私の保有銘柄の中で今年もっともリターンが悪いのは、石油開発支援のシュルンベルジェ(SLB)です。2018年YTDリターンはなんと▲40%。
その次に悪いのが食品大手のゼネラルミルズ(GIS)で▲34%。GISは過去110年以上、減配することなく配当を出し続けてきた企業です。チェリオスやハーゲンダッツなどのブランドを保有しています。
ここ数年、重要な事業分野であるヨーグルト市場で新興企業にシェアを奪われ苦戦しています。また、健康志向の高まりで加工食品自体の需要も低迷するのではという声も聞かれます。
配当実績と過去の財務データの安定さ、ディフェンシブな食品ビジネスという点が自分好みでGISへの投資を決めました。ですが、正直言ってGISの商品はハーゲンダッツくらいしか知りません。そもそも、売上高の70%以上が米国だから知らなくて当然かもしれませんが。
最近の株価低迷は不安になります。このまま業績が回復せず、いずれ減配も避けられない状況になるのではと心配しています。
そんな僕の不安を和らげてくれるのがモーニングスター社です。モーニングスター社は銘柄を以下の3つに格付けしています。
Wide moat
Narrow moat
None
Wide Moatは広い経済的な壕があって、競合他社にシェアを奪われにくいと評価された企業。Narrow Moatは競争優位はあるけど相対的に劣っている企業。None(No moat)は競争優位がなく、価格競争に巻き込まれやすい企業です。
あくまでモーニングスター社の主観的な評価です。そのまま信用するわけじゃありません。言うまでもなく投資は自己責任です。ですが、参考になる指標として注目しています。ちなみに、私の保有銘柄はベライゾンとAT&TだけがNarrow moatであとはすべてWide moatだったはずです。
数年前までGISはNarrow moatと評価されていましたが、今はWide moatに格上げされています。いつかは知りませんが、気が付いたらWideになってました。
最近もモーニングスターは「GISは売られ過ぎている」と主張しており、GISホールダーの私としては心強い意見だと思っています。完全に確証バイアスに嵌っていると自覚していますが・・。
最近、モーニングスター社はこんな記事をアップしています。ちょっと長いですが引用します。
General Mills(GIS)
The maker of Cheerios, Haagen-Daz, and Yoplait, among other well-known brands, enjoys a wide moat thanks to intangible assets and cost advantages, says analyst Sonia Vora, and we expect the firm to generate returns on invested capital above its cost of capital over the next two decades. Its brands have allowed General Mills to bolster its relationships with retailers who rely on leading brands to drive traffic and inventory turnover.
モーニングスター社のHPより抜粋
“We believe this has allowed General Mills to maintain valuable shelf space for its offerings, even in areas like yogurt, where its share has been challenged by competition from upstarts and established foes,” says Vora. “We expect these relationships to endure over the long run, despite the material competition we expect will persist in the packaged food category.”
Moreover, the firm has broadened its distribution to a wider range of channels and geographies and has pursued growth in more on-trend categories like natural and organic products. Economies of scale in production and distribution have allowed General Mills to make substantial investments in research and development and advertising, further securing its competitive edge, notes Vora.
This low-uncertainty stock is trading at a 36% discount to our $58 fair value estimate as of this writing.
あまり英語力ないので完璧には読解できませんが、とりあえずポジティブな意見なのは間違いない。以下、簡単ですが和訳しました。
Cheerios、Haagen-Daz、Yoplaitといったブランドは知名度があり、コスト競争力もある。そう簡単にシェアは崩れず、長期的に収益を上げ続けることができるだろう。小売り店との関係が深く、”valuable shelf space”(小売店での収益性の高い陳列棚を指していると思われる)を確保できている。自然食品、オーガニック食品といった時代の流れに沿った領域を強化している。流通チャネルが広く規模の経済が働くことからコスト優位性があり、研究開発や広告に回すお金が十分にある。これらの競争優位を考慮すると現在のGISの株価は公正価値から36%ディスカウントされている。目標株価は58ドルである。
GIS株主としては心強い文章。でも、将来がわからないことに変わりはないです。不安は残りますが、GISは引き続き保有します。保有割合が5%を割ったら追加投資します。
現在の配当利回りは5%を超えています。予想PERは11倍。
GISの決算先ほどでましけど、久しぶりに良かったですよ。
株価も5%ほど回復してますね。
ここ最近は、KHC、SLBもよくあれほど下げるなと、
MO、PM、BTIもどこまで行きつくかと、
最近はJNJまでも、CVXも100ドル割れしそうだし。
残るは、KOとPGだけが頼りかとも思う。
今までの過去10年間良すぎたということですね。
でも、バブルが弾けつつある(=景気と不景気の循環)ってこういうものなのか
とも思い始めました。
GIS決算発表日でしたか。偶然タイムリーな記事になりました。
KHCもかなり下げていますよね。
バフェットはどう考えているのでしょうか。
>今までの過去10年間良すぎたということですね。
そうですね。
金融緩和を逆回転させているわけですから、相場が不安定になるのは道理です。
ただインフレ率は低く、企業収益は好調です。景気後退が来る気配は感じません。
でも徐々にお金の周りが鈍くなっていくでしょうから、警戒心は持ち続けます。
10年債利回りが下がっているのが一番気になっていることです。