資産はペーパーアセットとリアルアセットの二つに区分することができます。

ペーパーアセットとは株式、債券、ETF、投資信託などの目に見えないデータ(金融資産)を指すと考えればいいでしょう。リアルアセットとは不動産、金などの目に見える実物が存在する資産を指します。

ペーパーアセットの特徴は単価が安く、市場で少額から買えること。基本保有するだけで、投資家自身が管理する必要はないです。楽だけど、自分で収益をコントロールすることはできない。

リアルアセットの特徴は個別性が強く、単価が高いことが多いこと。実物があるため、投資家自身が資産をきちんと管理しなくてはならないです。管理は大変だけど、運営努力をすることで収益を高めるチャンスがあります。投資というより経営という側面が出てきます。

ペーパーアセットとリアルアセットを分散して保有することを推奨する意見を聞くことがあります。

別にそれを否定はしないけど、要点はペーパーとリアルの分散ではなく、管理できない収益と管理できる収益の分散ではないかなと考えます、私は。

ペーパーアセットはとにかくその収益、特に短期的なリターンがコントロール不能です。株式収入は株価次第ですが、株価が上がるか下がるかなんて神のみぞ知る世界です。確定利息の債券だって、短期的には利息よりも価格変動がリターンを左右します。

一方で、リアルアセットはキャピタルゲインではなく安定したインカムを得られることが多いです。不動産投資の家賃収入、太陽光の発電収入など。金はインカムないですけどね。

そこはリアルアセットの良いところだなあと100%株式投資家として思います。

株式投資でコントロールできる収入と言えば配当だけです。減配リスクはあるけど、ある程度の配当収入は事前に予想できます。

が、いまS&P500の配当利回りは1.5%をやや下回るくらいですか。コントロール可能な収益を得るのは難しい状態です。エクソンモービルやアルトリアグループの株を買えば高配当もらえますけどね!w

配当利回り7%超えのアルトリアはややリスキーとしても、利回り2%~3%くらいの銘柄であれば、財務がしっかりしていればさほどリスクは高くないです。

具体的にはコカ・コーラ(KO)、シスコシステムズ(CSCO)、メルク(MRK)、ペプシコ(PEP)、スリーエム(MMM)など。他にも探せばたくさんあります。

投資の目的は金儲け。インカムだけ求めて株を買っても仕方なくて、きちんと株価が上がる銘柄を狙わないとダメ。いかにリスクを抑えてトータルリターンを高めるかに焦点を当てるのが合理的です。

なんですが、管理できる収益を得るために、そこそこ高配当な株を買うのも一案かなと私は思います。トータルリターンの追求は少しだけ捨てる気持ちがあったとしても。

これは気分、感情の問題でしかないのですが、目前のリターンの大半が株価に支配されるって嫌じゃないですか。あなたがどうかは知らないけど、私は嫌なんです。ある程度は予想可能なインカムが欲しいと思っちゃうタイプです。性格の問題です。

だからって、不動産などのリアルアセットに手を出そうとは思わないです。単価が高いし、個別性も強いし、何より長期的に見て株式ほど効率的に稼げるアセットクラスは他にないと思っているからです。

そこで株式という狭い範疇の中で、管理できる収益=減配リスクが低くそこそこ高利回りな配当、を求めます。S&P500の1.5%という今の利回りでは私はちょっと物足りないです。3%は欲しい。3%でちょうど年間配当100万円くらいか。

そんなわけで、株価上昇が期待できるグロース株を買い集めつつも、ほどほどのインカムも同時に狙っています。そんな中途半端なポートフォリオです。中途半端だけど私にとってはこれが最適、快適なんです。