私はシーゲル教授の書籍に感化されて成熟優良企業の配当再投資戦略なるものに傾倒しています。ただ、これはすべての人にお勧めできる投資法とは一概には言えません。

投資本を読んで勉強したり、ネットで銘柄分析するのが楽しいと感じないであろう世の中の大半の人には、普通のインデックス投資がお勧めです。

中でも、アメリカの主要大企業に分散投資しているS&P500ETFが最も優れた投資対象だと思います。

アップル、マイクロソフト、エクソンモービル、アマゾンなど世界を代表する優良企業に自動で分散投資できます。

S&P500ETFは数種類ありますが、原則としてコスト重視で選ぶべきです。なぜなら、どれもS&P500指数に連動するのだからトータルリターンに差が出るのはコストくらいだからです。

さて、つい最近まで最低コストのS&P500ETFはバンガードのVOOでした(0.05%)。しかし、ブラックロックのIVVが値下げを仕掛けてきました!

IVVの経費率はなんと年率0.04%です。
(改訂前は0.07%)

参考外部サイト
世界最大級のETFが運用報酬の値引き競争 新ルールで(ETF Gate Way)

100万円IVVを保有して生じる手数料はたったの年間400円です。吉野家の牛丼1杯くらいのコストで米国優良企業に分散投資できるのです。

投資が趣味でもなく、単なる資産形成の手段でしかない多くの人にとってこんなに便利なツールはありません。使わない手はない。

IVVはS&P500ETFなので詳細を紹介してもニーズはないかもと思いましたが、せっかく最安になったので祝福の意味も込めてIVVとはどんなETFなのかご紹介します。

    IVVはこんなETF

概要

正式名称は、iシェアーズ・コア S&P500 ETF。

S&P500指数に連動するように運用されています。

 

経費率

0.04%

上述しましたが、S&P500ETFの中で最安です!

競合するバンガードVOO(0.05%)を意識して0.04%に値下げしています。我々投資家にとっては大変ありがたい話です。競争バンザイ!

 

組入銘柄数

505銘柄

言うまでもないかもしれませんが、S&P500指数連動なのでほぼ500銘柄です。

 

上位構成銘柄

ティッカー 銘柄名 比率
AAPL アップル 3.26%
MSFT マイクロソフト 2.40%
XOM エクソン・モービル 1.93%
AMZN アマゾン 1.78%
JNJ ジョンソンエンドジョンソン 1.74%
FB フェイスブック 1.59%
BRK バークシャー・ハサウェイ 1.46%
GE ゼネラル・エレクトリック 1.41%
JPM JPモルガン・チェース 1.31%
T AT&T 1.29%
PG プロクター&ギャンブル 1.27%
GOOGL アルファベット A 1.26%
GOOG アルファベット C 1.23%
PFE ファイザー 1.10%
VZ ベライゾン・コミュニケーションズ 1.09%
WFC ウェルズ・ファーゴ 1.09%
CVX シェブロン 1.03%
INTC インテル 0.96%
MRK メルク 0.93%
BAC バンク・オブ・アメリカ 0.88%
KO コカ・コーラ 0.87%
CSCO シスコシステムズ 0.85%
CMCSA コムキャスト 0.84%
HD ホーム・デポ 0.84%
VZ ベライゾン・コミュニケーションズ 0.84%

上位10社構成割合:18%
上位25社構成割合:33%

時価総額基準なので当然ですが、上位構成銘柄は誰もが知っているハイブランド銘柄ばかりです。

インデックス投資も常に順調というわけではなく、ここ2年くらいは横ばいが続いています。こういう時はインデックス投資家も不安になるかもしれません。

そういう時は私のこの記事の上記構成銘柄群を思い出して下さい。これらの企業が社会に生んでいる付加価値は誰もが認めるところでしょう。これら米国大企業が提供する商品やサービスはこれから50年も必ず世界で必要とされるはずです。その企業群の株主であるあなたが儲からないはずがないのです。

これらの優良企業株を長期保有して実質リターンが得られないとき、それは資本主義経済崩壊の時です。

資本主義社会に変わる仕組みは今のところあり得ません。心配不要。S&P500の長期保有は間違いのない選択です。

 

セクター別構成割合

セクター別の構成割合は以下の通りです。

セクター 比率
情報技術 21.3%
ヘルスケア 14.6%
金融 13.0%
一般消費財・サービス 12.6%
生活必需品 9.8%
資本財・サービス 9.7%
エネルギー 7.3%
公益事業 3.2%
不動産 2.9%
素材 2.9%

 

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これは米国経済の縮図と言えますね。

S&P500トップ構成銘柄はアップルです。グーグルやフェイスブック、マイクロソフトもトップ10に入っています。結果、情報技術が22%と断トツで高い割合となっています。

ヘルスケアの割合が高まっているのは、先進国共通の現象である高齢化の進展を象徴しています。

エネルギーや生活必需品、公益事業の構成割合は低いです。これは、世の中が発展して人々の生活が豊かになっていることの象徴だと感じます。

売買回転率

4%

高配当系のETFでは20%くらいの回転率があるので、それらと比べればかなり低い回転率です。

回転率が低いということは、売買に伴う手数料や税金が相対的に少ないということです。

ただ、S&P500銘柄の入れ替えのため4%ほどの回転売買は許容する必要があるとも言えます。

 

分配金利回り

2.1%

債券利回りの低下に伴って、S&P500の配当利回りも低下してきています。それでも、米10年国債利回り1.7%よりも高い水準をキープしています。

 

過去10年リターン

7.0%(配当込み)

シーゲル教授によると、過去の株式市場の平均実質リターンは6.8%です。

上記の7.0%は名目リターンなので、過去10年の米株式実質リターンは歴史の平均をやや下回っていると言えそうです。

 

  IVVであなたもお金持ち

ただでさえ安かった米国ETFの経費率ですが、ブラックロックが仕掛けてきました。

IVVの経費率は僅か0.04%になりました。

株主利益を保護する意識の高い米国企業にしっかり分散投資をしていれば、大儲けは無理でも堅実なリターンが長期で期待できます。

大儲けは無理と言いましたが、30年間長期でこのIVVを保有して配当再投資、給料追加投資を繰り返していれば、普通のサラリーマンでも引退時期には億単位の資産を築くことも不可能ではないでしょう。

株式投資はリターンは期待でしかないのに、コストは確実なものです。そのコストを最小限に抑えることは投資期間が長期になればなるほど重要になってきます。

長期投資において低コストは正義です。

経費率0.04%のIVVに長期投資するという選択肢は、時間がかかってもいいから安全にお金持ちになりたい人にとってとても合理的な選択です。

S&P500ETFという単純なETFかもしれませんが馬鹿にはできません。

ちょっと時間は必要かもしれませんがこのIVVに投資し続けるだけで、普通のサラリーマンのあなたも簡単にお金持ちになれます。

低コストの米国インデックスETFに投資していれば、時間さえあればお金持ち・億万長者になるのは簡単です。シンプルイズベスト。

投資が趣味でも何でもない普通のサラリーマンは余剰資金を全額”IVV”にぶっ込んで放置していれば十分です。