1ドル130円台半ばと記録的な円安になっている中、余剰資金でドル建ての米株を買うことに抵抗を感じています。
とはいえ、何らかリスク資産で運用しないと機会費用も嵩むということで、日本株への投資を検討することも一案かなと思います。
がしかし、円安だから米株を避けて日本株を買うという判断は本当に合理的なのか?という疑問はあります。
というのも、有名な日本企業はグローバルで取引しており、外国通貨の為替リスクをがっつり抱えているからです。
たとえば、ソニーグループの国内売上比率は35%程度で、65%は海外売上です。25%が米国、20%が欧州、残りがアジア中国です。
ソニーグループの株価は円建てで一見ドル円の為替影響には無縁に見えますが、実際はそんなことはありません。
マーケットが合理的ならば、実質的にはソニーグループの円建ての株価には、ドル高や人民元高の影響は織り込まれているはずです。売上面だけから見ると、海外通貨高は業績にポジティブであり、それはソニーの株価上昇として反映済みと考えるべきです。
完全にドル円の為替リスクを排除したければ、日本国内のみでビジネスを行っている企業に投資する必要があります。
そんな企業、今時あるでしょうか?
少なくとも、私が投資を検討する大型株には存在しないでしょう。海外でもビジネスを展開している企業がほとんどです。それも当然で、そうしないと成長できないからです。
まあ、そうは言っても米国企業に比べれば日本企業の方が国内売上比率が高いのは間違いないので、日本株に投資することで相対的に円安ドル高の影響を抑えることはできます。
しかし、完全に為替影響を排除するのは不可能です。
んー、なんか八方塞がりです。日米どちらのマーケットに投資するにせよ、やはり有望な投資先は米国などの海外にあるわけで、そこに投資するには円安を甘受する他ありません。
ドル高の影響を少しでも抑えるために日本株を物色するか。いずれドルが売られ円安が是正されることを期待して、このまま円建て預金でしばらく据え置くか。どっちがいいんだろうか~。