ひろゆき氏がYouTubeで「他国に比べて日本の良いところは、治安がいいところ。それと騙してお金儲けしようとする人が少ないところ。」と言ってました。

私は日本以外で長期間生活したことはないので、あまり相対的な視点で日本の環境を見れないところはあるのですが、確かにプライベートでもビジネスでも人を騙して金を取ろうとする人は少ないと思います。性善説に立てる。基本的にみんな誠実で良い人という前提でいれます。

一方で、大人はみんな、自力でお金を稼がないと生活できない厳しい社会で生きているわけなので、油断するとお金を吸い取られるかもという警戒心も同時に持ってはいます。

資本主義というルールに則った上で取れる金は取ってやろうと足元を見られることもあります。それは仕方ない。企業は1円でも多くお金を稼げという圧力に晒されていますから。

なんて言うか、人の素の心は信頼しているのだけど、社会のルールを考えれば油断はできないというか。利益相反がないか疑う視点は持ってないとダメだとは思います。

結婚式の見積もりで、「レンタル料金はドレス1着15万円、タキシード1着5万円だから、女性のお色直しだけでよければドレス2着とタキシード1着で35万円くらい」と最初言われました。

しかし、蓋を開ければ、1着15万円のドレスなんてどこにも見つかりません。普通のやつで25万円、高いものだと30万円以上はします。タキシードも5万円のものなんてない。最低9万円はします。

もちろん、最低価格の商品を探しまくれば1着15万円のドレスも存在するのでしょう。が、現実的な見積もりとは言えません。

プランナーさんは心の中で「実際はもっと高いんだけどな・・」と思っていたことでしょう。でも、だからってプランナーのお姉さんが不誠実で悪い人だとは思いません。

これくらいは許容範囲内です。ビジネスなわけですから。先方は高い見積もりを出して競合に客を奪われるわけにはいかないし、1円でも多く稼ぐ必要があるわけですし。それくらい起こり得るだろうと、こちらも想定しています。

一生に一度しかないような買い物って、客側と事業者側との情報の非対称性が大きすぎるんですよね。交渉力があまりに違います。だから、客側が警戒しないといけないです、こういう場面では。ネットで調べる、セカンドオピニオンを得るというちょっとした努力で自衛できることも多いです。

プロサッカーでは、審判の見えない所で相手選手のユニフォームを引っ張ることくらい普通にありますよね。あれはルール違反かもしれないけど、暗黙の了解でそれくらいOKだとみんな思ってる。むしろ、それくらいあった方が白熱して見ていておもしろいです。

スパイクの裏を向けてのタックルとか、いらついて故意に殴ったりするとイエローカード、レッドカードを出されて退場処分を受けます。

ビジネスも同じで、こっそりユニフォームを引っ張る行為からイエローカード、レッドカードをもらうレベルの違反行為まであります。明確に区分けはできないけれども。

結婚式の見積もりを少し低く出すくらいは、私的にはこっそりユニフォームを引っ張る程度のことだと思ってます。それくらいでグチグチ不平不満を言っていたら、ビジネス取引なんてできません。

ひろゆき曰く、騙してお金を取る人が少ない日本ではありますが、ユニフォームを引っ張られることくらいはあると思っておくべきでしょう。でもイエローカード、レッドカードが出るほどのファールは他国に比べれば少ないのかな。

審判に隠れてユニフォームを引っ張る奴は決して悪い人ではないんです、人間的には。ただ、資本主義というルールの下で真剣に生きていると、どうしてもそれくらいやらなきゃいけない時もあるということ。

そういう前提を予め持っていれば、ちょっと騙されたなって思うことがあっても、相手を憎むことは少なくなるはずです。他国のことは知らないけれど、ひろゆきが言うように日本は誠実で良い人が大半だと私は思いますね。平和ボケかもしれませんが。