※2021年12月期決算データ反映、コメント刷新

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はコカ・コーラ(KO)をご紹介します。

基本情報

会社名コカ・コーラ
ティッカーKO
創業1886年
上場1950年
決算12月
本社所在地ジョージア州
従業員数79,000
セクター生活必需品
S&P格付A+
監査法人EY
ダウ30
S&P100
S&P500
ナスダック100×
ラッセル1000

地域別情報

地域別売上構成比

地域別売上高推移

セグメント情報

セグメント別売上構成比

セグメント別売上高推移

セグメント利益推移

セグメント利益率推移

業績

キャッシュフロー

バランスシート

資産

負債純資産

株主還元

連続増配年数

60年

過去10年の配当成長

年率+6.0%

この10年で配当は1.8倍になりました。

過去の株主リターン(年率、配当込み)

過去10年(2012~2021):+8.8%
過去20年(2002~2021):+7.8%
過去30年(1992~2021):+8.6%

バリュエーション指標(2022/2/26時点)

予想PER:25.3倍 最新情報はこちら

配当利回り:2.8% 最新情報はこちら

コメント

コカ・コーラは言わずと知れた世界最大の炭酸飲料・清涼飲料水メーカーです。

コカ・コーラが誕生したのは1886年で、当初は薬局で薬として販売されたものでした。それが「他にはない特殊な味だ」ということで流行し、1世紀掛けて世界中で飲まれる炭酸飲料に成長しました。コカ・コーラは偶然の産物でした。

そんな偶然が生んだコカ・コーラ社は今では世界200カ国以上でビジネスを展開しています。米国外売上比率は66%。

開示セグメントは以下の通り。
欧州・中東アフリカ
ラテンアメリカ

北米
アジア太平洋
ボトリング

事業セグメントというかほぼ地域セグメントですね。

「ボトリング」という事業がありますが、これは原液の提供を受けてコーラや他飲料製品を製造することです。コカ・コーラ本社は製品の企画開発、マーケティング、原液提供に注力し、ボトリング事業は譲渡する試み(リフランチャイズ)を続けています。ここ数年でフランチャイズ化が大きく進展しています。

コカ・コーラ社と言えばお馴染みの炭酸飲料コカ・コーラです。コカ・コーラの販売数量は全体の45%を占めます。売上の半分弱をコカ・コーラ商標の製品で稼いでいます。

他の炭酸飲料としては「ファンタ」や「スプライト」などがあります。非炭酸の清涼飲料としてはコーヒーの「ジョージア」、ジュースの「ミニッツメイド」、スポーツドリンクの「アクエリアス」、お茶の「爽健美茶」や「綾鷹」があります。それと、最近モンスター社に資本参加して「モンスター・エナジー」も販売しています。

2018年に英コーヒーチェーン大手のコスタを51億ドルで買収しました。日本では「ジョージア」など有名なコーヒー製品がありますが、グローバルではまだまだ手薄です。炭酸飲料市場が縮小する中、コーヒー市場に目を向けています。

財務データを見てましょう。

FY12から数年は売上高が減収傾向でしたが、ボトリング事業の再フランチャイズ化を進めてきたためです。FY17に純利益が凹んでいるのは、税制改革に伴う一時費用の影響です。

FY21の売上高は387億ドルで前年比+17%。数量+10%、単価+6%、為替+1%という内訳です。

昨年20年度はコロナ禍で人々がレストランや娯楽施設への外出を控えた影響で、全地域で販売数量が落ち込みましたが、21年度はコロナ禍からの回復が鮮明に数字に表れています。特にEMEA、アジアでの販売数量が二桁の伸びを記録。

営業利益は110億ドルで前年比+14%、純利益は97億ドルで同+26%。

連続増配60年の配当王。一株当たり配当はこの10年で約2倍になりました。自社株買いは毎期実施しているものの、年々規模は小さくなっています。FY20に引き続きFY21も買い戻しはわずかでした。