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松下幸之助が願った「一億総株主社会」

   

数年前、日経新聞の人気コラム「大機小機」に松下幸之助の話が載っていました。松下幸之助は国民全員が日本企業の株主になること、「一億総株主社会」を強く願っていたという話です。

僕はこの話を読んで「すげえな~」と感動しました。今でこそネット証券で個人が手軽に株式投資することが当たり前の時代になりましたが、松下幸之助(1894年~1989年)がご存命だった頃はネットなんてないわけですし、国民全員が株式投資するなんて発想普通は持てませんよ。

このエピソード印象深くてずっと覚えてました。一度読んだコラムなんて寝たら忘れるのが大半なのに、この松下幸之助の一億総株主社会の話はずっと記憶に残っていました。そしたら、つい最近またまた日経新聞の「大機小機」にこのエピソードが出てきたんです。ちょっと驚きました、2回目やんって。

(参考外部サイト:日本経済新聞)
経営の神様と一億総株主社会

「一億総株主社会」では、経営者が期待に背けば多くの国民から叱責を受ける一方、期待に応えられれば拍手とねぎらいの言葉が贈られる。幸之助翁はこうした国民と企業経営者との緊張感ある関係が好循環社会を実現すると説いた。国家国民全体のために勇気をもって「株式の大衆化」に踏み出すべきだと提言している。

日本経済新聞

僕は松下幸之助のことを尊敬しています。自分の利益ではなく、日本国民の幸せを心から願っていた経営者だったと思います。従業員に家族との時間を大切にしてほしいと願って、週休二日制を日本で初めて導入したのは松下電器(現パナソニック)です。

いま自分に与えられている仕事や地位は、半分は我がために、半分は社会のためにある。

感謝の心が高まれば高まるほど、それに比例して幸福感が高まっていく。

松下幸之助

 

で、なかなか日本では株式投資が浸透しませんが、僕は天国の松下幸之助さんにこう言いたいです。

「もう一億総株主社会は実現しています。でもまだまだこれからです!」と。

あなたの周りに株式投資をやってる人はほとんどいないと思いますが、それでも一億総株主社会は実現しています、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)によって。要するに年金の運用です。ちょっと屁理屈かもしれませんが、私たちはみな間接的に株式投資をしています(年金払ってない人は除きますが)。

これはGPIFの基本ポートフォリオです。

債券、株式にバランスよく投資しています。長期保有なのでもう少し株式の割合を高めてもいいのではと思うこともありますが、(一時的な)運用損を出せば意味不明な批判をされる公的な立場ですから、これくらいのバランスファンド的な運用が落としどころなのでしょう。

年金を払っている人はみんな気付かぬ内に株式投資をしています。GPIFポートフォリオの「国内株式」の上位構成銘柄はTOPIX上位銘柄(要するに時価総額が大きい大企業)と同じです。トヨタ自動車、三菱UFJフィナンシャルグループ、NTT、ホンダ、KDDI、JT、ソフトバンクなどです。私たちは、こういった日本を代表する上場企業の株主です。だから、「一億総株主社会」はすでに実現しています。

ですが、GPIFの運用だけじゃまだまだ不十分だと思います。株式投資って別に強制されるもんじゃないし、やりたい人、やる金銭的余裕がある人だけやればいいものです。ただ、株式投資をもう少し身近なものとして捉えて欲しいな~という思いはあります。知った上で株式投資をやるやらないは各個人の判断ですが。いまはまだ株式投資に対する正しい知識が国内の半分にも行き渡ってないと感じます。

私たちが普段生活する中で消費している製品やサービスは、ほぼすべて株式会社が生み出したものです。「世の中は仕事でできている」という言葉の意味を子どもの頃はよく理解できず、ただ表面的に覚えていただけでですが、大人になってその意味がよく分かりました。

株式会社はその仕組みとして必ず誰かがリスク資本を提供しなくてはなりません。そういう制度です。リスクを取る人と業務を執行する人とが、明確に区分されているのが現代の資本主義社会です(同族企業もありますが)。今この地球上に生きている誰かが必ず株主にならなくてはなりません。誰かがリスクを取らないと株式会社制度は崩壊します。リーマンショックで世界の株価が暴落しましたが、それでも大半の企業の株価はゼロにはなりませんでした。それは、あんな不安な中でも誰かがリスクを取ると名乗りを上げたからです。誰かがリスクを取らないと資本主義社会は回りません。

じゃあ普通に考えれば、今この時代に(偶然)生まれ生きている私たち日本人が日本企業のリスク資本を提供するのが自然ではないでしょうか。外国資本にポンポン株価売買で遊ばれているように見える日本株マーケットですが、それを批判する資格は私たちにはありません。遊ばれているとは言え、一時的でも株主になってくれる外国人投資家に感謝すべきです。誰かがリスクを取らないといけないのですから。その役割を担ってくれる外国人投資家には感謝です。

でもやっぱり、日本人が日本企業の株式を長期で保有して、きちんと配当というリターンを得て長期的に儲けることができる方が健全だと思います。みなが労働者として働いて給与を得ると同時に、資本家としても収入を得る。全員の所得が上がって消費が増え、世の中を循環するお金が増えて、日本経済がより豊かになる。経済的な豊かさは幸福な人生の礎だと思います。

 

 

と、こんな事を米国株100%の僕が言っても説得力ゼロですかねw。やはり長期投資対象として今は日本株より米国株の方が魅力的ですから、どうしても米国株に優先的に資金を振り向けたくなります。株式投資は慈善活動、ボランティアではなく金儲けですから。利益を追求することは、社会に価値を生むということであり正しいことだと信じています(法律、倫理に反してまで金儲けに走ることはダメですが)。米国株投資家も日本経済に貢献している点としては税金がありますね。きちんと税金は払っていますから、そこで日本の財政に貢献しています。

日本株が長期投資の対象として目を向けてもらうためには、より一層のコーポレートガバナンス改革が欠かせません。あとは労働規制の問題もありますね。ROEは着実に改善していますし、持ち合い株も減っています。自社株買いなど株主還元を重視する企業が増えています。良いことです。

日本人が日本株に長期投資しないのは儲からないからです。過去の日経平均株価の推移を見ればそう思うのも無理ありません。デフレ経済が長く続きましたし、現金保有は合理的でした。今もまだ2%のインフレ目標達成は遠いように感じます。

ですが、日本人が日本株に投資するメリットは結構あります。配当控除が受けれるし、為替リスクを考える必要もありません。身近な企業が多くて親しみが持てるし、決算書も日本語で読めます。今でも一部の優良銘柄(日本株)をポートフォリオに組み込むのは有りだと思います。ただ全体的に見れば、まだまだ欧米企業に比べて投資対象として劣るなと思っています。今自分が勤めている企業(某メーカー)の収益性やバリュエーションを見てもそう感じます。

AI社会の到来で給与収入がジリ貧なのは確実です。医療費の増大で社会保険料が増えて手取り率が下がるのも不可避に思います。GPIFだけに頼ることなく、より主体的に「一億総株主社会」を実現すべき時に差し掛かっていると思います。

仮に松下幸之助が存命で今の日本社会を見たら、何を思いどう行動するのでしょうかね。たまにそんなこと考えます。僕はこのブログで地道に(長期)株式投資の優位性を伝えていきたいです。

 - 投資理論・哲学