私はあまり物を持ちたくない人です。一人暮らしなので家はもちろん賃貸だし、車も必要な時にレンタカーを使ってます。最低限の家具、家電、衣服は所有していますが、それは借りる選択肢がないからやむを得ずです。欧米では家具備え付けの家が結構あると聞きます。そういうの日本でもあればいいのになってよく思います。
なんで物を持ちたくないかと言うと、身軽でいる方が好きだからです。経済的な損得というよりは好き嫌いですね。経済面だけを言えば長く使う物は買った方が得だと思います。たとえば、家は長くどころか死ぬまで一生使うものだから、同じ品質なら賃貸より購入の方が経済的に有利だと思います。でも買わない。
バランスシートの資産の部は金融資産だけでいい。その金融資産を使って、必要な時に必要なものを賃借するスタイルが好きです。賃借は所有リスクを相手に転嫁しているので利用料金は割高です。先日、レンタカー(日産エクストレイル)で日帰り温泉に行ってきましたが、1日の利用代金は約1万円強でした。もし毎日レンタルしたら1年で300万以上かかります。毎日使うならレンタルは割高過ぎます。
利用頻度が高いものは購入した方が経済的です。だから、毎日住む家は買った方が経済的だろうなって思います。でも、住む場所や環境に柔軟性を持たせたいから買わない。会社の異動によって地方や海外に飛ばされるリスクもあるし、そうでなくても単に住居を固定するのが嫌です。
株式や預金といった流動資産を建物や車といった固定資産に変えるのが、どうも好きになれないです。人間関係も仲の良い同じ人とずっと付き合うというよりは、働く環境などに応じて付き合う人が色々変わっていく方が良いです。同窓会とかほとんど行きません。固定的な人間関係は恋人、家族だけで十分です。
もう一つ、物を持ちたくない理由があります。それが常に最新テクノロジーにアクセスできる経済状態を維持しておくことです。
2010年代が終わろうとしていますね。ちょうど10年前に大学を卒業して社会人になりましたが、当時はスマホは持ってませんでした。世の中的にもまだそれほど普及してなかったと記憶しています。通勤電車の中で日経新聞を読んでいるのが「できるサラリーマン」の象徴でした。今じゃなかなか見ない光景です。LINEもなかったです。メールだけ。
それが今や見渡す限りスマホ持ちばかりです。iPhoneに詰まった各種アプリや検索システムを使わずに生活はできません。
そう言えば、レンタカーで旅行に行った時はアップルミュージックをBluetoothで接続して、車のスピーカーで聴いてました。一昔前はツタヤでCD借りて持ち込んでました。MDに好きな曲を録音してた記憶もあります。それが今ではストリーミングで好きな曲が聴き放題です。最近、サザンオールスターズがアップルミュージックで聴けるようになって嬉しかったです。『愛の言霊』がお気に入りです。
これからの10年もテクノロジーの進歩は止まることはなく、むしろそのスピードは速まるばかりです。AI(人工知能)は人間みたいに隙を見てサボることも、夜に睡眠を取ることもなくずっと自動で機械学習を続けてくれます。ふと気が付いたら、私たちの身の回りにはAIによって提供されるサービスで埋め尽くされているかもしれません。
個人的に一番楽しみなのがモビリティ関連のテクノロジーの進歩です。自動運転とカーシェアリングが普及すると、車での移動コストが下がって電車+αくらいの料金で車移動ができるかもしれません。移動中に勉強、ゲームはもちろん、レストランでご飯を食べることもできるようになるかもしれません。飲食店や理容室などが常に車で移動している未来が来るそうですよ。NewsPicksで読みました。EVはどうでしょうか。まだまだ電池のコストは高いですが、ここも技術が日進月歩で進んでいる領域です。ここもNewsPicksでちょっと勉強しました。全個体電池なるものが要注目みたいですよ。
住宅はどうなるかな。3Dプリンタで建築コストが激減して住コストが下がってもっと気軽に引っ越しできるようになると嬉しいですが、さすがにそれは夢見すぎですかね。仲介手数料、礼金などを考えると、賃貸と言えどもそんなに簡単に転居はできないのが現状です。
新しいテクノロジーが次々と生まれる時代ですから、現時点の技術に基づいた商品を買って所有したくないです。すぐに廃れる可能性が高いから。それよりは、最新のサービスを都度利用したいです。もちろん、相応の対価を支払って。そのために金融資産をしっかり持っておきたい。経済力を高めておきたいです。その時の自分の価値観、環境に最適なサービスを、適正な対価を支払って購入して利用したいです。
まあ、でもお金はそんなに心配しなくて大丈夫とは思ってますけどね。結局、どれだけ素晴らしいテクノロジーであろうと、庶民でも手が届く価格で提供しないと普及しませんから。技術の進歩は資本家ではなく消費者の利益にせざるを得ないです。それが資本家側の事情でもあります。日本みたいな所得の高い国で中間層以上にいれれば、GAFAが生み出すであろう新たなテクノロジーを好き放題使って生活の質を高めることができるはずです。
ただ、経済的に余裕を持った状態でストレスなく最新鋭のテクノロジーを使い倒して生活したい気持ちがあります。カツカツは嫌だ。ちょっとした移動で気軽にタクシーに乗れるようになりたい。自動運転が普及すると人件費が浮くから、今のタクシーよりは割安になるだろうけど、それでも相対的に高価な移動手段であることはしばらくは変わらないと思います。