ゴールドマン・サックスやモルガンスタンレーといった投資銀行は、PBR1倍未満の割安銘柄(ボロ株)に投資することがあります。一部だけでなく全株取得することも多いです。
で、どうするのか?
経営再建して企業価値を高めて再びマーケットで株を売ってEXITする?
そんなPEファンドみたいなやり方もあるかもしれませんが、投資銀行が経営不振の割安企業を買い取る目的は他にもあります。それは、企業の「分解」です。片っ端から売るんです。その企業が持っている資産という資産をすべて中古品としてどっかに売る。有価証券などの金融資産はもちろんのこと、それこそオフィスのデスクやPCに至るまで売れるものは全部売る。
そして投資元本以上の売却収入を得て、一定以上の利回りを確保できれば投資成功です。
再建する気なんて鼻っからない。解体業者みたいな感じ。かなりの荒業です。企業の骨の髄まで吸い取るちょっと怖い方法にも見えます。
それでも、社会に必要とされていない企業のリソースを再び社会に還元しているという意味で価値はあると思います。古くなったマンションを廃墟のまま放置するくらいなら、建材やネジをもぎ取って他に売却して使ってもらった方が有益です。
こんな荒業ができるのは、大手投資銀行の資金力と人手があればこそです。個人投資家じゃ無理。先ず一部の所有権しか保有できないのが普通だし、仮に全株買い取って経営を支配したとて会社の保有資産をすべて流動化するなんて個人じゃ難しい。
PBR1倍未満の割安株を狙うというのも立派な投資戦略の一つだと思います。ただ、投資銀行がやっているようなモデルは個人には適用できません。もはや投資の域を超えています。
低PBRの割安な株と、ただ安いだけの低位株(ボロ株)は、さすがにイコールではないですよ。
高位株だから、逆に低PBRになることもあります。よくわからん、聞いたことない、怪しい、と思われている財務優秀企業が投資適格の割安株です。日本の場合はほとんどオーナー企業です。投資先の一つ、光製作所って会社なんかはそうですw
はい、その辺は定義が曖昧過ぎて乱暴かなと思いながら書いてました。すみません。
日本株マーケットには機関投資家の監視対象外になっている優良低PBR株がありそうです。
そういう銘柄を探す時こそ本当の財務力が必要とされて面白そうです。
1987年の映画「ウォール街」をHiroさんはご覧になったことありますか?
強欲投資家のゴードン・ゲッコーのセリフは全て一つ一つが名言なので驚きますよ。
是非オススメします。
http://sp.nicovideo.jp/watch/sm25365090?cp_in=watch_watchRelatedContents
ちなみに、前回低PBR銘柄の例としてあげた、光製作所ですが、昨日ちょうど適時開示が出て上場廃止になるようです(爆)
プレミアムを付けてオーナー企業群が全株取得して非公開になるようです。もう少しプレミアムが欲しいところですが半年の短い付き合いだったので文句言えないです。
いえ、ないです。
1987年と言えば私が生まれた年です。
「マネーショート華麗なる大逆転」はメチャクチャ面白かったです。
そういう類の映画ならぜひ観てみたいです。
ご紹介ありがとうございます。
>プレミアムを付けてオーナー企業群が全株取得して非公開に
まじですか!?(笑)
そんな銘柄発掘できるの尊敬します。
要はMBOってことですよね。
株価が割安過ぎると経営者が判断してMBOするのでしょうか。
上場するコストとリターンが見合わないという理由で非上場化するケースとはちょっと異なる感じですかね。
市場が安く評価していると確信しているならMBOも合理的に思います。
いいですね~、半年でプレミアムゲットですかあ。
これが本当の「負ののれん発生益」ですね。
もともとオーナーの資産管理会社群の持ち株比率がほぼ100%の会社だったので上場している意味が分からなかったですね。
相続とか贈与の税金対策かもしれませんね。配当低くして不人気にすれば市場時価が低くなるので、課税対象額を圧縮出来ますからねw
そういう企業をスクリーン二ングできるのが凄いと思いますw。
なんか楽しそうですね。
楽しく知的に儲けてる感じが羨ましいです。