Grow Rich Slowly シーゲル流米国株投資で億万長者になる!

米国株投資を通じて資本主義社会を豊かに楽しく生きる

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長期投資家が株価を気にし過ぎてもしゃーない2つの理由

   

株式投資を始めるとどうしても株価が気になります。当たり前ですよね、株価が上がるか下がるかによって自分の資産額が変わるんですから気になって当然です。

私も毎日株価をチェックしています。米国のサマータイムが終わったので、日本時間の夜11時半に米国マーケットは取引が始まります。夜11時半なんてまだ寝る時間じゃないです。いつも寝る時間は深夜1時~2時くらいです。夜の11時半を過ぎるとついついスマホを手に取って株価をチェックしてしまいます。

自分が保有している銘柄だけでなく、主要銘柄は一通り株価状況を眺めます。で、暴落・高騰している銘柄があったら何かイベントがあったのか気になってググって調べたりしています。そんなこんなで毎日15分はマーケットウォッチに時間を消費しているような気がします。

バイ&ホールドの長期投資のメリットの一つは、基本的にほったらかしでよくて時間を食われないことです。しかし、私のように毎日株価チェックして気になって調べごとまでしていたら、貴重な時間が奪われてせっかくの長期投資のメリットが台無しになります。

あなたはぜひ長期投資のメリットを最大限活かして、日々の株価変動なんて気にすることなく、自分の趣味や仕事に時間を使って欲しいなと思います。

日々の株価なんてそんな神経質にチェックする必要ないと思います。

短期的には株価変動が投資リターンの100%を支配しますが、長期では株価が投資リターンに与える影響は相対的に軽微です。

長期投資家は株価を気にし過ぎてもしゃーないと思います。

そう思う理由は、大きく2つあります。

①長期では配当がリターンを決める
②インフレ次第で株価はどうにでもなる

 

①長期では配当がリターンを決める

私たちの生活を支えているのは世界の株式会社が作った製品やサービスです。株式を買うとは、企業の一部を所有することです。コカ・コーラの株主になるということは、世界にコカ・コーラを売りまくるというビジネスをあなたが行うということです。

株式投資とはビジネスそのものである、、、

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なんてそんなことも言われてもね~
って感じじゃないですか、正直言って。

株主にビジネスやってる実感なんてないですよね。それは仕方ないです。だって、所詮私たち個人株主がやることと言えばネット証券でポチッと株を買って持ち続けるだけですから。アクティビストみたいに企業の経営に介入することはありません。

株式投資に慣れてきても、株式投資なんてデジタル上の株券の売買に過ぎないという感覚から抜け出せないのは普通のことだと思います。

個人投資家が「株式とはビジネスである」という実感を抱くなんて、よほど強い自己洗脳でもしない限り難しいと思います。ちなみに、私はそういう自己洗脳をたまにやってますw。

現実的な実感があるかどうかはさておき、事実として株式投資とはビジネスそのものです。株式はペーパーアセットではなく実物資産です。

株は実物資産から生じる利益に対する株主の請求権であり、この実物資産は機械設備、労働、土地、知的財産などを指す。

ジェレミー・シーゲル

 

株式投資とはビジネス(実物資産)に投資して、そのビジネス(実物資産)が生んだキャッシュフローを資本提供者として受け取ることです。株主が企業から受け取るキャッシュとは配当のことです。

株式投資のリターンは配当以外にありません。

極端なことを言えば、自社株買いですら株主にとってのリターンではないとも言えます。市場から自社株を買い取ったところで、既存株主のお財布にキャッシュが入るわけではありません。自社株買いは将来の既存株主の配当を増加させますが、あくまでも将来の話です。その将来を織り込んで株価はしっかり上がりますがね。

長期的に株を保有していれば自然とキャピタルゲインが生じます。リーマンショック以降、どのタイミングでS&P500に投資したとしても、多くの人は現在(2017年11月現在)いくらかのキャピタルゲインが出ていることでしょう。

そのキャピタルゲインとは何でしょうか?
株価に基づく評価益って何でしょうか?

株価とは将来配当の割引現在価値の合計です。株価とは将来の配当がギューっ凝縮された意味深い数値です。

将来の配当は現時点の利益をベースに推定計算されるものですから、企業が成長して利益が増えれば株価は上がっていきます。

ですが、時が経過するに従って将来は現在になり、そして過去となっていきます。将来の配当を織り込んで株価は上がっていくでしょうが、株価が織り込んだ将来はドンドン現実のものとして実現されていきます。将来はもはや将来ではなくなっていきます。

株価が織り込んだ将来が実現するとはつまり配当を獲得することです。毎年配当が実際に株主のもとに送金されていく度に、投資家が昔予想した未来は現実のキャッシュとして実現されていきます。

投資期間が長くなればなるほど、配当として確定・実現される利益のポーションが高くなります。仮に会社が清算されるまで株を保有していたとすれば、株式リターンのすべてが配当になりますよね。会社が清算したら株価もクソもありません。

投資リターンが配当に左右されるからって株価を無視していいとは思いません。株価の上がり下がりは、将来の増配幅(ないし減配)を示唆してくれます。配当を大切にすべき長期投資家は、株価を「将来の配当水準を示唆してくれる羅針盤」として大切にすべきだと思います。ただ、その羅針盤は短期的には東西南北テキトーに針が触れる性質があるので、無視した方が心穏やかに航海できます。

 

インフレ次第で株価はどうにでもなる

最近、ウォーレン・バフェット氏が「ダウ平均は100年後に100万ドルを超える」と発言して話題を集めました。

100年後にダウ平均が100万ドルに到達するためには、複利で年率3.9%必要です。そんなに難しい数字ではないように見えるかもしれません。ただ、難しいか簡単かはひとえにインフレ率次第だと言えます。100年後の名目上の株価の推定計算なんてインフレ率次第でどうにでもなります。

仮に今後100年インフレ率が年率4%で推移するならば、ダウ平均が年率3.9%で上昇しても配当除けばリターンはむしろマイナスです。株価上昇が物価に追いついてませんから。

 

株式投資のリターンは物価上昇を加味した実質ベースで考える必要があります。購買力を維持・向上できるかどうかが大切です。

(長期)投資リターンはインフレ率とセットで考える必要があります。マーケットも当然それはわかっています。だから、期待インフレ率は株価を変動させます。期待インフレ率が上がれば株価は下落するし、期待インフレ率が下がれば株価は上昇します。

2017年11月現在、米国株はバリエーションで見れば割高だけど低金利を考慮すれば割高ではないと言われることがあります。それはその通りです。

ウォーレン・バフェット氏はここ数年こんな発言をしています。

米国株は金利が戻れば割高である

ウォーレン・バフェット

 

株式の投資妙味は薄れたが、なお債券より選好している。

ウォーレン・バフェット

 

米国株はバブルの領域にない。金利と比較すればまだ割安な方だ。長期金利が7-8%程度に上昇したらバブルを警戒すべきかもしれない。

ウォーレン・バフェット

 

バフェットは金利金利と何度も言っていますが、ここはインフレ率に置き換えた方が理解しやすいです。バフェットは金利が低いなら株価は妥当と言っていますが、その本意は今後のインフレ率が低いならば株式の名目リターンが多少低くても問題ないということです。

インフレ率が高くなれば株価がグングン上がって然るべきです。株価が上がると「わっほーい!」て嬉しいかもしれませんが、物価も上昇したら実質リターンは高まりません。むしろ、税金負担が増えるくらいです。課税は名目ベースで行われますからね。「課税は名目リターンに掛かる」って何気にやっかいな問題ですよ。インフレ率はほどほどに低い方が望ましいです。

 

とまあ、何が言いたいかといいますと、株価がどれだけ上昇してもインフレ率次第でその意味は変わってくるということです。低インフレなのに株価がグングン上がればその価値は大きいですが、高インフレの中株価が上がってもその価値は相対的に小さいです。

インフレ率が実質投資リターンに大きな影響を与えるもんですから、当然マーケットも(期待)インフレ率には敏感です。短期的な株価変動要因を分解することなんてできませんが、期待インフレ率の変動が株価を動かしている面も相当あるはずです。

株価は、期待インフレ率の変化(≒10年国債利回りの変動)によって日々グワングワン動きます。

長期的にはインフレ率次第で株価はどうにでも動きます。
短期的には”期待”インフレ率次第で株価はどうにでも動きます。

長期的な株価推移はインフレ率とセットで考えないといけません。株価単独で考えてもあまりは意味はありません。米国のインフレ率を無視して「ダウ平均は100年後に100万ドルを超える」かどうかを議論してもしゃーないです。

 

株価変動は結局、配当として実現していく

短期的なマーケットの反応が合理的か否かその時はわかりません。将来、配当として利益が確定していく中で結論が出るものです。

株価がグングン上昇しているのに結局増配できなければ、株価を引き上げたマーケットの判断は誤りだったことがわかります。目を覆いたくなるほど株価が暴落しても、配当を維持もしくは増配し続けることができたとしたら、株価を暴落させたマーケットの判断は誤りだったと言えます。

最後は配当として実現されます。
配当は「試験の答え合わせ」みたいなもんです。

企業の収益の多寡、将来のインフレ率の高低を巡ってマーケットは日々予測合戦をしています。その試合の結果は将来の配当を以って確定します。

あなたは、その試合(株価値付け合戦)を観たいですか?
そんな時間あります?

サッカープレミアリーグの試合なら観戦する価値はありますけど、株式市場の争いなんてまじまじ見ててもつまんないですよ。面白い時もありますけど。

誤解して欲しくないのは、株価を全く気にしなくていいと意味ではないということです。自分の保有銘柄の株価を定期的にウォッチすること自体は必要なことだと思います。株価が長期的に下落していれば、なぜ下落しているのか謙虚に考えることは大切です。

ただ、最後はすべて配当として確定します。その経済的な事実を理解しておくだけで長期投資に対する心持ちが変わると思います。より安定した精神状態で心穏やかに投資を続けることができるはずです。

 - 投資理論・哲学