ウィズダムツリー米国株クオリティ配当成長ファンド(DGRW)というETFがあります。配当利回りというよりは、配当成長に着目して銘柄選別をしているETFです。バンガードVIGと競合する商品です。

先日、投資アプリSeeking Alphaに「DGRWとVIGどちらが良い選択肢か?」というタイトルの記事が配信されてきて、興味深く読ませて頂きました。

筆者の結論は「DGRWの方がコストが高いが、過去ではなく将来のEPS成長を重視している銘柄選別姿勢に好感が持てる。DGRWの方がVIGより有望だ。」というもの。確かにDGRWの経費率は0.28%でVIGの0.08%より高いです。年間0.2%のコスト高というのは無視できるものではありません。

DGRWの方が高い金(経費)払ってるんだから、より将来有望な銘柄を選別できているってことですかね。少なくとも、過去のリターンはVIGよりDGRWの方が優秀です。

低い経費率を優先してVIGにするか、コストは高いけど過去のリターンが優れているDGRWにするか迷うところです。

ただ、個別株投資での銘柄選びの参考にする分にはどちらも無料です。今時、MornigstarなどでETFの構成銘柄は簡単に調べることができます。それどころか、著名ファンドマネージャーの保有銘柄までわかるくらいです。恐ろしやネット社会・・。

どうせ無料で見れるなら、より高いお金を掛けてスクリーニングしているDGRWの構成銘柄を見る方が参考になるのでは。そう思い、DGRWの構成銘柄を見てみました。せっかくなので共有します。ポートフォリオ作りの参考になれば幸いです。

以下は、2019年5月時点のDGRWの上位構成銘柄です。

ティッカー 銘柄名
MSFT マイクロソフト
XOM エクソンモービル
VZ ベライゾン・コミュニケーションズ
AAPL アップル
WFC ウェルズ・ファーゴ
PG プロクター&ギャンブル
ABBV アッヴィ
PEP ペプシコ
MO アルトリアグループ
IBM IBM
HD ホームデポ
INTC インテル
BA ボーイング
CMCSA コムキャスト
DIS ウォルトディズニー
UNH ユナイテッドヘルス
HON ハネウェル・インターナショナル
UNP ユニオンパシフィック
TXN テキサスインスツルメンツ
UTX ユナイテッド・テクノロジーズ
MMM スリーエム
LLY イーライリリー
LVS ラスベガス・サンズ
UPS ユナイテッド・パーセル・サービス
ABT アボットラボラトリーズ
GM ゼネラルモーターズ
SBUX スターバックス
CAT キャタピラー
CVS CVSヘルス
V ビザ
GIS ゼネラルミルズ
TGT ターゲット
LOW ロウズカンパニーズ
AXP アメリカンエキスプレス

配当成長ファンドなので無配株は含まれません。当然ながらアルファベットやフェイスブック、アマゾンはいませんね。

どうでしょうか。
ありきたりなブルーチップばかりと言えば、それまでではあります。

IBMが選出されているのがちょっと意外です。万年不発弾とSeekingAlpha内のコメント欄でも若干ディスられていましたが、これから復活するんですかね。IT音痴の私にゃ検討も付きません。100万円弱ホールドしていますが、追加投資の予定は今はありません。かと言って、損失確定で売るのも嫌で保有したままです。

ウォルマートではなくホームデポ(HD)が選ばれています。なるほど、確かに財務データを見る限り、長期保有する小売り銘柄はウォルマートかホームデポの2択かなと私も思います。どちらも安くはないですけどね。

あ、アッヴィ(ABBV)もいるな。大手製薬会社の中で唯一モーニングスターのMoat判定が”Wide Moat(広い壕)”ではなく”Narrow Moat(狭い壕)”なのがアッヴィなんです。ビジネス的に不安を感じつつも低PER・高配当利回りに魅かれて、いくらか保有しています。DGRWに選ばれていて少し安心。

ゼネラルモーターズ(GM)がいるな~。ちょうど今日、GMの財務データを見てたんですけど、フリーCFはマイナスだし長期的に配当を成長させられるクオリティ株には見えませんでした。しかし、それは私の素人意見。自動運転の研究が実を結んで、業界を牽引する企業に変貌するとDGRWは判断しているのかもしれません。

言うまでないですが、上記のDGRW構成銘柄に投資すれば高リターンが約束されているわけではありません。あくまで参考情報です。

DGRWに限らないですが、ETFの構成銘柄って個別株投資の参考になります。10年後のDGRWはどんな姿になっていることやら。