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【1916年~2016年】過去100年間のNYダウの上昇率から考える配当の重要性

   

1871年から2003年にかけて、インフレ調整ベースで、株式の累積リターンの97%は配当再投資が生み出してきた。キャピタルゲイン(値上がり益)が生み出した部分は3%に過ぎない。

ジェレミー・シーゲル『株式投資の未来』

ジェレミー・シーゲル氏は、1871年から約130年間の株式リターンの実に97%が配当によって生み出されたという研究結果を発表しました。

株式投資を始めるとどうしても株価が気になりますよね。短期的に気になるのは心理的に当然として、長期的な投資リターンも株価次第と考えがちです。長期的に増配を続ける企業の株価は上がっていくものなので、その考えはあながち間違いでもないですけどね。

しかし、投資期間が長期になればなるほど投資リターンは配当が生み出します。

長期投資家は配当再投資を地道に繰り返して株数を積み増すことで、複利的に資産を増やす戦略を取ったほうが結果的にお金持ちになれる可能性が高いと思います。急がば回れ。最初は配当も小さくて気持ちが萎えるもんですが、給料追加投資と時間の力を借りることで配当金額はグングン伸びていくことが期待できます。

とは言え、「本当に投資リターンの大半が配当によって生み出されるのか、なんかいまひとつ納得できないんだよな~」と思っている人も多いかもしれません。わかります、その気持ち。私も昔そう思ってましたから。配当なんておまけだろ、株価がグングン上昇してくれればそれでいい!って発想を持ってました。

でも、今は長期では配当が重要だと腑に落ちて理解できているつもりです。その思いをしつこくて嫌われるくらいネチネチと訴えたくてw、今日も配当ネタの記事を書きました。よかったらお付き合い下さい。

 

1980年からのNYダウの長期チャートです。
(出典:世界経済のネタ帳

この右肩上がりの株価に惹かれて米国株投資を始めた人も多いと思います。

この右肩上がりの株価チャートは今後も続くと思います。しかしそうであっても、投資期間が長期になればなるほど投資リターンは株価上昇(キャピタルゲイン)ではなく配当(インカムゲイン)に依存します。

長期投資のリターンの大半が株価上昇(値上がり益)ではなく、配当によってもたらされることを示す例を紹介します。

1916年から2016年までの100年間のダウ工業株30種平均(NYダウ)から考えます。

 

1916年~2016年の100年間 インフレ加味後のNYダウの上昇率は僅か2.4%だった。

ウォーレン・バフェット氏が「NYダウが100年以内に100万ドルに到達する」と発言しました。

それが実現可能かどうか考えるとき先ず考えたいのは、「これまでの100年はどうだったのか」という事実です。株式投資は未来に賭ける行為ですが、不透明な未来を少しでも予測するには過去をしっかり見つめることが大切です。

ビジネスの世界では、常に、フロントガラスよりバックミラーの方がよく見える。

ウォーレン・バフェット

 

WSJによると、1916年末から2016年末までの100年間のNYダウの(名目)年複利上昇率は5.5%でした。また、同期間の平均インフレ率は3.1%でした。ということは、NYダウのインフレ考慮後の(実質)年複利上昇率は2.4%(5.5%-3.1%)だったということです。

「NYダウの実質上昇率が年2.4%ってちょっと低いんじゃない」って思いませんか?

米国株は期間を50年~と長期間で測定すれば実質ベースで年率6.8%のリターンだったことが知られています。物価上昇を加味したリターンで年率6.8%だったということです。

んん、どういうことでしょうか?
( ,,`・ω・´)ンンン?

実質リターンは年率6.8%あるはずなのに、NYダウの物価調整後の上昇率はたったの2.4%しかなかったのです。この100年間の実績として。

そんなことあり得る?
あるんです。

NYダウは実質年率2.4%しか上昇していなかったとしても、NYダウに100年間投資し続けた人は年率6.8%の(実質)リターンを得ることができました。

なぜか?
なぜ、NYダウは実質年率2.4%しか上昇していないのに投資家は6.8%のリターンを得ることができたのか?

配当です。

配当が効いているんです。株価上昇によるキャピタルゲインだけがリターンの源泉ではありません。配当こそがメインディッシュです。キャピタルゲイン(値上がり益)は前菜とスープ程度です。

1916年~2016年のNYダウ投資リターン(物価調整後の実質ベース)の構成は以下のように区分できます。

期間 ①キャピタルゲイン
(値上がり益)
②インカムゲイン
(配当)
①+②
トータルリターン
1916年~2016年 2.4% 4.4% 6.8%

100年間(1916年~2016年)のNYダウのトータルリターン6.8%のうち、4.4%は配当が生み出したのです。

 

米国株は右肩上がりです。美しいくらい右肩上がりです。S&P500やNYダウの長期チャートを見ると安心して米国株に長期投資できますよね。

でも、実は投資リターンの高さに比べて米株価ってそんなに上がってないんです。もし、S&P500構成企業がすべてバークシャーみたいな無配企業で投資リターンのすべてがキャピタルゲインでもたらされるとしたら、米株価はもっと激しい右肩上がりだったはずです。

S&P500もNYダウもこれまで右肩上がりでしたし、これからも右肩上がりが続くでしょう。

しかし、長期投資リターンの半分以上は配当からもたらされるのです。
(と言っても100年間という超長期の話ですけどね)

株式投資のリターンは長期になればなるほど配当が支配します。100年投資を続ければリターンの約65%が配当によってもたらされます。冒頭で紹介しましたがさらに30年間投資を続けて、130年間という期間でみればリターンの90%以上は配当によって生み出されます。

相続を前提にしなければ、100年以上投資を続ける人は存在し得ません。なのでリターンの大半が配当になることは現実的ではありません。しかし、長期になればなるほど配当がリターンを支配するという事実を抑えておくことは大切です。

株式という金融商品の資産価値は、将来の配当によって支えられています。好調な決算発表や自社株買いは、将来の増配を期待させるから株価を押し上げますが、その時点では株主の利益は未確定です。株主の利益は配当によって確定されます。投資期間が長期になればなるほど、配当によって確定される利益が大きくなっていきます。

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