2013年から株式投資をやってますが、この3ヵ月(2018年10月~12月)はこれまででもっとも過酷で辛い時期となりました。保有株の時価は270万円も下落。私の年間生活費は200万円にも満たないです。年間生活費を超える金額がたった3ヵ月で吹っ飛びました。

この程度は小さな嵐でしょうか。リーマンショックを経験されている諸先輩方は「この程度何ともねーよ」って言ってそうですが、私にとってはしんどいです。株価を見るのが嫌になる。ネット証券の画面なんて最近はほとんど開いてません。

こんな時は株の「本当の利益」に意識を向けて心を落ち着かせます。短期的な株価の浮き沈みによる評価損益をついつい見てしまいがちですが、長期投資家にとって大切なのは企業の利益、そして最終的には配当です。

あなたのポートフォリオが2019年の1年間に生み出す利益、配当はいくらになりそうですか?

あなたの保有株の株価が今年上がるか下がるか、それは予想できません。でも、利益と配当なら企業がガイダンスを出してますから予想はできます。これからの毎年毎年の企業の利益の累積金額が、最終的に株主であるあなたの投資リターンとなります。

特に見るべきは配当よりも利益です。自分のポートフォリオが今年1年に生み出す予想利益はどれくらいか、そしてそれが今後どれくらいのスピード、どれくらいのボラティリティで(安定感で)成長していくか、それこそが重要です。

利益、利益、利益。
最終的には配当、配当、配当。

というわけで、私のポートフォリオが2019年に生み出す予想利益を計算してみました。

計算方法は大きく二つあります。
①保有株式時価×益回り
②保有株数×予想EPS

計算方法は二つあると言いましたが、言ってることは同じです。利回りで考えるか額で考えるかということ。簡単に計算できるのは恐らく①ですが、私は②の株数で計算する方法が好きです。

株数ってあまり意識しないと思いませんか?
あなたは自分の保有株数って把握してます、金額じゃなくって?

現代は株は電子データのみで物理的な株券はありません。なので、自分が何株持っているかってあまり意識しませんよね。たまに「あ、僕はコカ・コーラ株を345株持っていて、それが1株あたり2ドルの利益(EPS)を生んでいるんだな。」って考えるようにしています。

益回りで考えるとなんか机上の計算をしているだけな感じですが、株数とEPSで利益を計算すると「あ、これが自分の株式利益なんだ!」っていう実感を持ちやすいです。まあ、単なる気持ちの問題ですけどね。

ってなわけで、②保有株数×2019年予想EPSという数式で今年の予想株式利益を計算してみました。予想EPSはYahoo Financeから取得。ETFは予想EPSがわからないので、益回り6%と仮定して「①保有時価×益回り」で計算してます。

では結果です。

ティッカー ①保有株数 ②予想EPS($) ①×②($)
HDV 448 2,261
KO 345 2.2 759
MO 315 4.3 1,355
XOM 222 5.2 1,154
PM 201 5.3 1,065
VZ 220 4.7 1,034
PEP 97 6 582
PFE 230 3.1 713
GIS 240 3.2 768
MDT 79 5.5 435
IBM 60 13.9 834
AAPL 40 14.6 584
BLK 13 27.8 361
SLB 140 1.9 266
ABBV 38 8.7 331
CL 44 3 132
VDC 18 141
合計     12,775

2019年の僕の株式予想利益は12,775ドルです。円に換算するとざっくり140万円くらいです。

この140万円が本当の株式利益です。今年株価は+40%になるかもしれないし、▲30%になるかもしれません。株価はわかりません。しかし、私の投資先企業が生み出すEPSの合計は概ね140万円近辺になるでしょう。完全には一致しないですが、±10%の範囲には収まると思います。

決算をウォッチして利益をしっかり見ることが大切です。ただ今年2019年の利益が大きいか小さいか、これは重要じゃないです。PERが高い(益回りが低い)銘柄に投資していれば、目前の利益は小さくなって当然です。たとえばアマゾンに1000万円投資していても、同社は益回りが2%と低い(=PER50倍)ので2019年の予想利益は20万円にしかなりません。

大事なのは目前の利益ではなく、これから20年、30年とどれだけ増益していくか。そして結果として累積利益が大きくなるかどうかです。なので、「保有株数×EPS」の計算結果が小さくても問題はありません。

金額の大小は置いておくとして、利益に意識を向けるためにもたまに「保有株数×EPS」を計算するようにしています。

ちなみに私の保有株式時価は約2000万円で予想利益140万円なので、益回りは7%(140万円 / 2000万円)です。PERにすると14.3倍。まあS&P500平均とそんなに変わらないですかね。ちょい低いかな。

あとは配当も計算しておきます。利益は帳簿上だけのものですが、配当は実際に口座に入金される額です。やはり配当が多いと嬉しいです。「保有株数×DPS(一株当たり配当)」を計算すれば、2019年の予想配当がわかります。もちろん、株式時価に配当利回りを掛けてもOK。

計算過程は端折りますが、2019年の予想配当は83万円でした。去年の今頃同じ計算をしてて、そん時は72万円でした。前年比+15%。配当成長率が低い銘柄が多いのですが、それでもサラリーマンの給料よりは全然高い上昇率です。やっぱ増配が一番嬉しいな。

まとめると、僕は2018年12月末時点で2000万円の株式を保有しており、それが今年1年で生み出す予想利益が140万円、予想配当が83万円です。

最近、高利回りのAT&Tを売却し低利回りのアップルに投資しました。今後も、いくつかこのような高利回り銘柄→低利回り銘柄への入れ替えを考えています。目先の配当は小さくなりますが、将来的な増配をより重視する方向に少しずつ舵を切ります。

とは言え、やっぱり今の配当も重視したい。具体的に言えば、ポートフォリオ全体の加重平均配当利回りは3%は欲しいです。今はまだ4%超あるので大丈夫です。タバコ株とエネルギー株の利回り上昇が大きいです(増配ではなく株価下落が理由だけど・・)。

株価変動ではなく利益、配当を意識することで、決して今自分が損はしてないと実感できます。相場は不安定ですが、私たちが投資している企業はいつも通り淡々と営業を続け、社会に価値を生み出し利益を稼いでいます。それが私たち株主の利益に反映されるまでには、ちょっとタイムラグがあります。機が熟すまで、じっくり待ちましょう。