タワマン人気は高い
よく経済誌やネットニュースでタワーマンション(以下タワマン)に関するネガティブな意見を見かけます。特に湾岸のそれは標的にされがちです。
曰く、
修繕積立金が不足していて大規模修繕が大変だ
高階層は日当たりが強すぎて灼熱地獄だ
意外と壁が薄くて隣の部屋の物音が聞こえてうるさい
などなど
私はタワマンに住んだことはないし、身近に住んでいる人もいないので、これらが本当なのかどうかは知りません。
ただ事実、知識として知っていることはタワマン人気は高いということです。値上がり率上位のマンションの半分以上は大規模タワーです。
資産価値が高いマンションの典型条件は都心、駅近、大規模、タワーです。もちろん、これらを嫌う人もいるでしょう。好き嫌いは人それぞれですから。ただ、世間一般的には大規模タワーは人気なのです。
大勢の人がタワマンの1区画に億を払っています。これが厳然たるファクトです。
具体的に最近の物件を言うとブリリアタワー浜離宮といタワマンがあるのですが、売上好調のため早速値上げになりました。億越えの部屋ばかりですが爆売れしてます。港区アドレスですね。
世間で流布されている批判が真実で、タワマンの住み心地が悪いなら、これほど多額のマネーがタワマンに集まることはないはずです。
利便性の高い立地、豪華なエントランスに共用施設、美しい夜景を臨める眺望、これらに価値を感じる人が多いのです。色んなマンションを調べてきた私も、いつか超高層のタワマンに住んでみたいなという気持ちがちょっと芽生えてきました。
悪者にされがちなフェイスブック
フェイスブックのビジネスはよく批判されますよね。特にWSJはフェイスブックに恨みでもあるのかと疑いたくなるくらい、しょっちゅう批判記事を書いています。
確かに、インスタグラムなどのSNSがティーンエージャーの不安を煽り、拒食症などの健康被害の原因になっている面はあるのでしょう。特に年頃の女の子は周りの目が気になるものです。
しかしながら、資本主義というルールの下で真剣にお金儲けをしていれば、ビジネスが特定の層の正義感、思想に反してしまうのは仕方ないこととも思います。
別にフェイスブックを擁護したいわけではなく、世の中に絶対正しい価値基準なんてなく正義感は人それぞれだと言いたいだけです。
正義感が人それぞれだからこそ、法律という共通ルールがあるわけです。法を犯さなければ何でもやっていいわけではないけれど、法律を守ることが最低限のハードルではあります。
マクドナルドは安くて美味しくて、素早くテイクアウトもできるでのコロナ禍でさらに需要が高まりました。しかし、とても健康的な食事とは言えません。低所得層の肥満の遠因にもなっているかもしれません。
フェイスブックもマクドナルドもそのビジネスに批判的な意見はあれど、毎年莫大な利益を上げていて株価も上がっています。
利益が出ているということは、そのサービスを求めている人が大勢いるということです。デメリットはあれど、お金を払ってでも欲しいと思っている人が大勢いるから利益が出るし、結果として株価も上がります。
SNSで人と交流できる、情報収集ができることの価値がそれだけ大きいということです。時間という貴重なリソースを投じる価値がSNSにはあると世間は判断しています。日本ではTwitterが人気ですよね。
お金と時間を何に使っているか。そこに世間の本音が表れる
マクドナルドでアンケートを取ったところ「ヘルシーで健康的なメニューが欲しい」という意見が多かった。しかし、実際には新開発したヘルシーメニューは売れず、既存のジャンキーなメニューの方が売れ行き好調だった。こんなエピソードを聞いたことがあります。
人は噓をつくこともありますが、別に噓をつくつもりはなくとも本音とは異なることを言ってしまうことがあります。思っていることを正確に言語化するって意外に難しいもんです。
本音はお金と時間という2大リソースの使う先にあります。お金と時間は命の次に貴重な有限資源ですから、誰しもがその2つをどう使うか無意識であれ真剣に考えています。
どういうサービス、商品にお金が流れているのか?
どの会社がいま儲かっているのか?
どこに人が集まっているのか?
何を根拠にしているかよくわからんネットニュースを読むよりも、こういった世間の人の行動、お金の使い方に注目した方がよほど社会の本音を理解できます。株式投資でも新聞やネットの経済ニュースよりも決算を重視した方が報われると思います。
大変共感致しました。
確証バイアスという言葉がありますが、人は結局、信じたい事しか信じないものです。
スタート地点は「ファクト」ではなく「感情(ルサンチマン要素含む)」であり、都合の良いファクトを都合の良い因果律で繋いだ物語を基に人は行動している。
市場経済や民主主義が生き残り、計画経済や独裁制が滅びたのは、前者が「物語」に頼らないからでしょう。
日本でイノベーションが起きないのも、「道徳」という因果応報の物語で縛られているからだと思います。アドラーでいう原因論です。つまり、現状維持したい=責任を取りたくないという感情を基に物語を作り、自らを縛り付けている。
そして、かく言う私も今、因果の物語を紡いでいるw
つくづく、人間は因果から逃れられないものですね。
ファクトに目をやると自分を否定しなくてならない時も多いですから、自分にとって都合のいい意見を拾ってしまうことはありますね。
私もあります。
自分の保有銘柄にポジティブなニュースは積極的に英訳してまで読み込むのに、ネガティブなニュースはよくスルーします。
結局決算という現実と向き合わざるを得ない時が訪れますが。
マクドナルドのエピソードから導かれる『人は噓をつくつもりはなくとも本音とは異なることを言う』。
深きご洞察。わが身に染みます。
さらには「このブログの文章も鵜呑みにしてはいかんよ」という作者様の暗黙のささやきが聞こえる二重構造の味わい・・・。
稀にみる良質サイト、本年も愛読させてくださいますよう。
自分も含め言葉よりも行動に本音が表れますね。
投資家として社会が何を求めているのか知りたいと思うのですが、結局企業の決算を見るのが一番という結論に至ります。
これだと後追いになってしまうのですが、そこは仕方なしです。
こちらこそ本年も宜しくお願いします。