最近、週刊エコノミストさんが「のれん」の特集を組んでいます。その中で、のれん残高が大きい日本企業(IFRS適用企業)の一覧がまとめられていました。
勉強と備忘を兼ねてブログに残します。
会社名 | のれん残高(億円) |
ソフトバンク | 43,026 |
JT | 18,192 |
武田薬品工業 | 10,292 |
電通 | 7,982 |
アサヒグループHD | 7,379 |
日立製作所 | 5,882 |
KDDI | 5,266 |
パナソニック | 4,083 |
楽天 | 3,569 |
三菱ケミカルHD | 3,234 |
リクルートHD | 3,129 |
キリンHD | 2,619 |
サントリー食品インターナショナル | 2,540 |
大塚HD | 2,495 |
日本電産 | 2,341 |
コニカミノルタ | 2,236 |
アステラス製薬 | 2,130 |
飯田グループHD | 1,983 |
LIXILグループ | 1,854 |
ヤフー | 1,620 |
ユニー・ファミリーマートHD | 1,558 |
花王 | 1,387 |
住友化学 | 1,228 |
リコー | 1,210 |
味の素 | 1,090 |
日立金属 | 1,086 |
NEC | 1,040 |
オリンパス | 972 |
双日 | 658 |
日立建機 | 350 |
(週刊エコノミストOnlineより転載)
ソフトバンクは圧倒的ですね~。のれん4.3兆円のうち2.9兆円が英ARM社、0.3兆円がスプリントに係るものです。
JT(日本たばこ産業)が1.8兆円で第2位にきています。大半は1999年のRJRナビスコの米国外事業買収、2007年の英ギャラハー社買収に係るものです。
3位が武田薬品工業で1.0兆円。ただし、この中にはアイルランド製薬大手シャイアー買収の影響は織り込まれていません。シャイアー買収によって約3兆円の「のれん」がアドオンされるはずですから、下手したらソフトバンクを抜いて日本企業トップになる可能性があります。
ソフトバンクと武田薬品工業の2社が、巨額の「のれん」を有する2大国内企業ということになります。
ところで、上記ランキングはIFRS適用企業だけに限定していますが、巨額M&Aを行うようなグローバル大企業は大体IFRS移行済みなので、日本会計基準(JGAAP)適用の企業を含めてランキングしても結果はそんなに変わらないと思われます。
リンクを貼った週刊エコノミストさんも指摘していますが、IFRSでのれんを償却する議論が俄かに加速してきました(現在は非償却)。今後の議論に注目していきたいです。
たとえ償却することになっても、企業の実態は何ら変わりません。取引の記帳方法が変わるだけです。「だけ」と言ってよいのかはわかりませんが。
(関連記事)
IFRSでのれん費用計上が義務化!?米国株投資家が気を付けたい点