ブログを始めるといい意味で新聞記事やメディア記事を批判的に見るようになります。
それは、ブログの記事にできるようなものないかなって探すためです。
メディアと自分の意見や考え方とが異なるケースはよくあります。
それは当然、考え方や価値観は十人十色なわけですから。
どちらが正解というわけではないし、異なる意見だからといってそのメディアを批判するのはおかしな話です。
色んな考え方があるんだなって受け入れます。
でも、稀に単なる意見相違ではなく明らかに間違った主張だろう!って思う記事もあるわけです。
こんな記事を書いたら読者をミスリードして経済的損失を与えるのでは、と心配に思う記事もあります。
最近のNIKKEI STYLEにトンデモ記事がありまして、ご紹介します。
ここ最近の投資関連記事でワーストかもしれない。
題名からは悪い記事に見えないでしょ?
新興株は長期保有すべき!?
この記事で最悪な点は、新興株は中長期保有が大前提と主張していること。
しかもこんなことまで言っています。
「市場に流通する株式も少ないので値動きが大きくなりやすい。タイミングをうまくとらえれば利益を得る機会も多い。」
「新興企業は収益の柱が少なく、財務も不安定だ。倒産リスクに注意を払う必要がある。」
いやいや(笑)。
値動きが大きくて、タイミング投資が大切で、収益の柱が少なく財務も不安定なのに、中長期保有が大前提ってどういうこと!?
矛盾し過ぎ。
タイミング投資と中長期保有、結局あなたはどちらを推したいの?
日経の記事を読んでここまで吹いてしまったの久しぶり。
まだ頭がぼーとする日曜の朝、スタバで笑わせて頂きました。
ありがとう日経、意外に癒し系だね。
うんうん大事だと思う、お堅い経済新聞でもたまには読者を笑わせる記事も必要だと思うよ。
今後も期待しています。
そのたびにブログでpickしますよ。
長期保有すべき銘柄
日経読者を誤解させてはいけないので、私が日経に変わって記事を訂正しておきます。
新興株は絶対に長期保有すべきではありません。
短期保有、投機の対象として捉えるべきです。
もしあなたが新興株の中に未来のアップルを見つけたと思うのであれば、自分の先見性を信じて長期保有してみてもいいかもしれませんが、99%の確率で失敗に終わります。
長期保有すべき銘柄とは、当たり前ですが長期的に株主に利益をもたらす銘柄でなくてはなりません。
過去数十年と社会に価値を提供し続けてきて人々から必要とされている企業。
その結果として、高い収益性を誇り株主還元をしっかり行えている企業です。
過去数十年の実績があるからこそ、今後数十年もその実績を信じて長期保有できるわけです。
具体的に言うと、
・継続的に高いROE
・継続的に高い営業CFマージン
・継続的に高い配当利回り
・連続増配
これらの条件を満たす企業のみが長期保有に耐えられるのです。
そして、これらの厳しい条件を満たす企業は米国市場に集中して存在します。
米国企業の中でもトップクラスの高収益企業を選ぶべきです。
典型的には、ジョンソンエンドジョンソン(JNJ)やマイクロソフト(MSFT)などです。
誰もが知っているブランド価値がある超優良企業です。
これらは優良企業である分、株価は安くないです。
安くは買えないです。
でもそれは仕方ないし、別にいいんです。
なぜなら、長期保有銘柄を探しているからです。
1年でドカッと株価が10倍に上がるような銘柄を探したいなら、それこそ日経が言う新興株から探してください。
長期投資とは、いつか10倍に株価が急上昇するかもしれない新興銘柄を根拠なく保有し続けるのではなく、毎年安定的なリターンを株主にもたらしてくれる成熟優良企業の株を保有し続けることです。
赤字を垂れ流し続けている新興企業の株をいくら長期で保有しても儲かりません。
日経の記事に騙されてはいけません。
もう一度言いますが、新興株を長期保有していはいけません!
長期保有すべきは米国の優良成熟企業です。
バフェットが投資している銘柄をあなたも買えばいいんです。
1年に1つあるかないかというレベルの日経のとんでも記事でした。
いくら分散投資とはいっても、新興株はダメですよね。
米国企業に投資していれば海外売上比率も高いので自然と幅広い分散投資になります。 しかも為替においてもニュートラルですね。
チェルシーさん、こんばんは。
これまた古い記事をピックして下さり、ありがとうございます。
新興国市場への資金流入は最近増えていますね。
ドル高への耐性もかつてよりは上がっているように感じます。
単純にバリュエーションで見れば、米株よりも新興国株に方が割安に感じます。
短期的には新興国株がアウトパフォームする可能性もありますが、長期投資ならやはり米国株が安泰ですね。
今回の税制改革のスピード感も、さすが米国だな~と感心しました。
あまり知られてないですが、バフェットも運用額が小さい若い頃は、シケモク投資と言って、落ちたタバコを拾って無料でリターンを楽しむような投資をしていたらしいですね。
投資の世界は意外に公平で、クジラになると逆にリターンが低下するんですよね。(収穫逓減)
まだメダカとか金魚のうちは、身の丈にあった企業に投資した方がリターンは大きいかもしれないですよ。
参考
バフェットやグレアムの過去の投資から感じられる、日本市場の異常性
https://vicj.me/2018/05/13/バフェットやグレアムの過去の投資から感じられ/
運用額が小さい時はシケモク投資は面白いですよね。
バフェットのように、鋭い財務分析力と銘柄選択眼がある投資家にとってはフリーランチに見える投資案件もあったと思います。
今のように運用額が大きくなると、どうしても大型株に投資せざるを得ないです。
だんだんとインデックスに近づいてきます。市場平均を大きくアウトパフォームするのは困難になります。
ひふみと一緒です。
>クジラになると逆にリターンが低下するんですよね
ですね、ファンドマネージャーにとっては悩ましい問題です。
どこかで運用資産を頭打ちにすればいいかもしれませんが、そうすると手数料収入が減りますからね・・。
そういう意味では、せっかく少額な個人投資家なのに、コカ・コーラなどの大型株ばかりに投資しているのはちょっともったないかもなって思う時があります。
まだ、国内個別企業に株式投資していた時……2016年末頃、バイオベンチャーのUMNファーマに数十万円投資したら年を明けて2017年初に大暴落。1000円程度の株価が200円台まで下がってしまい……FX投資の苦い経験が頭をよぎりつつ、安値で買い続けて投資額も150万円を越した頃に、2017年秋頃に瞬間800円台に急騰した際に売り抜けました。
だいたい数十万円の売却益を得ましたが…新興株、特に自分なりに有望と思ったバイオベンチャー企業の投資の難しさを勉強した記憶が蘇ってきました。
これが新興株を含めた国内個別企業に投資するスタイルからETF中心に軸足を変えたきっかけでした。
ETFを調べていくうちに、米国投資の将来に間違いが無い確信を持ち……投資ブロガー様達の熱い文章を参考に……その中でもHiroさんの具象を抽象化して一般化する達筆に影響を強く受けました。
やっぱり、私のような凡人はバフェットが推すS&P500に投資しながら、セクターETFを勉強して、ゆくゆくは米国優良企業に個別投資する、自分なりの投資家として成長する姿をイメージしてます。
この連休はセクターETFを色々と調べつつ……構成されている企業がHiroさんが取り上げてるかブログを読み返してます。
いつも有難うございます
1000円→200円→800円というのは、なかなかのジェットコースターぶりですね。
医薬品ビジネスはただでさえリスクが高いですが、バイオベンチャーとなるとさらにハイリスクです。
有望な新薬の治験結果一つで株価が半値にも2倍にもなります。
大手製薬会社は他のパイプラインでカバーできるので、ベンチャーほどボラティリティは高くないです。
>特に自分なりに有望と思ったバイオベンチャー企業の投資
そうやって将来大化けする銘柄を発掘するのも楽しい投資ですよね。
ボラの高さは覚悟する必要ありますが。
結果として利益でクローズできたのは何よりです。
>具象を抽象化して一般化する達筆
ありがとうございます!
そう言って頂けるのはとても嬉しいです。
自分の中でなるべく心がけていることなので。
具体的なニュースはWSJや日経がいくらでも報道しています。
私は記事の中でWSJや日経を取り上げることも多々ありますが、なるべく自分の中で抽象化(=理論化)してコンテンツ化するように心がけています。
まだまだ抽象化して文書化するのが下手な面もありますが(過去記事を読むとそう感じることが多い)、自分の言葉でなるべく分かりやすく伝えることをモットーとしています。