たくさん残業してきた

監査法人にいた頃も経理部にいる今も、恒常的に残業が発生します。決算期は昔は月100時間は普通でした。今は規制があること、また業務効率策もあってそこまで残業が発生することはありません。

残業代だけで平均して年間100万円(手取り)は稼がせてもらったと思います。特に若い頃は余暇時間よりお金の方が欲しかったので、残業が多い環境で嬉しかったです。「あ~いま2時間残業してるから5千円だな~、チャリンチャリン」てなことを考えながら仕事してました。

社会人になって丸12年が経過。つまり、私は残業代だけで累計1,200万円(手取り)は頂いているはずです。塵も積もれば山となる、です。

現在の保有金融資産は3,700万円ほどなので、私の資産の3分の1は残業代でできていると言っても過言ではありません。これは無視できないインパクトです。

損益分岐点を超える収入をいかに生み出すか

収入が増えても生活費まで増えれば貯蓄はできません。生活費据え置きの状態で収入が増えれば、その分貯蓄ができます。当たり前の算数の話をしています。

収支トントンになる損益分岐点を超えてからどれだけ収入を増やすことができるか。ここが資本蓄積の鍵です。

労働者の収支はトントンになりがちです。そういうギリギリのラインで労働者をこき使いたいインセンティブが資本家(経営者)にはあります。貯金できないのは普通のことなんです。

親がよほど金持ちでない限り、私たちのスタート地点は労働者です。労働者という苦しい立場ながら、何とか資本家に移行していく必要があります。資本を持たない状態で豊かになるのはかなり難しいです。芸能人やスポーツ選手として活躍できるなら可能ですが。

労働者の収入は損益分岐点(=生活費)とほぼイコールになるように設定されています。だから、若者の給料は低いわけです。

どうやって損益分岐点を超える収入を確保するか、自分なりに策を考える必要があります。

損益分岐点を下げる方法が先ず考えられます。給料は平均的な生活費をベースに決められています。だから、平均以下の生活水準で我慢すれば貯金できます。あとは若い内に勢いで結婚して子どもを作らない、住宅ローンを組まないとか。

損益分岐点を超える収入を得ることで資本を蓄える方法もあります。この具体策として有効なのが残業代を得ることです。

家族が増えて扶養手当てを貰っても、それは生活費で消えちゃうだけです。が、残業代が増えても生活費が増えることはありません。残業するとアフターファイブに楽しむ時間がなくなってむしろ生活費が減ります。

残業代は資本として蓄積されやすい性質がある収入です。私の財産形成に大きな影響を及ぼしているのは前述の通りです。

そして、残業代よりもさらに資本として残りやすいのが投資収入です。

残業は体力を消耗するので、仕事終わりにプレモルくらい買おうと思う時はあります。そのプレモル代は労働力の再生産費用と言えます。僅かではありますが、損益分岐点を引き上げる要因になります。

しかし、投資はどうでしょうか。気付いたら証券口座に配当が振り込まれています。コロナ後の金融相場の恩恵を受けている今、気が付いたらキャピタルゲインが増えてませんかね。さほど円高にもならないし。

投資収入は残業代以上に、それが増えたからといって損益分岐点(生活費)が上がらない類の収入です。

要領よく損益分岐点を超える収入を増やしていくことが大切かなと思います。

あまりオススメしないのは歩合制など激務、ハイストレスで高収入の職場に転職することです。ストレス発散に散財しがちだと思うからです。つまり、損益分岐点が上がってしまう可能性があるのです。いくら収入が上がっても資本は蓄積されない恐れがあります。