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【VZ銘柄分析】ベライゾン・コミュニケーションズはデジタル広告で成長を目指す老舗通信企業

   

※記事更新(2017/10/28)

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)をご紹介します。


   べライゾン財務情報

基本情報

会社名 ベライゾン・コミュニケーションズ
ティッカー VZ
創業 1983年
上場 1983年
決算 12月
本社所在地 ニューヨーク州
従業員数 160,900
セクター 電気通信
S&P格付 BBB+
監査法人 EY
ダウ30
S&P100
S&P500
ナスダック100 ×
ラッセル1000

 

地域別売上高

米国内のみ

 

事業構成

VZ事業構成

 

業績

キャッシュフロー

株主還元

 

 

連続増配年数

10年

 

バリュエーション指標等(2017/10/28時点)

PER:12.5倍 最新情報はこちら

配当利回り:4.8% 最新情報はこちら

配当性向:63% 最新情報はこちら

 

感想

ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)はワイヤレス通信業界において、トップAT&Tに次ぐ市場シェアを有しています。ベライゾンはワイヤレス通信事業からの収入が全体の7割を占めます。

グーグルなどシリコンバレーの巨人たちが帝国企業を作り上げて莫大な収益を上げていますが、彼らとてベライゾンの通信網があってこそのビジネスです。

携帯電話・スマートフォンの急激な普及はベライゾンの収益にポジティブでした。しかし、携帯・スマホの普及率が100%に到達していることからベライゾンは成長頭打ちの危機を迎えています。ベライゾンのワイヤレス通信事業の2016年売上高は前年比で約3%のマイナス成長でした。厳しい事業環境はAT&Tも同様です。そこで、ベライゾンもAT&Tも積極的なM&Aを実施することで、新たな成長ドライバーを探しています。

ベライゾンはデジタルメディアに将来の利益成長を求めています。2015年にはAOLを買収。2017年に米ヤフーのインターネット事業の買収手続きを完了させました。買収金額は約45億ドル。米ヤフーはユーザー情報漏洩問題を引き起こしベライゾンは一時買収断念も検討しましたが、結局米ヤフーの買収を決定しました。

米ヤフーの買収強行はベライゾンの危機感の表れでもあると思います。デジタル広告事業での成長を目指すのであれば、今ここでヤフー買収を断念することはできないというベライゾン経営陣の判断です。デジタル広告の競合はグーグルやフェイスブックといったシリコンバレーの王者たちです。

事業ポートフォリオ改革を進めるベライゾンの過去10年の財務諸表をチェックしました。

FY07から売上高は緩やかな右肩上がりですがほぼ横ばいと言えるでしょう。しかし、FY16は減収減益となってしまいました。収益性の高い「通話料込みプラン」を選択しない顧客が増えたことが主な減収理由です。最近の若い世代はコストに敏感ですよね。私もデバイスと通信とを別で契約してコストを抑えたいなと思っています。

2017年の売上高は2016年と同程度になる見通しです。

営業CFは安定してプラスで推移しています。設備投資が必要なビジネスモデルのため、どうしてもフリーCFは少なくなりがちです。AT&Tも同じ構造です。営業CFマージンは25%~30%あり高収益です。なお、FY16に数字が落ち込んでいるのは買収による一時要因です。

配当は緩やかながら増配が続いています。ベライゾンはAT&Tより若干増配率が高いですが、その分配当利回りが低い傾向にあります。ベライゾンの現在の配当利回りは4.8%あり十分魅力的な水準です。

ここ最近自社株買いは少ないです。総還元性向は70%ほどです。ベライゾンのような成熟企業であれば、総還元性向は100%であってもおかしくありません。ですが、前述の通り事業環境の過渡期にありM&Aなどの投資資金が必要なため株主還元にまで資金が回っていないと思われます。

デジタル広告ビジネスが成長軌道に乗るのかという事業リスクはあるものの、ワイヤレス通信事業が今後もキャッシュを産んでくれることはほぼ確実です。

ベライゾンはインカムゲイン目的で狙いたい銘柄の一つです。

 - 米国株銘柄分析