先週、新婚旅行で沖縄に行ってきました。3泊4日。沖縄本島に2泊、石垣島に1泊。ちなみに、私も妻もワクチン2回接種済みです。

もともと妻はスペインに行きたがっていたのですが、こういうご時世なので当然却下。国内でリゾート気分を味わえる場所ということで沖縄に決まりました。

ギリギリ緊急事態宣言下ということもあり、観光客は少なかったです。ちなみにお酒を提供している店は結構ありましたよ。うちらは主にホテル飲みをしてましたが。

沖縄料理は味が濃くて個人的に好みです。ゴーヤチャンプルー、フーチャンプルー、ラフテー、ジーマーミ豆腐、ステーキ、ハンバーグどれも美味しかったです。美味第一位はロブスターのウニ焼きです。

最終日の石垣ではカヌー体験をしてきました。私たち以外のお客さんはゼロで、ガイドさんを独り占めできて贅沢でした。天気も良くて気持ち良かったです。

ガイドの方は二十歳くらい愛想のいい元気な兄ちゃんでした。

話を聞くと2年前に東京から石垣島に移住したそうです。友人の誘いで石垣に行ったところ、その豊かな自然に魅了されて移住を即決したそうな。これまで一度も本土には戻っていないそうです。それどころか沖縄本島にも行ってないと。観光支所がある宮古島、西表島に行くことはたまにあるそうですが、基本は石垣島にいると言ってました。

車で石垣島をだいぶ運転しましたが、買い物ができるお店はファミリーマート、マックスバリュー、ドンキホーテくらいですね。まあ車があれば日常の食料とかは困らなさそうではありました。

それにしても二十歳前後で東京から石垣に移住するって凄い決断だなあと思いました。自分にはできないです。

人それぞれ色んな生き方がありますね。東京の喧騒を逃れて沖縄でゆっくり過ごすという人生も、そういう環境が好きな人にはハマるのでしょう。朝早くから海に出て、サップボードから朝焼けを眺めるのが最高だと笑顔で語っていたのが印象的でした。

沖縄県の平均年収は確か47都道府県で最下位だったはず。米軍基地関連で政府から受領している多額の補助金が経済を支えているという特殊な構造があります。

本土に一度も戻っていない理由の一つとして飛行機代の負担が大きいと言っていたので、失礼な推測ですが、ガイドの収入もさほど多くないのだと思います。まあ、金銭目的で移住したわけじゃないでしょう。

美しい自然を愛でるというのもたまにはいいですが、これを生き甲斐にするのは私にはできないことです。人生観は様々ということを改めて感じた出会いでした。

東京から石垣に移住するというのは資本主義ゲームから降りることを意味します。このゲームは一度降りちゃうと、なかなか復帰できない傾向があります。石垣に数年住んだ後に、東京のサラリーマン生活に戻るのは相当難しいでしょう。

私はこういう生き方を追求したい!というほどのものはないのですが、資本主義ゲームには参加し続けたいです。素の自然も好きですが、作られた自然も好きです。

リッツカールトン沖縄に宿泊しましたが、建物もロビーも周辺もとても美しかったです。それは本物の自然ではなく、多額のお金を払ってくれるお客様のために作った「自然」に過ぎません。それはそれでいいもんです。金で買う「自然」ですけどね。

生き方に正解も不正解もなく、自分の好きなように生きればいいわけですが、少なくとも今の私は石垣に移住するという選択肢は考えられません。むしろ都心のど真ん中にマンションを買えないか検討しているくらいです。

ただ、もし資本主義ゲームから降りるのであれば、物理的に東京から出て離島に移住するくらいの決断をした方がいいんだろうなあとは感じました。

なんせ欲望を駆り立てるモノがありませんから。ポルシェ、ベンツなんて1台も走ってない。タワマンもない。露出の多い服で歩いている若い女の子もいない。雰囲気のいいレストランも、夜のお店もない(あるかもしれないけど見当たらなかった)。

欲望を駆り立てられる環境にいながら、資本主義ゲームから降りるのは結構しんどいのではと思います。