も読み返していた本を、たまには読み返すのもいいかな~と思います。時間との兼ね合いになりますが。
具体的には『投資戦略の発想法 2008』とか、『敗者のゲーム』などですかね。
特に『投資戦略の発想法』はこのブログのタイトル”Grow Rich Slowly”の元ネタです。25歳くらいの頃、偶然図書館で借りてあまりに素晴らしい書籍で感動しました。
著者の木村氏は逮捕されてしまいましたが・・。
アメリカの株主総会は日本よりも株主からの圧力厳しそう。
バークシャーの総会は毎年楽しいイベントになっていますが、それは業績が良いからですよね。
>代わり映えしない横並びの決算資料で、読む気が失せます。
ああ、それは心にズキンと響きます。経理部として。
ですよね、日本企業のIR資料って顧客目線がなくてつまらないですよね。
米国は10-kレポートはさすがに法定資料なのでワクワク感はありませんが、アニュアルレポートなんかはビジュアル重視でCEOのメッセージが分かりやすく伝わってきます。あと顔写真とか多いです。
日本でも統合報告を重視する流れがあり、これから変わってくるかもしれません。
初めまして。
いつも記事を楽しみにしております。
非常に勉強になります。
この記事のコメントではないのですが、ご相談があります。
先日、送られてきた伊藤忠商事の株主総会の議案の中身について、理解が難しい点がありまして、hiroさんのアドバイスをお伺いしたいと。
写メールで、議案をそのまま送付してもよいのですが。
株主提案の議案としまして、自己株式の消却が提案されていました。
2案、株主提案されていまして、おおまかにしますと、
1案.自己株式の消却は、株主にとって重要な問題(ROEを下げる等)であるから、取締役会だけでなく、株主総会でも決議できるようにすべきである
2案.自己株式の取得だけでなく、ある程度、一定の時期や、数に達したら、直ちに償却すべきであるとの事(新株発行と同様に、自己株式を売りだせば、1株利益が希薄化してしまうため)
が提案されていました。
会社側からの回答は、
1案については、機動的な資本政策への活用等を可能とし、結果的に企業価値の向上に資すると考えているため、反対ですとの事。
2案については、現時点での消却は不要なので、反対との回答でした。
消却しないことは、会社に資金が必要になった場合、自己株式を売り出す事により、市場から資金調達可能であることは、理解できます。
株主にとってのメリットは、自己株式を売り出した方が、新株発行にかかる事務手数や、金融機関からの借入れより、コスト的にも早く安く調達できそう位しか想像がつかず、株主にとっては、デメリットの方が多いのではないかと思いました。
自己株式の消却と、自己株式の消却は、取締役会だけで、株主総会では決議しない事についての、hiroさんのアドバイスをお伺い出来れば、幸いにございます。
お時間のある時で、構いませんので、よろしくお願いいたします。
m(._.)m
はじめまして。
これはまた高度なご質問ですね。
でもこの類の話は好きなので大歓迎ですよ。
結論としては、私は伊藤忠経営陣の判断を支持します。金庫株の消却を株主総会決議にするというのはやり過ぎだと思います。
会社の重要な業務執行は以下の3つのフローのどれかを通ります。
①代表取締役の独断(代表権があれば法律的に可能)
②取締役会の決議
③株主総会の決議
重要度に応じて、会社法で決まっています。
①<②<③という重要度です。
株主総会で決めることは、会社の未来に重大な影響を及ぼすほんのごく一部です。具体的にはM&Aや新CEOの選任、定款変更などです。
ぜひ知っておいて欲しいのは、会社法の基本的な思想です。
日米ともに現代の会社法は「効率性」をすごく重視しています。ここ重要です。
そりゃ、なるべく会社の所有者たる株主が集まって決めた方がいいに決まってます。その方が納得感ありますから。
ただ現実的には難しいですよね。上場企業の株主なんて一体何万人いるか分かりません。その過半数が集まるだけでも一苦労です。
だから、経営の専門家たる経営陣に業務執行の大半を一任するわけです。取締役の監視の下で。
いちいち何でも総会を開いていたら、取締役に業務執行を一任した意味がありません。
だから取締役会にはかなり広範な権限が与えられています。
たとえば、「授権資本制度」というのがあります。
これは一定の上限の下で、取締役会の決議のみで増資が可能という制度です。
これって凄くないですか??
増資をすると一般的にはEPSが希薄化して、既存株主は損をすることが多いです。
増資は既存株主にとって超重要事項です。
そんな増資を、株主総会を経ずに取締役会決議だけで行うことができるのです。
会社法は増資の度に総会を開くと業務の効率性が落ちるから、取締役会決議のみでOKとしています。
私は個人的にはこれにはちょっと反対です。増資ってそんな頻繁に行うもんじゃないし、株主総会決議でもいいかなと思います。
でも日米ともに会社法は、増資を取締役会決議だけでOKとしているんです。
増資ですら取締役会決議なのです。
であれば、自社株の消却するしないなんて、取締役会決議で十分だと思います。
確かに、償却しないとまた市場に流通する可能性はありますが、それは実質的に増資と同義です。
増資が取締役会決議ならば、自社株の消却も取締役会決議にするのが論理的です。
以上です。
参考になれば幸いです。
これからもよろしくお願いします。
私は発売日と同時に購入しました。
Amazonのレビューにも投稿させていただきましたよ。
案の定ボロカス書かれていましたw
特にS&P500に負けてるところが攻撃材料になっていたようですw
アマゾンレビュー読んではおりませんが、たくさんレビューがあって盛り上がってるな~とは思っていました。
>案の定ボロカス書かれていましたw
内容は素晴らしいですが、バフェット太郎さんご自身が「日本一アンチの多い」とおっしゃるくらいですからね!
でもアマゾンレビューの評価は結構高かった気がします。
とにかく批判したいだけの人(アンチ)もいる一方で、内容をきちんと評価している方も結構いらっしゃるということですね。
アンチがいる分ファンもいるということです。
>特にS&P500に負けてるところが攻撃材料になっていたようですw
タイミングは確かに良くないですね。ディフェンシブ株の地合いは悪いですから。
広瀬さんもPMなどのディフェンシブ株は当面苦しいだろうと仰っていました。
早速のご返答、
ありがとうございました。
とても分かりやすく、
さすがhiroさんですね。
会社法の基本的な知識は、
勉強が必要だと感じました。
範囲が広く難しそうですね…
(^_^;)
投資家さんお薦めの投資本には、
思想心理など哲学的なものが多く、
それもそれで、とても勉強にはなるのですが、
会社法、IFRS等、専門的なものについて
記載されている投資本は、なかなかないですからね。(知らないだけだったり…)
だからこそ、hiroさんのサイトにたどり着いたのですが。
これからも、hiroさん目線からの記事を楽しみにお待ちしております。
私も、『○○しながら泡を吹いて気絶』
しないように頑張ります。
ありがとうございました。
ご返信ありがとうございます。
いえいえ、お役に立ててよかったです。
会計士試験を通じて初めて法律(会社法)の勉強をしましたが、条文の暗記よりも趣旨がとにかく大事だな~と感じました。
趣旨って、なぜその法律・条文が存在するのかということです。理由です。
なぜ「授権資本制度」が認められるのか、会社法制定者は何を考えてこんな条文作ったのか。
趣旨を理解すると、長期的な理解定着に繋がるなあと思い勉強してました。
そうすると忘れません。条文自体はもう諳んじることは無理ですが、会社法がどういう発想でどんな制度を認めるているかは今も覚えています。
あ、なんか偉そうなこと言っちゃった気がしますが、法律は素人に毛が生えた程度ですので。。あまり信用しないで下さい。
>『○○しながら泡を吹いて気絶』
笑いましたw。
この表現がバフェット太郎さんの本で一番過激でしたよね。
ブログでこの表現まで載せようか迷ったんですが、さすがに止めましたw。
気絶しない程度に無理ない範囲でがんばってください。