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今後30年、米株価は上がらないかも! ←そりゃ言い過ぎ。大事なのは株価ではなく利益。

   

ジェフリー・ガンドラック氏が日本株の長期低迷を引き合いに出して、米国株の未来に楽観するな、とブルームバーグで警告しています。

30年という時間枠で見れば株価がかならず上昇すると言う投資家は、日本の事例に目を向ける必要がある

ブルームバーグより(ジェフリー・ガンドラック)

米国株は歴史的に右肩上がりが続いているけど、これからの30年もそれが続くとは限らない。数十年かけても株価が上がらないことはあり得ると。日本株マーケットを見ろと。

日経平均株価は1989年12月に付けた史上最高値38,957円にまだ遠く及びません。確かに、過去30年かけても戻らない相場がある以上その警告は無視できません。

しかし、私はあまり心配していません。米株インデックス(S&P500指数やNYダウ)への長期投資は、今後もそれなりのリターンをもたらしてくれると考えています。

そう思う理由は2つ。
・世界経済成長の波に乗って米国企業の利益(EPS)は今後も増えると思う。
・現在の米国株のバリュエーションは安くはないけど適正範囲だと思う。

先ず言いたいのは、株主の利益は企業の利益だということ(最終的には配当)。これ以上言う事はないくらい、これがすべてです。投資先企業がきちんと利益を上げれば、株主は儲かるんです。そういうもんです。長期投資を支配するのは心理学ではなく経済学です。いや会計学かな。長期では会計上の累積税引き後利益が株主利益に一致します。そうなるんです。

確かにEPS(一株当たり利益)が成長しても株価が上がらないことはあります。株価はEPSだけではなく、投資家心理も影響するからです。つまりPERです。EPSが上がってもPERが下がれば株価は横ばいです。

ただPERが下がるのにも限度はあります。株式相場はレンジ相場→強気相場→レンジ相場→強気相場・・・を繰り返してきました。それは今後も変わらないでしょう。その過程でPERは上下しますが、最終的には平均へ回帰します。

以下はS&P500指数の(実績)PER長期推移です。

2009年暴落時の異常値を除けば、概ね10倍~25倍のレンジにあります。益回りで言えば4%~10%です。PER(マーケット心理)は確かに時代によって上振れたり下振れたりしますが、平均すると15倍前後です。

つまり、きちんとEPSさえ上昇すれば株価は後から付いてくるということです。株価なんて気にする必要はない。気にすべきは利益と配当です。

いや、すみません、「株価なんて気にする必要はない」とは言い過ぎだったかもしれない。困るのは出口戦略です。いつか株を売却して投資をExitすることを考えれば、やっぱり株価も無視はできません。もしあなたが株を売ろうとしたときに、偶然PERが著しく低い時代だったら(弱気相場の底)、それはやっぱ損です。企業はコツコツEPSを積み上げてきたのに、それが株価に反映されていない状態で株を売ることになれば、結果としては損失です。株主リターンが完全に100%経済学に支配されることは残念ながらないです。永久投資が不可能な以上、売却タイミングでのマーケット心理は投資リターンに影響します。

ただ出口も入口と同じく、時間分散で売却するなどしてPER低下のリスクを低減することはできます。あるいは相続前提で永久ホールドか。

上のグラフを見ればわかる通り、現在の米国株のバリュエーションは歴史的に見て高めではありますが、異常と言えるレベルではありません。これから5年PERが低下する時代が来る可能性はあっても、今後30年PERが下がり続けることはちょっと想定できません。

日本株の長期低迷は、1989年当時の日経平均株価のPERが80倍という異常値だったことが主因です。その後の景気低迷に加えて、PERが平均へ回帰することのダブルパンチがあったから日本株は低迷したままです。それと今の米国株マーケットを同じ目線で語るのは無理があります。ポジショントークという面があるでしょう。

S&P500を構成する企業はマイクロソフト、アップル、アマゾン、アルファベット、フェイスブック、ジョンソン&ジョンソン、JPモルガンチェース、エクソンモービル、ウォルマート、バークシャーハサウェイ、ビザ、プロクター&ギャンブル、インテルなどです。私たちの日常生活、仕事で不可欠な製品・サービスを提供してくれている企業ばかりです。

まだまだ世界的に人口が増え続けている中で、上記の様なグローバル企業の利益が成長しないとは思えません。途中リセッションの時期もあるでしょうが、長い目線で見ればEPSは上昇するでしょう。自社株買いという手段もあります。

企業の利益(EPS)が成長すれば株主は報われます。その利益が株価に反映されるまでには、もっと言えば配当として株主の財布に入るまでには、タイムラグがあります。そのタイムラグは私たちにとって大きな問題ではありません。なぜなら、個人投資家として誰からも短期リターンを求められておらず、マーケットが企業価値を正しく株価に反映させるまで気長に待てるからです。企業利益が配当として吐き出されるまで、待つ時間と精神的余裕があるからです。

ガンドラック氏のような著名な投資家が「今後30年、米国企業の利益は伸びないだろう」と言ったら、僕はすっごく不安になります。株価ではなく利益ね。2100年頃にはそんなこと言われてるかも。その頃には世界人口も頭打ちの予測だし。ま、いつの時代も株式はリスクに見合ったリターンを提供してくれると、僕は思ってますけどね。

ガンドラック氏は利益ではなく株価に言及しています。恐らく現在の高いバリュエーションを懸念しての発言でしょう。繰り返しですが、米株のPERは高いですが1980年代後半の日本株マーケットみたいなアホみたいな数字じゃありません。PERが適正範囲にあれば、後は気にすべきは今後の株価変動ではなく企業の利益(EPS)です。

今は決して楽観できる相場環境ではないけど、「今後30年報われない」というのは悲観的過ぎかなと思います。S&P500指数のPERが35倍を超えていた2000年前後にこういう発言が飛び出すならまだわかるけどね。

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