還元制度でキャッシュレス化が一気に進みそう

消費増税と同時に始まったキャッシュレス還元ですが、想像以上に便利な制度だなあと感じています。普段からコンビニではクレジットカード決済していますが、それだけで2%割引されます。最初は気付きませんでした。レジの表示を見て気が付きました。お世話になっているクリーニング店では、キャッシュレス決済でなんと5%オフです。驚きました。

社会のキャッシュレス化は加速しそうです。ちょっと保守的な人も実際に節約できるとなれば、クレジットカードや電子マネーでの決済を選ぶことが多いのではないでしょうか。一度キャッシュレスの便利さを知ってしまうと、今まで財布からじゃらじゃら現金を取り出していたことが馬鹿らしく思えてきます。

最近は現金を使う日の方が少ないです。毎朝立ち寄っているミニスーパーも会社の自販機も、お昼を買っている弁当屋もすべてキャッシュレス決済が可能です。還元の有無は店によって違いますけど。

30年後の子どもたちは「え、お札って何? 昔はコインや紙でお金のやり取りをしてたってマジ??」とか言ってるかもしれません。

社会はゆっくり変わっているように見えて、実際は急速に変化しています。ずっと一緒にいる人が太っても気付かないのと同じ感じでしょうか。数年ぶりに会えば肥えていることにすぐに気付きますが、日々の変化は小さいので毎日会っていると気が付かないことってよくありますよね。

最近、iPhone11を買ったのですが、ログインは顔認証です。以前使っていた6Sは指紋認証だったの新鮮です。顔認証技術も当たり前のものとして受け入れられていますが、10年前は顔認証なんて映画の世界にしかないものというイメージでした。それがいつの間にか実社会に登場し日常的に利用されている。不思議な感じです。小さな石板を毎日持ってそのロックを顔認証で外す、そんな社会を2000年頃に想像していたのはジョブスくらいでしょう。

世の中からATMが消える日はそう遠くない気がします。気付いたら消えてますよ、きっと、公衆電話のように。あらゆる資金のやり取りが電子データで行われることになりそうです。お釣りって何?ってなりそうですね。

お札にはキャッシュレスにはない良さがある

キャッシュレス化には賛成の立場ではあるのですが、お札でお金を受け取る機会がなくなるのは寂しいなという思いもあります。

25歳から地道に株式投資を続けてきました。今年2019年の総配当は100万円には到達しなさそうですが、来年2020年には100万円に届くかもしれません。100万円の札束の画像をネットから拾ってきました。


これだけのお金を不労所得として得ていると考えると、なんだか不思議な気持ちになります。それほどの仕事をしているつもりはありません。ただ株を持っているだけです。ホントにただそれだけ。何か社会に価値を生んでいる気にはなれません。しかし、配当とはリスクマネーを供給したことの正当な報酬です。

こうやって、100万円の札束を見ると改めて自分のポートフォリオが生み出してくれる収入のありがたみを感じます。実際には配当の入金はもちろんデータです。配当があると楽天証券から自動メールが届きます。最近だとアルトリアグループ(MO)からの配当通知がありました。

四半期配当が189ドルとはなかなかです。さすが高配当銘柄。こんな感じで数千円~2万円程度の入金が積み重なり年間では100万円が射程圏内に入ってきました。あ、ちなみに100万円ってのは税引き前です。

配当はありがたいけど、正直言って嬉しい気持ちになることは少ないです。毎回の入金額はそれほど大きくない上に、ただメールで確認するだけで気が付いたら証券口座に入っていますから。慣れもあると思います。

もし、配当を受け取るのが年1回でしかもそれが現金だったら、同じ配当でももっと感動しそうです。封筒に入った札束を年末に渡されたら、「よっしゃ!、これで年末遊びまくるぞ~」ってワクワクしそう。配当再投資のことなんて忘れちゃいそうです。

目に見えるお札でお金を受け取ることで得られる喜びもあると思います。お年玉とか。子どもの頃、毎年母の実家の京都に帰って親戚の家巡りをしていました。名目は新年のご挨拶ですが、本当の目的はお年玉をもらうことです。親戚が多かったので、結構な額になりました。だいたい4万円くらいかな。1万円札が2枚くらい。あとは千円札がたくさん。小学生だった僕にとって4万円とは超大金です。ゲームソフト新品で5本は買えます。ポーチにお札が入っているのが嬉しくて、肩身離さず持ち歩いていた記憶があります。最終的には親に没収されていましたが。。

キャッシュレス先進国の中国ではお年玉もスマホで送金するという話を聞いたことがあります。確かに渡す方はポチ袋の準備をしなくてよくて便利だけど、子どもはお金のありがたみを感じづらいだろうなと思います。あと、神社などでのお賽銭もQRコードで支払うそうです。さすがにお賽銭はお金を投げたいものですが、どうでしょうか。物理的であれ電子的であれ、払うもん払えば神様のご加護はあるということか。神様も随分と合理的やな。

キャッシュレスっていい流れだとは思うんです。お金って所詮は取引の仲介役に過ぎませんから。無機質なデータの方がお金に対する執着が減って、経済の金回りがよくなる気がします。現金よりカードで払う方が「痛み」が少ないと思いませんか。私はキャッシュレス化に賛成です。

エクセルの時代に紙とボールペンで資料を作るのがアホらしいように、キャッシュレス社会に向かう中で紙幣は面倒くさい存在として淘汰されていくでしょう。でも、お札が完全に消えちゃうのはちょっと寂しいなあという気持ちもあります。