アップル(AAPL)の株価上昇の勢いが止まりません。
過去5年のアップルの株価推移です。
2015年~2016年中頃にかけて不調な時期もありましたが、以降グングン伸びて230ドルに届きそうな勢いです。時価総額は米国企業として初めて1兆ドルを突破しました。
アップルの株価上昇の恩恵にあずかっている著名投資家がウォーレン・バフェット氏です。正確にはバフェットが経営するバークシャー・ハサウェイです。
バフェットが初めてアップル株に投資したのが2016年初だったと思います。そう考えると、素晴らしく絶妙なタイミングで投資を開始したと言えます。2016年初からアップルの株価は右肩上がりが続いていますから。
でも、バフェットは決して目先の株価上昇を予想して、アップル株に投資したわけじゃありません。
アップル株の保有については「われわれは株式を購入しているわけではなく、アップルの事業5%に投資をしている」との認識を(バフェットは)示した。
(中略)
さらに、今後買い増しを加速することになれば、アップルの株価が下がってくれればありがたいとも(バフェットは)語った。
ロイター通信(2018年5月)より
アップルほどの優良企業をPER10倍台前半(2016年当時)で買えるのはお得だという考えがあったでしょう。ですが、だからと言って、バフェットは今後数年で株価が上昇すると期待してアップル株に投資したわけではないと思います。
アップルの事業が有望だから、その事業を買ったと発言しています。アップル株が投資家に人気になるから(つまり株価が上昇するということ)投資したわけじゃなくって、アップルの製品iPhoneが顧客の心を掴み続けると判断したから、アップルに投資したという旨のことを言っています。
むしろ、投資家からの人気は落ちて欲しいと言っているくらいです。「株価が下がってくれればありがたい」とは決して強がりではないでしょう。バフェットの本音のはずです。
株式の価値は投資家の人気で決まりません。顧客、お客さんの人気で決まります。お客さんをガチっと掴んで離さず、結果として継続的に高収益を上げ続けることができる企業の株の価値(=株価、配当)は時間の経過とともに上昇していきます。
そういった一部の超優良企業の株に投資することが、長期投資の一般解だと私は考えています。S&P500やNYダウへの投資は、手軽にそれを実現させてくれる便利なツールです。
収益、収益、そして収益
ピーター・リンチ