お金がなくても自己投資はできる

何をもってビジネスパーソンの自己投資と言うは人それぞれでしょうが、あるあるとしては英語の勉強、簿記の資格取得、プログラミングの勉強などがあるでしょうか。

これらを勉強するのに今はたいしてお金はかからないです。もちろん学校に通ったりすればお金はかかりますが、ネットやYouTubeなどにも十分な教材が揃っています。

自己投資に下手にお金をかけると、お金を使っていること自体に満足してしまいがちです。むしろ、費用は最小限に抑えてYouTubeなどで自分で考えながら試行錯誤して勉強する方がスキルアップに繋がるのではと思います。

あ、ちなみに、公認会計士試験は独学(ほぼ)不可能なのでご注意を。

投資もそうですね。高額なセミナーなんてむしろ毒でしかなく、誠実に発信しているサイト、チャンネル、書籍を参考にして、自分なりに考えた方が適切な投資判断を下せるようになります。お金もそんなにかからないし。

お金をかけずに英語や簿記、投資の勉強ができるのはインターネットのおかげです。一昔前なら、高いお金を払わないと入手できなかった情報、教材をネットから取得できます。

かつては社会人の勉強にはお金と時間の両方が必要でしたが、今は時間さえ捧げる覚悟があれば何でも勉強できる環境です。お金がないは言い訳にできないきつい時代とも言えますね。

英語できるようになりたいと願ってもう10年以上経ちますが、英語学習には全く時間リソースを振れてないです。。

個人の自己投資にお金が要らなくなっているのと同じで、企業の投資もかつてよりお金が要らなくなっています。

もちろん、工場を建設する、機械を導入するといった設備投資には莫大なお金が必要です。

が、現代はそういった有形固定資産もさることながらソフトウェアなどの無形資産の価値が相対的に高まっています。これらの無形資産は金を払って外から買うというよりは、長い時間をかけて会社内部で創り上げていくものです。アップルがMacのチップを内製化したように。

企業内部で創るにしても、従業員を雇うための給料というお金は必要にはなりますが、それは毎月の固定費の一部です。一時に数百億円の資金が必要になる設備投資とは異なります。

構造的に金利は上がりづらい

欧米を中心にインフレ率が高騰しており、FRBは金利を引き上げる見通しです。

賃金上昇に伴う物価上昇は簡単には止まらないと識者は言います。インフレを経験したことがないからよくわからないけど、確かにFRBが想定以上に利上げを早めるリスクには身構えています。

しかしながら、物価も重要とはわかりつつも、経済構造的な面で金利には強い下落圧力がかかっている点も無視できないと思っています。昨今の賃金上昇がむしろ自動化など生産性を引き上げる誘因になって、その構造がさらに強まる可能性すらあるかもしれません。

金利とは投資のためにお金を調達するためのコストですが、個人も企業も、かつてに比べて投資にお金を必要としなくなっています。この流れはもう不可逆です。

米10年債利回りは2%台が視野に入るまで上昇してきました。しかし、間違っても1980年代の10%を超えるような水準にはなり得ないと思います。2000年代前半の5%前後にも届かないのではと。

イエレン財務長官(前FRB議長)はインフレが「一過性」と表現したことを誤りだったと認めました。ここまで物価上昇が続いていたら、公的にはそう言わざるを得ないでしょう。

ただ、やはり「一過性」だと私は思っています。

インフレによる金利上昇圧力はいずれ消えるでしょうが、人間労働不要の流れがもたらす趨勢的な金利下落圧力は消えません。

ハラリ氏は『ホモデウス』でこれから無用者階級が大量発生すると主張していました。「無用」というのはちょっと言い過ぎではと思うものの、社会の全体的な流れとしてはその通りだろうと思いました。

債券利回りがどこまで上昇するのか、世界中の投資家が固唾をのんで見守っています。私は米10年債利回りは思ったほど上がらないのではと予想してます。行ってせいぜい3%台止まりかなと。