新NISA 夫婦で使えば最大3600万円の非課税枠だが

2024年から始まる新NISAの年間の投資限度は360万円で、生涯の最大投資枠が1800万円です。最速で5年で非課税枠を埋めることができます。

私は特定口座で保有している銘柄の売却も踏まえて、最速5年で1800万円をNISAに回す予定です。さらに妻のNISA枠もすべて使えば3600万円という巨額の非課税投資を行うことができます。

しかし、妻は私のような蓄財投資変人ではない一般人なので、年360万円も株に回す資力はありません。投資は怖い、ギャンブルみたいなものと思っているところもあって、仮に貯金があっても積極的に投資をやってくれる雰囲気はありません。せいぜい旧つみたてNISAの年40万円が限界でしょう。

妻の新NISA枠まで利用するなら、私の資金を贈与するしかありません。自分名義の口座を利用するだけで自分のお金を出さないならOKだそうです。

彼女ではなく法的な妻で生活共同体なわけだし、資金を贈与して非課税投資を最大限やる方が経済合理的だとは思います。

しかし、2つハードルがあります。

ハードル①:贈与税

1つが贈与税。

年間の贈与額が基礎控除110万円を超える場合、夫婦間であっても原則課税対象です。税率は20%。生活費が目的の贈与であれば非課税ですが、金融投資目的の贈与は課税対象になると思われます。

もし360万円贈与したとすると、(360万円-110万円)×20%=50万円の贈与税が生じます。手取り360万円の贈与を行うためには420万円強の贈与が必要になります。

『教養としての投資』や『投資家の思考法』などの書籍で有名な奥野一成さんは、PIVOTの動画の中で「新NISAはとんでもなく凄い制度なんだから、贈与税を払ってでもできる限り親族すべての枠を最速で埋めるべき」と仰っていました。

確かに非課税期間は恒久ですから、長期的な視点に立つなら贈与税を払ってでも投資に回す意義はあるのでしょう。

しかし、ローン返済など日々の生活がある中で50万円近いキャッシュアウトが発生するのはかなり痛いです。そこまでして妻のNISA枠を使わなくていいかなと個人的には考えています。

やるとしても贈与税がかからない年110万円までかな。2023年に前もって110万円贈与しておけば、2024年は220万円の枠を使えますね。

ハードル②:財産の権利関係が複雑になる?

当然離婚を前提に夫婦関係を持っているわけではありませんが、人生何が起こるかわかりません。今は仲良くやれていても、万が一のことがあるかもしれません。

もしも将来別れるということになった場合、過去に贈与した資金の権利帰属はどうなるのでしょうか。

法的には婚姻前の資産は財産分与の対象ではなく、婚姻後に築いた資産のみが対象です。贈与したことによってその財産の権利関係が変わることはないはずです。

が、私は法律の専門家ではないので、詳しいことはよくわかりません。ここを真剣に調べる気力も起きません。

仮定の話であってもこれを妻に話すのはさすがに不謹慎です。このブログにだけ書いて自分の胸の中にしまっておきます。

年間110万円を贈与して妻のNISA枠も17年かけて埋めていくか。妻のNISAは放棄して自分のNISA枠だけ埋めるか。どちらかかな~。贈与税を払ってまでNISAをやるつもりは今のところないです。