※2019年12月期決算データ反映、コメント刷新

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はロイヤル・ダッチ・シェル(RDS.B)をご紹介します。

基本情報

会社名ロイヤル・ダッチ・シェル
ティッカーRDS.B
創業1907年
上場2005年
決算12月
本社所在地オランダ ハーグ
従業員数84,000
セクターエネルギー
S&P格付AA-
監査法人EY
ダウ30×
S&P100×
S&P500×
ナスダック100×
ラッセル1000×

地域別情報

地域別売上構成比

地域別売上高推移

セグメント情報

セグメント別売上構成比

セグメント別売上高推移

業績

キャッシュフロー

バランスシート

資産

負債純資産

株主還元

連続増配年数

不明

過去10年の配当成長

年率+1.3%

この10年で配当は1.1倍になりました。

※USDベース

過去の株主リターン(年率、配当込み)

過去10年(2010~2019):+5.9%
過去20年(2000~2019):+5.1%
過去30年(1990~2019):+8.9%

バリュエーション指標(2020/5/3時点)

予想PER:19.4倍 最新情報はこちら

配当利回り:4.3% 最新情報はこちら

コメント

ロイヤル・ダッチ・シェル(RDSB)は旧セブン・シスターズの一つで、欧州最大の石油メジャーです。2005年にロイヤル・ダッチとシェルが合併し発足した企業です。イギリスとオランダに本社があります。 ホタテの貝殻のロゴマークはガソリンスタンドの看板で見たことありますよね。

環境規制の強まりを早くから警戒し行動しており、天然ガス部門の売上割合は年々上昇しています。2015年には英国のBGグループを500億ドル超で買収し世界最大のLNG会社となりました。

再生可能エネルギーにも力を入れています。例えば、オランダで洋上風力発電事業を手掛けています。洋上風力発電量は2021年までに現在の約3倍に拡大すると言われています。また、電気自動車の充電サービス会社を買収して未来のEV社会に備えて着々と投資を進めています。太陽光発電事業にも投資しています。シェルは新エネルギー・再生可能エネルギーに積極的に投資している石油メジャーです。

財務データを確認してみましょう。

2015年からの原油価格下落の影響が業績にはっきりと表れていますね。FY14→FY15にかけて売上高は急減。FY16に底を打っています。

市況悪化でFY19の売上高は3,449億ドルと前年比▲11%の減収となりました。純利益は158億ドルで前年から30%超の減益でした。

キャッシュフローも売上高と同様にボラティリティは高いですが、フリーキャッシュフローはFY16を除いて常にプラスを維持。

総資産の半分以上が設備等の有形固定資産です。自己資本比率は50%弱。

これまで原油安にもかかわらず、減配をせずに配当を払い続けてきましたが、ついに今年2020年に配当を66%カットすると発表しました。戦後初の減配です。それくらい現在のエネルギー産業は厳しい状況に置かれているということでしょう。