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【GE銘柄分析】フラナリー新CEOのもと再出発するゼネラル・エレクトリックの財務分析

   

※2017年12月期決算データ反映、コメント刷新(2018/4/1)

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はゼネラルエレクトリック(GE)をご紹介します。


   GE財務情報

基本情報

会社名 ゼネラル・エレクトリック
ティッカー GE
創業 1892年
上場 1892年
決算 12月
本社所在地 コネチカット州
従業員数 333,000
セクター 資本財・サービス
S&P格付 AA+
監査法人 KPMG
ダウ30
S&P100
S&P500
ナスダック100 ×
ラッセル1000

 

地域別売上構成比

 

セグメント別売上構成比

※フラナリー新CEOは、航空・電力・ヘルスケアの3事業に集中すると語っています。今後事業ポートフォリオは変わっていくでしょう。上記グラフは2017年12月期の10-Kレポートをもとに作成しています。

 

業績

 

キャッシュフロー

 

バランスシート

モーニングスターのデータが明らかな異常値なので割愛します(貸借バランスしてないw)。
ごめんなさい。

 

株主還元

この記事を読むともっとこのグラフを理解できます!

※2018年より50%の減配を発表しています。

 

連続増配年数

1年

 

バリュエーション指標等(2018/4/1時点)

PER:算定不能 最新情報はこちら

配当利回り:3.6% 最新情報はこちら

配当性向:49% 最新情報はこちら

 

感想

ゼネラル・エレクトリック(GE)は、1889年にトーマス・エジソンが設立した歴史ある他国籍コングロマリット企業です。1896年のダウ平均株価算出以来、これまで構成銘柄に入り続けている唯一の企業です。世界180カ国でビジネスを展開しており、従業員数は30万人を超える巨大企業です。

航空機エンジン、石油・ガス製造装置から医療(画像)機器、照明装置、他工業製品など多様な事業ポートフォリオを保有しています。2015年に金融部門の売却を決定しました。GEの金融部門であるGEキャピタルはFRBから「システム上重要な金融機関(SIFI)」に指定されおり、規制順守のコストが嵩んでいました。2016年には家電事業を売却しました。2017年8月に新CEOに就任したジョン・フラナリー氏は、航空・電力・ヘルスケアの3事業に経営リソースを集中させると言明しています。輸送事業や照明事業からは撤退する意向です。

GEは2017年に50%の減配を発表し、業績見通しも引き下げました。株価は2017年で50%超下落し、時価総額は2000年のピークから比べると4分の1に縮小しました。2018年4月1日現在の株価は13.5ドルで時価総額は1170億ドルです。工業部門の業績が悪化していることもあったし、年金の積立不足など財務的な問題もありました。GEキャピタルで予想外の運用損失も発覚しました。

GEに対しては楽観的な意見、悲観的な意見、色々と聞こえてきます。あるアナリストは株価は10ドルまで下がるだろうと語っていました。しかし、今後集中する航空事業と医療機器事業は今も好調を維持していますし、両部門とも成長分野で期待が持てると思います。特に航空部門は稼ぎ頭で売上高は全体の20%強ほどですが、営業利益の45%を稼ぎ出しています。ヘルスケアも同様で売上構成比以上に利益の貢献度は大きいです。

 

財務データを確認してみましょう。

FY13以降、売上高は1100~1200億ドル程度で横ばいが続いてきました。送発電事業の買収や金融・家電部門の売却などで事業ポートフォリオは変わってきましたが、総売上高はあまり変わっていません。粗利率は低下傾向です。

2015年に純利益がマイナスになっていますが、金融部門縮小のための一時コストやリストラ費用が発生した影響です。GAAP純利益は▲61億ドルでしたが特別項目調整後のNon-GAAP利益は+151億ドルでした。2017年の純利益マイナスもやはり事業再編コストが影響しています。具体的にはブランド等の資産評価損が19億ドル、リストラ費用が11億ドルなどです。営業利益はプラスを維持していますが、営業利益率は10%と全盛期の30%台から大きく凋落している様子がうかがえます。

キャッシュフローは安定的に推移していましたが、FY16に営業CF、フリーCFともにマイナスになりました。FY16は会計上の利益はプラスでしたが、真実を示すキャッシュフローはマイナスを示していました。特に営業CFがマイナスというのは厳しい経営状況を物語っています。FY17の営業CFはプラスに戻していますが、営業CFマージンは8%とやや低い状況です。今は経営再建中だから仕方ありません。

配当はリーマンショックによる景気悪化の影響を受けて2009年に減配しています。その後は順調に増配を続けてきましたが、既述の通り2018年の四半期配当から▲50%の減配になる見込みです。これまで一株あたり0.24ドルだった四半期配当が0.12ドルになります。減配を嫌気して株価は下がっており配当利回り3.6%と高配当です。事業改革がうまく行って増配基調に戻るなら魅力的な配当水準です。ただ株価が不安定な状況はもう少し続きそうな気はしてます。

優良企業GEの減配は株式投資の難しさを改めて教えてくれました。事前に予想するのは難しいところもあります。分散投資を徹底していくしかありません。

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