※一部内容修正しました(赤字箇所)

 

ブラックロックの高配当ETF[HDV]は3か月に1回銘柄入替を実施します。3月、6月、9月、12月の年4回です。少し遅くなりましたが、2017年12月の銘柄入替情報をお伝えします。

主な追加銘柄
ドミニオン・エナジー(D)
クラフト・ハインツ(KHC)

主な除外銘柄
ウォルマート・ストアーズ(WMT)
アッヴィ(ABBV)

 

追加銘柄

ドミニオン・エナジーはヴァージニア州やノースカロライナ州などで、電力・天然ガスの供給を行っている公益企業です。公益ビジネスということで業績・配当は大変安定しています。

選出理由は恐らく配当利回りが高まっていることだと思います。(追記:選出理由はデフォルト懸念スコアをクリアしたためでした)。年末にかけて株価が下落した影響もあり利回りは3.8%まで上昇しています。とは言え、Dはドメスティック企業ということで高い利益成長は期待できないので配当は過去もこれくらい高いです。4%以上の利回りがあった時期もあります。

 

クラフト・ハインツはバフェット銘柄として有名な食品メーカーです。2015年にクラフト・フーズとHJハインツが統合してできた新しい会社です。ハインツのトマトケチャップはご存知の方も多いと思います。日本でもステーキ屋さんやハンバーガーショップでよく見かけます。

クラフト・ハインツの2017年の株価は弱含みました。年内一時100ドルまで伸びましたが、年末には80ドルを切るまで株価が下がりました。米国民のヘルシー志向が逆風となっています。なお、米国内売上比率は約7割です。株価下落による配当利回りの高まりが今回の選抜理由になったと思われます(追記:選出理由はデフォルト懸念スコアをクリアしたためでした)。現在利回りは3.3%で高配当です。

バフェット銘柄でかつ安定した業績が期待できる食品メーカーということで、今回のHDV参加を嬉しく思います。と言ってもHDVに占める割合は僅か1%ですけどね。

 

除外銘柄

ウォルマートがHDVを去りました。2016年12月にHDVに仲間入りしてから1年間バリバリ活躍して、晴れて卒業となりました。2017年のトータルリターンは46%でS&P500を大きく上回る成績を残しました。2016年末には3%近いあった利回りが、年後半からグングン株価が上昇して、2017年末には2%程度にまで下がっていました。配当利回り低下による除外だと思われます。

いいですね、理想的な除外ではないでしょうか。まさにダウの犬戦略を実践しているかのようです。ウォルマートは今後更なる業績の改善、株価上昇が期待できるかもしれませんが、ここで一旦ベンチに下げるという監督判断です。個人投資家が自分の判断で優良株WMTを売却するってなかなかできない判断です。WMTの除外が奏功するかは分かりませんが、このような機械的な銘柄入替がHDVの強みと言えます。

前回9月の入替では、優良銘柄のジョンソン&ジョンソン、マクドナルド、ボーイングを除外しました。ネームバリューに惑わされることなく、配当利回りが下がった銘柄をバシバシ切っていくのがHDVの特徴ですね。面白いETFだと思います。今後もウォッチし続けます。

 

バイオ医薬品大手アッヴィ(ABBV)が除外となりました。アボット・ラボラトリーズから分社化されてできた会社です。抗リウマチ薬のヒュミラという大型ブロックバスターを持っています。

アッヴィはつい3か月前にHDVに加入したばかりですが、たった3か月で除外となりました。う~ん、この銘柄入替はよくわからない動きです・・。まあ、いいや。気にしない。
(追記:除外理由はデフォルト懸念スコアをクリアできなかったためでした)。

 

分配金利回り(2018/1/3時点)

3.4%
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銘柄構成(2017年12月末~)

直近のHDV銘柄構成です。

主要メンバーは変わらずです。石油大手のエクソン・モービル(XOM)、シェブロン(CVX)、米国の2大通信企業のベライゾン(VZ)とAT&T(T)が上位4社です。エネルギーと通信は昨年売られがちでしたので、これらが2018年大きく反発するかもしれません。最近油田サービスのシュルンベルジェ(SLB)もHDVに加わりました。

2018年のHDVのパフォーマンスには実は結構期待しています。まあインカムゲインの多いETFですから、あまりキャピタルゲインを期待してもしゃーないですけどね。

セクター別の割合です。