私は管理職じゃない下っ端なので、経理部の予算を決める権限はありません。新しい経理システムを導入するとか、中途採用するとか、コンサルを雇うとか、そういう経理部のお金の使い道を決めるのは課長以上です。最終的には部長、CFOが決裁します。金額規模によっては役員会議にかけることもあります。
ですが、コンサルを入れるか入れないか、派遣さんを追加で雇うべきかどうかなど、実務担当として上司によく相談されます。特に今は2019年度予算を策定する時期なので。
上司は出来上がった決算書を見るだけで、作っているのは私のような下っ端実働部隊です。最近の経理業務はガチガチにシステム化されており、ちょっとシステムエラーが起きると自分たちだけでは解決できないことも多いです。会計システムの導入や改修は、とてもじゃないですが社内のIT部門と経理部だけでは無理です。専門家のサポートが必須。
課長にこんな相談されます。
「Hiro君、来年もアクセンチュアさんとの契約は継続でいい? 今年と同じくらい工数入ってもらう必要ある?」
僕の意見がそれなりに反映されて、来期のコンサル会社との契約が決まるのでテキトーな回答はできません。最近コンサルタントの単価は上がっており、無駄な契約は避けたいです。
でも、こういう質問されると困るんです・・。
何が困るって「アクセンチュア」って一括りにすることがです。
アクセンチュアの佐藤さん(仮名)が来てくれるなら、来年も契約継続で月400万円払う価値があるけど、他の人なら別に要りませんって思う時があります。
コンサルタントをバイネームで指名するって一般的にあるのでしょうか。うちの会社は、特定の人を必ずアサインするように先方に依頼したことはないと思います。もっと強気に交渉していいのかな。交渉するのは自分じゃないのでよくわかりません。
個人的によくある困り事が、一緒に仕事をしてきて信頼を置いているコンサルタントの方が、シニアコンサルタントとからマネージャーに昇格することです。嬉しいけど困る。マネージャーになると単価が上がるし、一つのクライアントにベタ張りしなくなることが多いです。
今まで一緒に仕事をしてたコンサルの方が急に現場にこなくなって、突然別の新しい人が来ます。その新しいコンサルタントの単価も相変わらず高額ですが、ちょっと値段に見合ってないなと思う時もあります。
そういうことがあるから、できればコンサルタントはバイネームで指名させて頂きたい。先方だってリソースには限界があるし、うち以外にもたくさんのクライアントを抱えてるわけだから無理は言えませんけど。
コンサルの方と一緒に仕事をさせてもらうこと多いですが、優秀な方多いです。すごい業界です。とても自分じゃなれません。人前でプレゼンするのとか得意じゃないし。話すのは好きですが。
アクセンチュア(ACN)などのコンサル銘柄ってどうも食指が動きません。優秀な従業員の方が資本家より交渉力が強い印象があって。ただ、最近のコンサル業界は儲かっていると思うので、そういう点では有望な投資先かもしれません。かなり儲かってると思います。明らかに数年前より単価が上がってます。
Hiroさん、はじめまして。
私はHiroさんと同じく、大学では会計を学んだ者ですがそれをまったく活かすことなくITの道に進んだ者です。年齢はゼンゼン上です。
いつも大変勉強になる記事を拝見させていただいているご恩返しと言ってはなんですが、お役に立てればと思い、書き込みいたします。
まず、コンサルのバイネーム指名は可能、もしくは大きく交渉可能です。
コンサル業者にも当然営業担当がいますので、その営業担当に期待事項、懸念事項を率直に伝えましょう。彼らは顧客の要望とか懸念等を吸い上げて解決するのが仕事ですので。むしろ何も言わないといいようにされてしまいます。
一方、コンサル及びコンサル会社側の事情ですが、コンサルタントの社内での評価指標は大きくは「utilization(稼働率)」です。お客さんから「次も佐藤さん(仮)を頼みます」と頼まれれば自ずと佐藤さんの稼働率は上がるので、佐藤さんの社内評価は上がります。
逆に、新人だったり、あまり継続してもらえないようなコンサルタントは稼働率が低くなるので、コンサル会社側はそういうメンバーを「甘いお客」に割り当てようとします。当然。
(わかりやすく(むしろわかりにくいか?)例えるなら、コンサルは芸者と思っていただければと。売れっ子の芸者はお声がかかるお座敷も多いため、細客にはお茶っ引きがあてがわれてしまいます)
ですので、コンサル会社に「次も佐藤さん(仮)を頼みます」というのも頼めますし、もしそのアサインが難しい場合でも「同じ単価を出すのであれば、同様のパフォーマンスを期待します」というメッセージを伝える必要があります。
「同様のパフォーマンス」を定義するのは難しいですが、「サービスレベル」と言う考え方を使用してください。最初からあまりガチガチに定義しきったりとかあまりに戦闘モードになる必要はありませんが、「佐藤さんだったらこうしたレベルの件はXX時間で解決してくれたよね」というのをいくつか並べて、それを「期待事項」として営業につたえるのが良いでしょう。
また、好パフォーマンスを上げてくれている佐藤さん(仮)に対しては、半期ごとか1年ごと、もしくはプロジェクトの区切りくらいに経理部長等のエラいヒトから佐藤さん(仮)の上司も含めて感謝メールを送るとよいと思います。
佐藤さん(仮)の社内評価も上がる(カイシャによっては褒章も出る)ため、以降も佐藤さん(仮)としても「行きたい現場」として気持ちよくシゴトをしてくれるでしょう。
こんばんは。
バイネームで指名されたら普通は嬉しいですよね。
ただ先方にあまり無理も言えないかなと思い、私から上司にバイネームでコンサル継続を依頼したことはありませんでした。
もしかしたら、私の知らないところで上司は特定の人をアサインをするよう言っているのかもしれません。
>コンサル会社側はそういうメンバーを「甘いお客」に割り当てようとします。
この言葉ドキッとします。
うちの会社は典型的な「甘いお客」だと思います。
性格穏やかな人が多くコンサルに強く文句を言う人は誰もいません。たまに飲み会で愚痴るぐらいです。
予算も多いので、コンサル側からすれば優良クライアントだと思います。
たくさんお金を払っている優良クライアントには優秀なコンサルさんが付いてくれると思いきや。意外に逆のケースもあるのですね。
IT系のコンサルタントは新しい顧客に付くときは大変だろうなといつも思います。
顧客のシステム全体像から業務まで理解した上でアドバイスしなくちゃいけませんから。
いつも的確なアドバイス頂けて助かっています。
こんな記事書きましたが、コンサルさんの仕事に全体として不満はありません。
持たない経営に舵を切っている会社が増えているので、これからコンサル業界はより一層繁栄するだろうなと思ってます。
プロジェクト単位で仕事をすることが増えており、正社員を採用するよりコンサルを雇った方がいい場合が増えているように感じます。
社内にナレッジを蓄積するためには社員の教育も大切とは思いますが。
コメントありがとうございます。
コンサル側の事情がわかって勉強になりました。