今の100円と1年後の100円の価値は違います。今の100円の方が価値が高いです。将来の100円は現在価値に割り引かなくてはならないからです。
割引率を仮に7%とすれば、1年後の100円の現在価値は93円になります。
1年後の100円=現在の93円。
リスクが高いほど割り引く利率は高くなります。将来のキャッシュフローが不確実な銘柄ほど、投資家は不安を感じて将来の収益(キャッシュフロー)の割に株価を安く評価します。
最近で言うとIBMに対する投資家の不安感は大きいにように思います。予想PERは9倍台、益回り11%。100万円投資した場合の期待収益11万円です。もしこの利益がこれからドンドン増益していくとしたら、投資家リターンはどんどん膨れ上がっていつか億万長者に・・・。いやいやいや、、投資の世界はそんなに甘くはないです。
実際に決算内容が芳しくないから株価が不調なのは理解していますが、にしてもその収益に対して株価はかなり割り引かれて評価されているように思います。IBM株が割安と言っているのではなく、ただ平均的な銘柄より将来の収益が高い利率で割り引かれているんじゃないかと言いたいだけです。割引率が高いからって割安というわけではありません。リスクに見合った期待リターンになっていると考えるのが普通です。ハイリスク・ハイリターンということ。
IBMは信用されてません。人工知能ワトソン、ブロックチェーン、クラウドなど先端技術を使った新ビジネス領域が成長するか不透明だからです。まだ芽は出ていません。これから出る保証もありません。だからこそ、こんなに高い割引率になっています。予想PER9倍というのはとてもじゃないですが、歴史あるグローバル企業のPERとは思えません。
割引率とは投資家の不安な気持ちを数字に置き換えたようなものです。
「割り引く」という行為は収益(キャッシュフロー)だけに限ったことではありません。人の信用力も割り引かれます。「あいつは信用ならんからな。あいつの話は割り引いて聞いた方がいいぞ。」などと言いますよね。信用を無くすと、自分の割引率が上がっちゃいます。
自分の割引率が上がるとは、周りから不安に思われている、不信な目で見られているということです。「あいつに仕事を振るのは不安」、「あいつは言うことが二転三転する」と同僚や上司、友人に思われているということです。
一度割引率が上がっちゃうと、なかなか元に戻りません。今のIBMのように。「信頼を築くのは一生、失うのは一瞬、取り戻すのは一生」と言います。ホリエモンは「お金の本質は信用だ」と書籍などで言ってます。信用、信頼は大切ですね。
ただ割引率が低すぎるのも問題かもしれません。周りからの期待、信頼感が高過ぎると疲れます。「何とか期待に応えなくっちゃ」と思って疲弊しがち。特に真面目で仕事のできる女性にこのタイプが多いように感じます。私の周りの話ですが。
株も自分もほどほどの平均的な割引率が丁度いいのかな~って思います。
素朴な疑問で…割り引く…と、言う言葉の感覚とのズレが有ります。
日常生活で、”割引き”は嬉しい響きが有りますが……投資の世界の、”割り引く“には、あまりポジティブな響きが少ない印象です。
“差し引く”……の方がストンと意味が分かりやすいけど……率で割って引くから、投資の用語で”割り引く“が一般的なんですかねぇ。
投資の用語、”割り引く”……英語は、ディスカウントでしたっけ?
うーん、感覚的に不思議な用語に今でも感じます
いつも有難うございます
日常生活の中でも特に買い物のシーンでは割引きは嬉しい響きありますね。
一方で「あいつの話は割り引いて聞いとけ」みたいな使い方はややネガティブでしょうか。
基本的に元ある金額よりも下げることを意味するので、マイナス要素のある言葉です。
「差し引く」と聞くと率ではなく絶対額をイメージしますかね、個人的には。
割引現在価値を最初に勉強したのは大学2年生の頃。
もう当時は頭の中大混乱でした。
金銭債権の将来CFを割り引いて貸倒引当金を計上する・・・どういうこと???って感じで。
割り引くという概念は掴みづらかったです。
英語ではディスカウントですよ。
DCF=Discount Cash Flow