ジョンソンエンドジョンソンやファイザー、メルク、メドトロニック、アボットなどヘルスケアセクターには歴史と伝統、ブランド力を誇る巨大企業が名を連ねます。

これらの企業は世界の人々の健康と豊かな日常生活を支えている企業で、その社会的使命は重いです。

開発投資は多額に掛かるものの、長年の信頼によって築かれた信頼よって多額の営業キャッシュを稼ぎ株主に還元してきました。
そして、歴史上ヘルスケアセクターは最も高いリターンをもたらしたのです。

最近、ヘルスケアセクターETFの購入を真剣に検討していました。

そこでどのETFを購入するか検討したかったので、以下の記事を書きました。
ヘルスケアセクターETFを徹底比較 [VHT] vs [XLV] vs [IXJ]

ヘルスケアマーク

    分配金利回りが低い!

その記事を書く中でどうしても気になることが出てきました。

分配金利回りの低さです。

最優良ETFと想定していたステートストリートのXLVは1.47%、バンガードのVHTは1.06%。
ちょっと想定外に低すぎます。

なぜ分配金利回り(配当利回り)にこだわる必要があるのか?
別に配当が少なくてもその分キャピタルゲインがあればいいじゃないか?
と思いますよね?
私もかつてはそう思っていました。

でもシーゲル教授の『株式投資の未来』を読んでから考えが一変しました。

長期株式投資において配当は最も大切なのです。

配当利回りが高い企業は、それだけ成長投資を必要としておらず稼いだお金を素直に株主に還元しています。
高い成長は見込めず、成熟している企業ということです。
いわゆるバリュー銘柄です。
今話題のアマゾンやフェイスブック、ネットフリックスなどの企業とは正反対の企業のこと。

なぜ低成長な企業のほうが株主リターンが高いのか?

低成長だからこそ社会からの高い注目も浴びず無駄に株価が高騰しない、しないけど地味にコツコツキャッシュを稼ぎ出してそれを株主に即座に返還する、賢明な株主はその配当を再投資するわけですが、再投資する際の株価もこのような成熟企業はそれほど高くないのです。

株価が高騰しないから配当再投資の効率がよく保有株数(口数)がどんどん増える。
そして、ある日地味な成熟企業の安定成長が社会に認知されてグッと株価が上昇するときに一気にキャピタルゲインまで稼げる。もちろん配当も安定的。

このような地味な配当再投資こそ長期投資の奥義なのです。

だから最低限の分配金利回り(配当利回り)は必要だと考えています。
最低限の基準は特に持っていませんが、出来れば2%台半ばは欲しいところです。

例えば高配当ETFのHDVは分配金利回りが3.5%超あります。
これは高配当ETFという名称なくらいなので、当然高配当利回りなわけですが。

ヘルスケアセクター特化型のETFに高配当ETFほどの分配金を求めるのを酷なのですが、それでも成熟企業が多いセクターですから分配金利回り2%台は求めていました。

それが1%台、しかもVHTにいたっては1%台前半。

ヘルスケアセクターETFの購入は一旦ストップします。
買わないと決めたわけではありませんが、自分の中で納得できていないので大切なマネーを投入できる心境にはなれません。

ジョンソンエンドジョンソン(JNJ)やファイザー(PFE)などの個別株を買うのもありかなと考え中。

私は今だかつて個別株式を購入したことがありません。
ですが、シーゲル流の株式投資を目指している現在、すべてをETFで行うのは無理かもと悩んでいるところです。

生粋のインデックス投資家からスタートした投資家人生でした。
シーゲル教授の『株式投資の未来』を読んでから、インデックス投資家は止めてシーゲル流投資家になりたいと思いました。

まだまだ色々な銘柄を探しながらの暗中模索状態ですが、ETFだけに縛られることなくあらゆる方法を検討していきます。