久しぶりに大きな調整が起きましたね。頭がマンションモードから米国株モードに戻るための良い刺激になりました。

26日の米株式市場はNYダウが905ドル(2.5%)安、S&P500は2.3%安、ナスダックは2.2%安。為替も2%弱ほど円高ドル安方向に振れました。

ざっくり円建て評価で4~5%ほど目減りした投資家が多いでしょうか。運用額が大きくなってくると5%でもとんでも額になったりしますよね。私はもう慣れましたが。

新型コロナウイルスの新たな変異株が南アフリカで発見されたという報道が急落の引き金でした。

ズームなど一部のテクノロジー銘柄が買われて、エネルギーや旅行関連が大きく下げるという、なんだか今となっては懐かしいマーケットの反応を久々に見た気がします。まだまだマーケットはコロナに敏感です。

変異株について詳細な情報は入っていません。実際は大した問題にならないかもしれませんが、マーケットは将来どうなるかわからないという不確実性を嫌うところがあります。

安易な予断はできませんが、この変異株が2020年前半のような世界的なロックダウンをもたらして経済を麻痺させる可能性は低いかなと思います。各国の政府はすぐに水際対策を発表しており、製薬会社も動き出しています。

市場をクラッシュさせる出来事は予期せぬところから表れるものです。

2020年の新型コロナウイルスの蔓延は明らかにブラックスワンだったと思います。金融用語としての「ブラックスワン」の名付け親であるナシーム・ニコラス・ダレブさんは、「新型コロナウイルスのパンデミックはブラックスワンではない」と言ったそうですが、個人的には信じ難いです。

最近だと中国共産党のテクノロジー業界に対する締め付けはブラックスワンではないでしょうか。もともと中国は米国より政治リスクは高いと見られていました。が、とは言え、アリババやテンセントがあれほど暴落するシナリオは事前に予想できる範囲を超えていると感じます。

今回のオミクロンなる変異株は到底ブラックスワンにはなり得ないです。これくらい投資家の想定の範囲内でしょう。もともとマーケットは過熱気味だったので、調整のカタリストとしての役割を担っている面もあると思います。

米10年債利回りは1.6%台から1.4%台にまで下がっています。FRBの利上げペースが見直されるかもしれません。そうなればコロナが金融緩和をもたらして、株式など金融商品の価格が上昇するという流れに拍車がかかります。投資家としては悪い話ではありません。

新型コロナウイルスのパンデミック、中国の市場経済重視から共同富裕への方向転換。これらは個人的にはブラックスワンに相当する出来事でした。ちとハードルが低すぎると思われるかもしれませんが。

さて、次のブラックスワンはどこから舞い降りるのでしょうか。事前に予想できないからブラックスワンと言われるわけで、考えてもわからないですね。少なくとも私には予測不能。

やれることは事前にポートフォリオのリスクを管理しておくこと。むやみにリスクを下げるという意味ではなく、自分が取れるリスク量を認識して、期待リターンとのバランスを取るという意味です。

フルローンで7千万円もの円建てマンションを買ってしまったので、以前よりは米株でリスクを取りづらいと感じています。2022年はQQQ、VYM、VIGとったETFを中心に買っていくつもりです。

今後5年10年はまだテクノロジーが強いのではと個人的見立てです。その3つの中ではQQQに多めに配分しようかなと思っています。金利上昇に備えた保険としてVYMも買います。VIGはその中間で万能な感じ。

業績に不安のある個別株はなるべく排除し、インデックスにも頼りつつ、いずれやって来るであろう次のブラックスワンに備えておこうと思います。