友人の女性(28)がマッチングアプリで知り合った方と結婚することになったのですが、そのお相手の男性が結構なハイスペックです。私と同い年の32歳で職業は大手国内銀行勤務。有名国立大卒。年収は1000万円台前半。写真見せてもらいましたが、見た目も爽やかでイケメン。

俗にいう「ハイスぺ男子」に該当しますかね。一昔前で言うところの3高ってやつでしょうか。最近、銀行の収益は厳しいというニュースをよく見かけますが、メガバンクは30代前半で年収が大台に乗るもんですか。凄い業界ですね。もちろん、全員がこんなにもらえるわけではなく、この男性が優秀で仕事ができる方なのでしょうけど。実際にすごい勉強熱心で真面目だと言ってました。

素敵な旦那さんを捕まえて友人女性はとても幸せそうでした。この女性は美人で頭もよく才色兼備な方です。普通に生活しててもたくさんの男性に声を掛けられそうな女性がマッチングアプリで婚活する時代ですよ。ちなみに私が知る限り婚活歴は2年です。付き合ってから結婚までの期間は1年弱。お似合いのカップルです。

順風満帆に見えますが、彼女は一つ不満があるそうです。それが彼のお金の使い方。高収入なのはいいけど、凄く倹約家で全然お金を使わないと。デートはいつも割勘だし、旅行で宿泊する旅館やホテルは安いところばかりだそうです。んで、結婚後も専業主婦はもってのほかで正社員として勤務し続けて欲しいと言われているそうな。

「専業主婦は2億円損をする」という橘玲さんの書籍があります。自分にそこそこ収入があっても、相手の女性に仕事を続けてもらうのは今は当たり前ですかね。まあ本人も専門職で仕事は好きだしそこは別に構わないんだけど、彼のお金に対する考え方があまりに細かすぎて辟易しているそうです。

結婚式をどこで挙げるか二人で考えている時も、彼は専らお金の心配をするそうな。結婚式って数百万円かかりますし、お金の心配をするのは普通だし自分もまず金計算から入ると思います。ただ、その彼は60歳以降の老後の資金繰りまで話してくるそうです。たとえば、60歳時点で5千万円の貯金が必要。今後30年の収入は〇〇万円だから、逆算で支出は〇〇万円にしなくちゃいけない。そこからさらに逆算すると、結婚式に使えるお金は〇〇万円までだからと。こんな感じでケチってくると。

これは、ちと考え過ぎやな~と思いました。さすが銀行員。お金の計算には厳密ですね。私も会計士だしまあまあ金計算には細かい方ですが、支出は結構適当ですよ。家、車、保険といった人生の大きな支出項目でミスを犯さなければ、あとは常識の範囲内でストレスなく好きにお金を使いたいと思っています。

老後のことまであまり考えたくないのが本音。そもそも今後30年間の収入なんて厳密に予想できるもんじゃありません。何があるかわからないし。仮に予想できるとしたら、それは収入が非常に安定している場合のみです。

大手銀行に勤務していて転職する予定もないなら、確かに収入はある程度予想できるのかもしれません。収入に不確実性がないから、30年間の総収入を予想することができます。安定しているのは良いことですが、それは裏を返せばリスクを取っていないということです。

会社勤めというリスクを取らない形態で年収1000万円以上稼げるのは素晴らしいことですが、投資などでリスクを取ればもっと期待収入を上げることもできます。もちろん、リスク(不確実性)も上がりますが。そう言えば、銀行員は株式投資できないんでしたっけ。インデックスは良いのかな。よくわかりませんが。

私は今後30年間の自分の収入を予想しようなんて全く思わないです。自分が勤める会社の業績が斜陽になるかもしれないし、今の会社にずっといるかもわかりません。米国株投資の収益も無視できないレベルになってきました。あと自分でスモールビジネスをやってみたい気持ちもあるし、もしかしたらちょっと大きな事業を持つこともあるかもしれません。

会社勤めに対するリスク評価が銀行員の彼よりも私は厳しめで、かつ株式投資でリスクを取っているので将来の収入は予想しづらいです。

収入があまりに安定していると(安定していると自己評価すると)、将来の資金繰りが見え過ぎるところがあります。それは良いことかもしれませんが、生活が保守的になり過ぎて窮屈に感じる時があるんじゃないかと思います。

リスク=不確実性は一般的には悪いことと解釈されますが、多少はリスクを抱えて将来が見えない方が気楽な面もあると思います。株式投資や副業の将来収入なんて読めません。特に株式投資の方は株価が乱高下するため、収益がマイナスになる年すらあります。

10年後、20年後の収入なんて見えないけどまあ何とかなるやろ。30年間の資金繰り表なんて作らない。今が大事だし、常識の範囲内で好きなことにお金を使っておこう。こんな発想で生活しています。無駄遣いを許すわけではないけど、細かい収支計算はしない。ストレスフリーにお金を使える状態でいたいです。それが投資を続けている目的でもあります。

株式投資などでリスクを取ると将来の期待収入が上がります。リスク(不確実性)は収入増の代償ですが、金銭面では少しはリスクがあった方がむしろ好ましいと思います。視界が晴れ過ぎると遠くの目的地がはっきり見えちゃいます。それはなんか嫌だな。完全に視界不良なのは困るけど、多少は霧がかかって遠い先は見えないくらいが気楽に走れる気がします。

あまりに将来が計算できると、思った通りの結果にならなかった時の焦りや不安が大きくなるのが嫌だなって思います。将来はちょっと不確実なくらいが丁度いい。お金の管理はちゃんとやるけど、良い意味で支出の基準は緩くしておきたいです。

銀行員の彼のお金の価値観には共感できないなと、話を聞いてて思いました。ただ、結婚式にお金をかけたくないという点はすごく共感できます。てか式自体やりたくないのが本音だな。。