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株主優待の意外な3つのメリット

      2016/10/02

株主優待は最悪の制度だとこき下ろしてきました。

株主優待はあくまでも会社からの財産の流出です。そして会社の財産は株主のものです。

株主優待とは株主が自分でお金(会社のお金)でものを買って自分に郵送しているだけです。
自分のお金で自分に物を買って、何が嬉しいのか私にはさっぱり理解できません。

参考記事
株主優待を喜ぶ日本株投資家どもはアホなのか

株主優待で最も損をしているインデックス投資家たち

株主優待は廃止すべき制度だと思っています。

でも、実は株主優待制度には株主にとっての経済的なメリットもあるのです。

株主優待の意外な3つのメリットをご紹介します。

先に言っておきますが、これらのメリットがあるとしても株主優待は不要な仕組みで即刻廃止をすべきという考えに変わりはありません。

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    株主優待 3つのメリット

①分配金規制を無視できる

これをメリットと呼んでいいか怪しいですが、記載します。

株主優待は会社法の分配可能額の規制の対象外という点がメリットとしてあると思います。

会社は株主のものです。会社の純資産は株主に帰属します。

これは間違いない事実なのですが、法的にすべての会社財産を無制限に株主に配当してよいわけではありません。

日本では会社法で分配金規制が定めらており、その上限を超える配当は禁止されています。

なぜ、規制されるのか。

それは債権者保護のためです。

なぜ、債権者保護が必要なのか?債権者は各自で取引先のデフォルトリスクを判断して掛け売りをしたり、貸出をしているだけなのに?

それは、株式会社制度の株主は出資額を限度とする有限責任だからです。しかも現代は、出資者と経営者は大企業であればほぼ分離している状態です。

会社に万が一のことがって債権が回収できない事態になっても、債権者は株主の財布からはお金を取れないのです。なぜなら、繰り返しになりますが有限責任だからです。

だから会社は株主のものだとしても、債権者保護のために会社には無制限に配当することを禁止して分配可能額を設けています。(会社法第461条)

配当金はこの分配可能額の規制を受けますが、株主優待には適用されません。

会社が赤字で利益剰余金がマイナスとなり法律上は配当ができない状態でも、株主優待という形で株主に還元することは可能なのです。なぜなら株主優待は剰余金処分ではなく費用として法解釈されているからです。

株主優待は株主への現物配当ではないか?当然分配可能額は規制されるでしょ?というご意見はもっともなのですが、現在の日本の法解釈では株主優待は配当ではないとされています。

まあ優待目的とはいえ分配可能額がゼロに近いクソ株に投資するのはどうかと思いますが。。

 

②株主に配当所得税が掛からない

配当を貰う時は、約20%の配当所得税が掛かります。

これは脱税でもしない限り不可避です。正直に払いましょう。というか多くの方は源泉されているはずです。

ところが、株主優待では株主に配当所得税は掛かりません。上述しましたが、日本の法解釈では株主優待は配当とは見做されていないからです。

配当金として還元されたら税金がかかるのに、株主優待として還元されれば無税になる。

これは株主にとって大きなメリットです。

10万円を配当でもらったら手取りは約8万円ですが、商品券でもらえば手取りも10万円です。2万円も節税できます!

税務面での株主優待のメリットは大きいと思います。ここまで考えて株主優待制度がつくられたのだとしたら、日本の株主は強かだと思いますね。

ところで、これは幣ブログ読者様が教えて下さったことですが、株主優待は配当所得ではないけれど雑所得にはなるそうです。

雑所得は20万円を超えると確定申告する義務があります。なので株主優待相当額が20万円を超えれば申告して納税する必要があります。

まあ20万円を超える株主優待って結構な投資額ですよ。
それに、よほど多額でない限りそんな馬鹿正直に申告しなくてもね…。

 

③企業の法人税が減る

またまた税務面のメリットです。

株主優待は企業での経理上、剰余金処分ではなく費用処理します。

なので、法人所得を引き下げて法人税額を減額する効果があります。

これも株主優待が配当ではないと解釈されているためです。

1億円を配当ではなく、商品券として株主優待で配れば約24百万円の節税になるのです。(法人税率23.9%で計算)

配当金は剰余金処分なので、仕訳はこうなります。
利益剰余金 1億円 / 預金 1億円

株主優待は費用なので、仮に1億円を自社の商品から株主に配ったら仕訳はこうなります。
雑費 1億円 / 棚卸資産 1億円

配当金は剰余金を直接減額するので、損益計算書の費用には影響しません。

株主優待は雑費などの費用科目で処理されるので、損益計算書の費用を増加させます。

費用が増えるということは、その分利益も下がるので税金は減りますね。

  それでも僕は株主優待反対派

株主優待の経済的メリットを3つ挙げました。

特に②の株主の配当所得税がないというメリットは大きいとは思います。

たとえ税務メリットがあるとしても、私は株主優待には反対です。大反対です。

株主優待は実質的には配当と同じ株主還元と言えるのに、法律的に配当扱いになっていない曖昧な取引です。

なぜこんな面倒なことをするのでしょうか?

経営者が株主利益を真摯に思って原則無税の株主優待で還元しようという意図なのでしょうか。
そうとは思えません。

無税で還元したいなら自社株買いしたほうがいいでしょう。

株価は経営者の成績表です。もちろん高配当な会社は株価は伸びない傾向にあるので株価のみで経営者を評価できるわけではありません。それでも、株価は経営の巧拙を判断する重要な指標です。

経営者は自社の株価を高く保っておきたいと思うものです。だから従業員持ち株制度なんてものがあるんです。

株主優待は、情弱な日本株個人投資家を盲目的に自社に惹きつけるための道具にされているとしか思えません。株主優待をアピールして、株式が何ぞやなんて全く理解していないようなおばはんに株を買わせている気がしてなりません。

そんな経営者の下心が見える株主優待は嫌いです!

また、株主優待はファンド出資には恩恵はないどころか害悪です。

参考記事
株主優待で最も損をしているインデックス投資家たち

株主は持株数に応じて平等に扱うことが、株主資本主義の大原則のはずです。

株主優待は資本主義の原則を歪めています。

必ずしも持ち株数の増加に応じて、株主優待も増えるというわけではないという点も株主間の不平等を生みます。

人によっては税金が掛からない株主優待はお得かもしれない。確かに株主優待の方がお得なケースはあると思います。

でも日本株式マーケットがより洗練されたものになるためには、株主優待は絶対に廃止すべきだと思います!

私は株主優待には断固反対です!!

 - 投資理論・哲学