Grow Rich Slowly シーゲル流米国株投資で億万長者になる!

米国株投資を通じて資本主義社会を豊かに楽しく生きる

*

株式投資が長期じゃないと儲からないのは経済的必然

   

株式投資は長期保有することで利益が大きくなる。最初は小さな利益、配当でも、複利のパワーの後押しを受けて、20年30年と我慢強く保有し続ければ投資リターンは倍々で増えていく。だから株式投資は長期が基本。

このように言われることがありますよね。

特に異論はありません。私も株は長期で持たないと利益は期待できないと思っています。もちろん、ハイボラ商品かつハイレバで短期の利ザヤを狙うなら話は別ですが。ここで言う株式投資とはS&P500のような優良企業のバイ&ホールドのことを言ってます。

今回は「なぜ株式投資は長期でないと儲からないのか」という点について、もう少し理論的に説明したいと思います。

 

いきなりですが一言で結論を言います。

株式投資(米国株)が長期でしか儲からない理由は、S&P500指数の予想PERが18倍、過去平均でも16倍はあるからです。

はい、これで説明終了です、、、というわけにはいかないのでもう少し深掘りましょう。

PERは逆数の益回りにした方がイメージしやすいです。なので益回りにします。

PER18倍ということは、株式益回りは5.6%(1/18×100%)です。今S&P500に100万円投資したら、期待できる投資利益は5万6千円ということです。

実際には株価がどう動くか次第でS&P500指数の1年間のリターンは+30%になることもあれば、▲20%になることもあり得ます。ただ、投資額に対する企業の利益で見れば+5.6%というのが、今のS&P500指数のバリュエーションから計算される理論的な株主利益です(あくまで今後1年間の)。

長期投資家にとっての利益は企業の利益と一致しますから、1年間の株価変動を見るよりも1年間の企業の利益を見た方がよいです。

現在の米国のインフレ率は2%です。だいぶ労働市場が引き締まってきましたから、今後3%くらいに上がっても不思議ではありません。ということは、+5.6%という名目リターンは実質では+2.6%~3.6%しかないことになりますね。

これじゃあちょっと物足りないと思うかもしれませんが仕方ありません。これが現実です。労働でも投資でもお金はそう簡単に稼げないという厳しい現実があります。

でも、過去の実績として米国株は実質で7%程度の年率リターンを残してきました。実質で7%ということは、今のインフレ率を加味すれば名目では9%~10%のリターンということになります。

S&P500の今後1年間の期待リターン:5.6%(実質3%前後)
過去のS&P500の実績リターン:9%~10%(実質7%前後)

過去のS&P500の実績を考えれば、S&P500に100万円投資したら9万~10万円の年間リターンは欲しいところです。ですが、現実は5.6万円なわけです。

なぜ、年間5.6万円しか利益が出ないような株価(PER18倍)がマーケットで成立しているのか?

それは、将来の増益が期待されているからです。

その増益を待たない限りは、株式投資で大きな果実を摘むことはできません。

今は100の投資額に対して5.6の利益しかないけど、これから利益が成長して5.6→6→7→9→12と増えていくだろう。その増益まで加味すれば、投資期間全体では年率+9%~10%(実質+7%前後)のリターンに落ち着くだろうとマーケットは考えています。そうなるよう「神の見えざる手」によって株価はうまい具合に値付けされています(恐らく・・)。

たった1年間しかS&P500ETFを保有してなければ、大きな利益が得られないのは当然です。だって益回りは5.6%しかないのですから。今は5.6%しかない利益でも、時の経過とともに複利ベースで企業の利益が増加していき、タイムラグはあれどそれに連動して株主リターンもじわじわとそして急激に増えていきます。

株式投資が長期じゃないと儲からないというのは、株価はランダムウォークだからとか、複利の恩恵は長期じゃないと受けられないとか、そういうこともありますが、より本質的な理由は目先1年間では大した利益が得られないようなバリュエーション(株価)になっていることです。

繰り返しですが、S&P500の益回りが5.6%ということは、S&P500へ100万円投資したとして、アップルやアマゾン、フェイスブック、ジョンソン&ジョンソン等の構成企業が稼ぐ利益が5.6万円ということです。

S&P500への投資で、これから1年間のリターンが5.6万円以上あれば超過分は投機的利益だし、5.6万円未満しかなければいくらか投機的損失を被っているということです。投資期間が短い間は、この投機的損益の割合が大きく精神を揺さぶられやすいです。

あなたが長期投資家ならば、見るべきは企業の利益です。短期では投資額に対する企業の利益は小さいです。5.6%しかありません(これでも米国債の利息よりはよほど大きいですが)。今後1年の期待リターンが5.6%(実質3%前後)しかないのだから、株式投資が短期では儲からないのは経済的に必然です。

辛抱強く株を保有し続けて仮に企業のEPSが2倍に成長したら、そしたら将来の益回り(投資額に対する将来利益)は11.2%(5.6%×2)になります。伸長率が7%だとすると利益が2倍に成長するまで約10年です。

10年、、これを短いと捉えるか長いと捉えるかは人それぞれでしょうが、株式投資は少なくとも10年くらいは続けないと大きなリターンは期待できません。

それは10年経たないと株価が上昇しないからではなく、10年くらいは待たないと投資額に対して満足いく利益水準にならないからです。

私たち株主の利益の源泉は企業の利益です。その本質に立ち返れば株式投資が長期でしから儲からないのは当然と言えます。逆に言えば、長期的に投資を続ければ(ほぼ)確実に投資リターンが増えていくと期待できます。気長に投資を続けましょう。マーケットに居続けることが何よりも大切です。

Grow Rich Slowly!!

 - 投資理論・哲学