今日(11月17日)の日経新聞に個人的にとても勉強になる記事があったので共有したいです。米国医薬品業界の全体像についてです。「それくらい知ってるよ」って人もいるかもしれませんが、私としてはとても良い頭の整理になりました。
米国の医薬品業界のバリューチェーンは以下の4つの層に区分できるとのこと。
・製薬会社
・PBM(薬剤給付管理会社)
・卸売業者
・小売業者
この中にあるPBMってご存知ですか?
私は名前だけ聞いたことあるだけで、よく知りませんでした。
PBMとは製薬会社との価格交渉や薬剤給付請求の処理、宅配薬局の運営などの役割を担う会社です。製薬会社と小売業者、また患者さんとの間の利害調整を行う中間業者的な感じでしょうか。エクスプレス・スクリプツ、ケアマーク、オプタムRxの3社が市場の75%を支配しています。
卸売大手はアメリソースバーゲン、マッケソン、カーディナルヘルスです。この3社で米国内の医薬品の9割を取り扱っています。
小売大手はCVSヘルスとウォルグリーン・ブーツ・アライアンスの2社です。この2社で米国内50%以上のシェアを持っています。
日経の記事をもとに、アメリカの医薬品業界をまとめるとこんなイメージでしょうか。
PBMって独特の存在ですね。ジョンソン&ジョンソンの主力「レミケード」が、後発薬がファイザーやメルクから発売されているにもかかわらず売れ続けています。その理由としてリベートの存在があるそうです。これニュース読んでもいまいち理解できなかったのですが、PBMが絡んだ複雑な取引慣行があるようです。
こういう業界全体像がわかる俯瞰的な図があると頭がスッキリします!
PBMについてはまだよく理解できてないので、今後勉強していきたいです。
この医薬品業界のバリューチェーンをアマゾンがどこまで崩してくるか注目ですね。アマゾンが医薬品業界に参入するとの報道があってから、CVSヘルスやウォルグリーンズの株価は大きく下落しています。
追記(2018/6/6)
2017年秋頃にこの記事を書いたのですが、最近CVSヘルスの分析記事を更新していて気付いたことがあるので、追記させて下さい。
米国の医薬品バリューチェーンはPBM(薬剤給付管理)という聞き慣れない存在があって、よく理解できていませんでした。日経の記事を読み、あとググったりして調べて上図の通りまとめました。
で、CVSヘルスのビジネス内容を調べて気が付いたんですが、CVSヘルスは薬局小売りだけじゃなくって、PBMでも業界トップクラスの地位にありました。上図「PBM」の箱にCVSヘルスを入れてなかったですが、ここにもCVSヘルスを書いておくべきでした。
一社でPBMと医薬品小売り両方の事業を持っているのってCVSの強みだな~と思いました。PBM事業ががんばって安く仕入れることができれば、その分小売り事業の収益率が改善するってことですね。
ここにさらに医療保険大手のエトナが加わる見通しです。PBM事業と医療保険がどうシナジーを生むのか、いまひとつ理解できないのですが、まあ医薬品物流の総合企業を目指すってことでしょうか。
米国の医薬品の商流は複雑でわかりずらいです。
初めまして!
最近米国ETFを始めたのですが、ヘルスケアセクターだけは個別株で持ちたいと思っていますのでとても参考になりました。(米個別株はまだやってません)
ただ、今の自分の資産総額だと個別株の割合が高くなりすぎになりそうなので手を出していません。
配当再投資してそれなりの資産総額になって個別株買っても影響が少ないような割合になってから
手を出そうと思ってます。
今は個別株を取り入れても全体に影響が出ないほどの資産を積み立てることが配当再投資の目標になってます。(不純な気もしますが配当再投資のモチベーションになっているので、自分的には良しとしてます。。)
今後とも参考になる記事をよろしくお願いします(*^^)/
はじめまして。
最初はETFや投資信託が始めやすくていいですよね。
私も投資を始めた最初の4年間ほどは、投資信託とETFを利用していました。
米国株投資の魅力に気付かなかったら、今もETFを中心にポートフォリオを組んでいたと思います。
バンガードやブラックロックなどの米国ETFの手数料率の低さは際立っていますね。
IVVなんて0.04%です。
これで運用側は利益が出るのか不思議なくらいです。
私が個別株投資を始めた頃には、すでに運用額は1000万円を超えていました。
人それぞれではありますが、運用金額が少ない内はETFを利用するのは合理的だと思います。
いつか個別株投資を始める時のために、今の内に情報収集できるといいですね!
このブログが少しでもお役に立てれば幸いです。
米国のヘルスケアセクターには高収益な優良企業がたくさんありますよね。
JNJを筆頭に、MDT、ABT、PFE、MRKなどなど。
銘柄分析記事もより一層の充実化を図っていきたいと思いますので、今後ともご覧頂けると嬉しいです。