東京は日本で最も生活費が高いと言われます。

そう言われる最大の理由は住居費です。

地元福岡で家賃8万円といったら、場所にもよりますがファミリータイプの3LDKも狙えます。しかし、都内だととても無理です。社会人一人暮らしの家賃の平均が8万円くらいですから。

水道光熱費、食費はそこまで大きく変わらないけど、住居費が圧倒的に高いことが東京の生活費を押し上げています。

確かに東京の家賃はべらぼうに高いですから、賃貸を前提にすればその論理は誤りではないと思います。

しかし、持家を前提に考えると東京の生活費はむしろ日本でもっとも安価かもしれません。

東京は家賃が高いので、必然的に住宅購入価格も高いです。テレビ朝日の報道によると、都内の新築マンション平均価格は7989万円だそうです。

住宅の買値はこのようにお高いのですが、特に都心部はまだ人口、世帯数ともに増加途上であり、そう簡単に資産価値は下落しません。8000万円で買った新築マンションが10年後に8000万円で売れることも珍しくないです。

住宅購入の場合、真のPL上のコストはローン返済額ではなく物件価値の下落です。物件価値が下落しないなら、住居費は実質ゼロということになります(実際は固定資産税や管理費がかかるのでゼロではないが)。

賃貸前提なら東京は日本一生活費が高い都市ですが、持家前提なら東京は日本一生活費が安い都市になるのではと思います。

都心部は鉄道網が発達しており車を持つ必要もないです。持家で住居費を実質ゼロにして、車の保有コストも削減できる。東京は高収入な働き口がたくさんあります。たくさん稼げて生活費まで安いなら、資本は蓄積される一方です。