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【GSK銘柄分析】グラクソ・スミスクラインは呼吸器・抗ウイルス薬・ワクチン領域に強いグローバル製薬企業

      2017/10/20

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はグラクソ・スミスクライン(GSK)をご紹介します。GSKは英国ロンドンに本社を置く製薬メーカーでADRとしてNY市場に上場しています。


    GSK財務情報等

基本情報

会社名 グラクソ・スミスクライン
ティッカー GSK
創業 1999年
上場
決算 12月
本社所在地 ロンドン
従業員数 約10万人
セクター ヘルスケア
S&P格付 未調査
監査法人 未調査
ダウ30 ×
S&P100 ×
S&P500 ×
ナスダック100 ×
ラッセル1000 ×

 

地域別売上高

 

事業構成

 

業績

 

キャッシュフロー

 

株主還元

※株主還元のみ、単位はポンドではなくドルになっております。ご承知おき下さい。

 

バリュエーション指標等(2017/10/19時点)

PER:40.8倍 最新情報はこちら

配当利回り:4.8% 最新情報はこちら

配当性向:69% 最新情報はこちら

 

感想

グラクソ・スミスクライン(GSK)は、英国ロンドンに本社を置く製薬企業です。

グラクソ・ウエルカムplcとスミスクライン・ビーチャムplcが2000年に合併してできた企業ですが、その歴史は古いです。「グラクソ(Glaxo)」という名称が初めて商標登録されたのは1906年のことで、今から100年以上も前のことです。グラクソとは幼児用の粉ミルクの製品名でした。

かつては売上高グローバルトップの地位にありました。現在では順位を落としているものの、米メルクに次ぐ売上規模を誇るグローバル企業です。米国や欧州を中心に世界150カ国でビジネスを展開しています。

事業ポートフォリオは、医療用医薬品・ワクチン・コンシューマーヘルスケアの3つがあります。

医薬品の売上高が全体の約6割を占めます。呼吸器疾患やエイズウイルス(HIV)治療薬に強みがあります。

GSKのワクチン部門は世界をリードする存在で、髄膜炎ワクチンなど20以上の製品を持ちます。

コンシューマーヘルスケアとは具体的には、「シュミテクト」や「ポリデント」、「ポリグリップ」などがあります。

余談ですが、私は最近歯がしみるので「シュミテクト」を愛用しております。今さっき、シュミテクトの裏面を見ると確かに「グラクソ・スミスクライン・コンシューマー・ヘルスケア・ジャパン株式会社」と記載がありました。まさか自分が今GSKの製品にお世話になっているとは思ってもみなかったです。

GSKは2015年にノバルティス(NVS)と大規模な事業再編を実施しています。大まかに言って以下の3点です。

・GSKの抗がん剤事業をNVSに売却
・NVSのワクチン事業をGSKが買収
・GSKとNVSのコンシューマーヘルスケア部門を統合

 

多種多様な製品ポートフォリオを持つグローバル製薬企業GSKの過去10年の財務諸表を確認してみました。

売上高はここ10年平均すると約260億ポンドで安定推移しています。FY16に売上高が大きく伸びていますが、これはノバルティスとの事業再編に加えてポンド安の影響もあったと推測しています。

純利益を単純に見ると、FY15とFY16は大きく変動しているので要チェックです。結論から言えば、両者とも一時的な特別損益によるもので本業の収益(調整後利益)は安定しています。

FY15に純利益が大きく伸びていますが、これはノバルティスに抗がん剤治療部門を売却したことによる事業売却益を計上しているためで一時的なものです。調整後EPSには反映されません。

FY16に純利益が大幅に縮小しています。これは理由が推測できなかったので20-Fレポート(日本で言う有価証券報告書)を確認しました。

が、、それでも私の英語力ではいまいち読解できませんでした(汗)。

どうやらFY16末に負債の再評価損失を計上しているようです。日本にはない会計処理です。少なくともFY16の調整後利益はFY15より伸びています。なので、FY16の純利益が減少しているのは心配無用です。本業は順調です。
(調整後利益はこういう分析の時にはホントに便利です。)

キャッシュフローも安定してプラスです。FY15に営業CFとフリーCFが減少しているのは、事業再編絡みによるものでしょう。

営業CFマージンは20%以上あり高収益です。ファイザーやメルクには一歩及ばない印象ですが。

配当はドルベースなので、ポンドベースで連続増配かどうかは分かりませんでした。ただ、ドルポンドの為替変動以上にDPSが変動しているように見えます。高配当(5%弱)ですし、配当はしっかり出している企業です。自社株買いは少なめです。

なお、FY16の配当性向が500%とぶっ飛んでいますが、これは上述の負債の再評価に伴う特別損失が純利益を押し下げているためです。一時的な現象なので心配無用です。

GSKは英国ADRなので現地源泉課税がありません。高配当ですしNISAでヘルスケアセクターに投資したいときに有力候補になろうかと思います。

 - 米国株銘柄分析