以下は、2020年末のバークシャーの上場株ポートフォリオ。いわゆるバフェット銘柄ですね。
(Million USD)
会社名 | 時価 | 構成比 |
アップル | 120,424 | 43% |
バンクオブアメリカ | 31,306 | 11% |
コカ・コーラ | 21,936 | 8% |
アメリカン・エキスプレス | 18,331 | 7% |
ベライゾンコミュニケーションズ | 8,620 | 3% |
ムーディーズ | 7,160 | 3% |
USバンコープ | 6,904 | 2% |
BYD | 5,897 | 2% |
シェブロン | 4,096 | 1% |
チャーターコミュニケーションズ | 3,449 | 1% |
バンクオブニューヨーク・メロン | 2,837 | 1% |
アッヴィ | 2,736 | 1% |
メルク | 2,347 | 1% |
伊藤忠商事 | 2,336 | 1% |
ゼネラルモーターズ | 2,206 | 1% |
その他 | 40,585 | 14% |
合計 | 281,170 | 100% |
この中で含み損状態になっている銘柄はいくつあると思いますか? 「その他」は除外するとして。
正解は3つ。バンクオブニューヨーク・メロン(BK)とベライゾンコミュニケーションズ(VZ)、メルク(MRK)です。
VZとMRKは買ってから1年も経ってないですし、3銘柄とも含み損率はわずかです。私が持っているエクソンモービル(XOM)のように30%を超える含み損銘柄は一つもありません。
目先の株価は気にせず優良企業を長期保有するのがバフェット流と思われがちですが、バフェット本人はたとえ長期投資であろうと含み損を良しとしないところがあります。
沼にハマることは絶対ない。ハマりかけたと思ったらすぐに脱出する。
バフェットも人間です。全知全能のゼウスではありません。時には間違いを犯すこともあります。
そこまでは普通の投資家と大きくは変わらないと思います。違うのはミスを認識する客観視力と、実際に損切りする決断力です。特に後者。ダメと思ったら多少の含み損でも構わず売っちゃいます。IBMやデルタ航空などが具体例です。
誤った投資判断で損切りするのは、株式投資を続けるの上での手数料みたいなもんだとバフェットは言っています。
で、最終的にはポートフォリオを勝ち組企業だけで埋め尽くす。だから、大きな含み損になっている銘柄はない。
株価が買値から50%下落したけど、地道に配当を再投資し続ければいつかは逆転挽回できるというストーリーはあまりに楽観的です。やはり、キャピタルゲインを得ていくことが重要です。
個別株投資をしているとどうしても銘柄選択ミスはあります。ミスったと思っても、傷が深くなる前に撤退するは思いのほか難しいです。心理的に。もしかしたら自分が売った後に上がるかも、とか余計な事考えちゃいます。
思うにバフェットの投資スタイルを自己流にアレンジして実践するのは極めて困難です。やるなら完コピがいい。「コバンザメ投資」です。コバンザメでも何でも儲かればいいわけですから。
まあ完コピするくらいなら、バークシャー株を買った方がいいのかもしれんけど。