米Morningstarの無料ニュースは結構面白いのでおすすめです。「過小評価されている32銘柄」というタイトルの記事が今日上がっており、即クリックしちゃいました。

モーニングスター社が割安と主張している銘柄をいくつか紹介します。

AT&T(T)
アンハイザー・ブッシュ・インベブ(BUD)
ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BTI)
エンブリッジ(ENB)
シュルンベルジェ(SLB)
バークシャー・ハサウェイ(BRK.B)
CVSヘルス(CVS)
インテル(INTC)

BTIが入っていますね。しかも理論株価の半分程度とかなり割安になっているとのこと。ってことは、同じく不調のアルトリアも割安なのか。どうなのかな。タバコ銘柄ってこれからどうなるんでしょうかね。

フィリップモリスの株価が120ドル付近にあり、タバコ株が全体的に好調だった時、私は「高収益かつ高配当なところが好きだから、ポートフォリオ全体の20%をタバコ株にする!」とかブログで言ってた時もありました。しかし、今はどこ吹く風。そんな勢いは完全に消失しました。

あと、石油開発支援メーカーのシュルンベルジェ(SLB)もリストに入っています。SLBもかなり割安という評価を得ています。ただし、Moat判定が以前はWideだったのに今ではNarrowに格下げされています。評価損率で言えばSLBはアルトリアグループ(MO)に匹敵するレベルです。私のポートフォリオの2大しんどい銘柄はMOとSLBです。

配当再投資戦略で高いリターンを得るには、マーケットが悲観して株価が下落し利回りが高まっている銘柄こそ、その配当を同銘柄に再投資し続けるべきです。20世紀後半にフィリップモリスが年率19%というリターンを叩き出しましたが、それはフィリップモリスからもらった配当をフィリップモリスに再投資し続けることが前提です。

そこが難しい。株価が大きく下落してしまった銘柄でも、業績とキャッシュフローが大崩れしなければ、何とかホールドはできる。売らずに持ち続けることは僕の精神力でも可能。ただ、配当再投資は難しい。SLBからの配当(利回り5%超)をSLBに再投資する元気はありません。怖いから。売らずにホールドするので精一杯。石油エネルギーに対してネガティブな報道を飽きるほど見てきたし。ナンピン地獄の恐怖があります。いつか売っちゃうかも。

タバコ株も同じですね。PMとMO合わせてまだ10%超のポートフォリオの構成比があります。PMとMOからの配当は他の銘柄より多くてありがたいのですが、その配当は別の銘柄の購入資金に充てています。

もしモーニングスターが指摘する通り、今のSLBが割安でいつか大きく反発することがあったとしても、私はそれほど大きなリターンを得ることはできないでしょう。なぜなら、株価が低迷している今この時に追加入金できていないから。SLBの配当をSLB株の追加購入に振り向けていないから。

配当として証券口座に入金されれば、それをどう使うかは私の判断次第です。こうやって感情が介するのがダメなんだろうな。DRIPを使って配当の自動再投資ができれば解決するかもしれないけど、現状は日本のネット証券では不可能です。

これが現実。『株式投資の未来』に書かれているような夢のような投資リターンは私にとって現実的ではない。3年ちょいの投資経験を経てはっきり自覚しました。機械みたいに悲観的銘柄に淡々と配当を再投資するなんて無理っす。マーケットの動きも読めないし。

どれくらいのリターンを期待するのが健全なのか。やはり、過去のS&P500平均くらいは頑張って目指したい。実質で7%。最近はPERが高めだから1%減らして実質6%。これくらい行けば十分か。

もっと言えば、配当さえもらえればいい。お願いだから減配はしないで欲しい。保有銘柄で減配があったらショックでブログ休んじゃいそう。株価下落は構わんけど減配は嫌だ。でもわからん。リスクはある。シュルンベルジェ、アルトリア、IBM・・。

配当再投資戦略は机上ではあれこれ計算できるけど、現実はとても難しい。マーケットの流れに逆らって落ちるナイフを掴むのは難しい。精神的に難しいというより、そうできるだけのビジネス環境や業界に関する情報、知識を得るのが困難。根拠なく「えいや!」で掴んで結果オーライになったとしても、それはリスクに見合ったリターンとは言い難いです。

何が自分にとって最適な投資法なのか未だ模索中です。配当好きだから、なるべく高配当株がいいけどね。もう好き嫌いでいいのかも。リターンリターンって言ったって、どうせ何が正しいかわからないんだし。マーケットはコントロール不能だし。成果測定に10年単位の時間がかかるし。一定の経済合理性さえ担保できていれば(=意味不明な高コストファンドを買わない、頻繁な回転売買は控えるなど)、あとは好き嫌いでええんじゃないかな。そんな気がしてきた。