モーニングスター社はワイドモート・フォーカス・インデックスという指数を設計しています。持続的競争力がありかつ株価が割安と判定されている銘柄で構成されます。”MOAT”というETFを買えば同指数に投資できます。
さて、9月20日にワイドモート・フォーカス・インデックスで銘柄入替があり、新たに15銘柄が追加となりました。あくまでモーニングスター社の主観的な評価ではありますが、権威ある専門機関が優良企業かつ割安と評価したということで注目に値します。
では、その15銘柄を紹介します。上から割安と評価されている順に並んでます。
ブリストル・マイヤーズ・スクイブ(BMY)
ユナイテッド・ヘルス(UNH)
アルトリア・グループ(MO)
コア・ラボラトリーズ(CLB)
ヴィーバ・システムズ(VEEV)
シェニエール・エナジー(LNG)
バークシャー・ハサウェイ(BRK.B)
ポラリス・インダストリーズ(PII)
サービス・ナウ(NOW)
メルク(MRK)
サーナー(CERN)
ドミノピザ(DPZ)
ナイキ(NKE)
アムジェン(AMGN)
ユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)
ゼネラルミルズが除外された
ところで、私が投資する食品大手ゼネラルミルズ(GIS)がワイドモート指数から除外されました。理由はMOAT判定の格下げです。恐らくWide(広い堀)からNarrow(狭い堀)に落とされたのでしょう。
モーニングスター社の割安割高は正直あまり気にしていませんが、モート判定は結構気にしています。というのも、モーニングスター社のリサーチ部門のディレクターで「経済的な堀」のレーティング開発にも従事したパット・ドーシー氏の『千年投資の公理』という本に感銘を受けたからです。競争優位を持つ企業の特徴がわかりやすく解説されており、時代普遍的な内容です。以前、読者さんに紹介されて読みました。
この件があったからではないかですが、GISを資本財セクターの銘柄と入れ替えようか以前から検討しています。候補はスリーエム(MMM)、ユニオンパシフィック(UNP)、ボーイング(BA)あたりです。今回のMOAT格下げでGIS入替え願望がさらに高まりました。。
モーニングスターも上場してますが、自身には「持続的競争力がありかつ株価が割安」と判定しないんですね。
MSCI・IHS markit・Gartner・S&P Globalといった企業と競争しなければならないので、大変そう…
指数の設計という点ではMSCIなどに勝つのは難しそうですね。
モーニングスターの主な収入源はどこなのか気になります。
無料でもあれだけの情報を使わせてくれるのは有り難いです。
MSCIがなぜ高成長なのかいまいち理解できないんですよね〜。
MSCIはよくETFの指数として採用されています。
例えば、EEMやTUR、ERUS。
これらは全部、資産運用最大手のBlackRockのETFです。
BlackRockならばETFに採用する指数を自社で開発できるのだろうし、
ETFの経費削減のためも自社の指数を開発した方が良いと考えます。
なぜ、MSCIが採用されているのか謎です。
なぜ、MSCI
指数の開発とその管理は簡単に見えて、実は難しいんですかね。
確かに自社で指数を持てばMSCIに余計なお金を払う必要がなくなります。
一度ある指数を採用したら、それを別の指数に変更するのは難しい事情があるのかもしれません。
分析ツールなどを機関投資家に提供しているはずで、そちらで儲けているのかもしれません。
PL見たことないので収益構造は知りませんが。
いつも楽しみに見させて頂いています。
BAについて参考になればと思い初めてのコメントです。
BAの”wide moat”の形成過程は他の企業と違い官製の色が濃いと言えます。
それは航空機の高度化に伴い開発費が高騰する中で、実機を揃えて試験することは困難であり合従連衡を政府は進めました。
その結果、競争は減少し今日のwide moatに至るわけですが、官製独占が続いた結果が既知の737MAXの飛行停止や米空軍の次期空中給油機であるKC-46の製造過程でのFOD(異物)残置などに現れていると考えます。
このようなガバナンス軽視(社内メール)や工員の質の低下は軽視出来ない重要なシグナルであり、特に後者は財務にも現れません。
もちろん、旅客用に関してはエアバスとの2強で、圧倒的な競争力は有りますので、今が買い時なのかもしれません。
以下はKC-46の工具残置に関するソースです。
https://www.defensenews.com/digital-show-dailies/air-warfare-symposium/2019/03/01/air-force-suspends-kc-46-tanker-deliveries/
いつもありがとうございます。
エアバス社も昔はボーイングに全く敵わない小さな企業でしたが、政府の支援を受けて規模が拡大しボーイングに伍する企業に成長したと聞いたことがあります。
かなり資本集約的なビジネスですし、国防にも絡みますからどうしても国家色が強くなるんでしょうね。
なるほど、官製な性質がガバナンスの緩さを招いたという分析は納得です。それはありそうですね。
ガバナンス改善は必須でしょうが、それでもボーイングのWide Moatは崩れないと思います。
ボーイングと同等のコストで航空機を製造するなんて先ず無理です。民間が自分の資力だけで対抗するのは不可能。
航空機需要は増えています。
株価低迷は長引くかもしれませんが、最終的には復活を遂げると思います。買い時かもしれませんね。