FYI

(ウォールストリートジャーナルより)

WSJに記載されていた、セクター別のアナリスト投資判断です。
投資判断の参考になると思ったので共有します。

 

電気通信の期待値が低い

電気通信セクターに対する期待度が最も低いです。このセクターの代表格はAT&Tとベライゾンコミュニケーションズです。

米国では最近失業率が低下しているにもかかわらず、インフレが進んでいません。この原因として、FRBイエレン議長は携帯電話料金の値下がりなどの一時的な要因が大きいと言っています。

米国全体のインフレ率に影響を与えるくらい携帯電話料金は値下がっているようです。

日本人投資家にはこの辺の米国の事情がニュースを通じてしかわからないのがきついところ。日本ではスマホ料金はドンドン上がっている気がするので、余計に違和感を感じます。

ちょっと余談失礼します。
私iPhone5をまだ使っています。そろそろ7に買い替えようと思って先日ソフトバンクのお店に相談に行ったら、毎月の通信費が2千円も上がるようで、、一旦検討すると言って帰りました。う~ん高い。固定費を抑えることが重要だとブログでも言っている私ですが、通信費関係は知識薄弱で勉強不足なもので、基本的にソフトバンクの販売員さんの言いなりになっています。もっと安くできるのかな・・。
(余談終了)

電気通信セクターが弱含んでいるのは、今後の企業戦略に不透明感があるからという理由も挙げられます。AT&T、ベライゾンともに通信インフラの提供だけでなく、良質で面白いコンテンツを提供することで持続的な収益成長を確保しようと試みています。

AT&Tはメディア大手のタイムワーナーを買収しようとしています。ベライゾンも米ヤフーを買収して、恐らく次の一手を考えていると思います。コムキャストとベライゾンが統合なんてこともあるかもしれない。

データを送信するインフラ、人の興味関心を惹くコンテンツ、どちらも必要な要素です。ですが、どちらかと言えば、後者のコンテンツ側の方が交渉で優位に立てるのかもしれません。そんな風潮の報道をよく見かけます。

AT&Tやベライゾンは今後その資金力を最大源に活かして積極的なM&Aを仕掛けてくるかもしれませんが、そう簡単に条件の良い投資案件は出てこないでしょう。

そんな電気通信業界の先行き不透明感が、上記のアナリスト期待値に表れているようです。

ただ私はデータ通信インフラも決して交渉力が弱いとは思っていません。どっちも必要です。
はじめしゃちょーやヒカキンの存在は大きいですが、それもYouTubeというインフラがあっての話です。

AT&Tやベライゾンが今後も米国民から通信収入を得ることは確実です。安定収入です。スマホやPCの通信環境のない生活なんて考えられません。もはや生活必需品銘柄と言えるでしょう。

AT&T(T)やベライゾン(VZ)の株価は最近冴えません。特にVZは52週安値を更新して、配当利回りも5%を優に超えています。

こういったマーケットの株価を甘くみるべきではないと思います。「あ、マーケットは今後のTやVZの将来配当に悲観的なんだ」ということは謙虚に受け止めるべきです。

一方で、このような悲観的なセクターの優良企業に信念を持って投資をすることも、長期投資でリターンを上げる上で大切なことだと思います。それは様々な意思決定フローがある機関投資家にはなかなかできない、個人投資家だからこそ出来る投資判断です。

あなたはあなたの家計のCEO兼CFOですから。すべての判断はあなた次第です。

悲観的ムードが漂っていて株価が下落している銘柄は、結構長く低迷するものです。ここ最近の石油銘柄のように。

ただ、改めて再認識して欲しいと思うのは、「投資とは本来リターンが得られるまでに時間が掛かるもの」ということです。

どこに資金を投じるにしても未来は不確実です。自分で納得して不人気セクターに投資したのであれば、株主として経営者と従業員を信じて気長に待つことも必要なことだと思います。

少数意見が多数派に変わる時、その少数派は利益を得ることができます。資本主義社会での投資家のリターンとは、突き詰めるとそういうことだと思います。

現実の仕事でも3K(きつい、きたない、きけん)な職業は給料が比較的高いですが、それはその仕事をやりたがる人が少ないからです。ワタミ社長の渡邉氏が会社設立のため、佐川急便できつい環境の中働いてビジネスの種銭を貯めたというのは有名な話です。

周りがリスクを取りたがらない時に果敢にリスクを取ることは、投資家として価値ある仕事だと思います。もちろん、リスクの取り過ぎには注意すべきですが。

 

ハイテクの期待が高い

ハイテク銘柄への「バイ」判断が多いですね。

最近アマゾンやマイクロソフト、グーグル、アップル、フェイスブックなどのハイテク株の株価がバブルだという意見も、聞かれます。

個人的には特にバブルとは思っていません。アナリストが言うように「バイ」でもいいのかなって思います。

投資家・アナリストの期待が高いからと言って、別に株価が割高というわけではありません。

ハイテク銘柄への期待は高めですが、その高いハードルを余裕で超えてくるポテンシャルを感じさせてくれるのが米国の主要ハイテク企業です。

思うんですけどね、とりわけIT銘柄って将来の収益規模を読みにくいです。それは、レバレッジがあまりに効きやすい業界だからです。レバレッジって資金的な意味ではなくビジネス的な意味でです。

ジュースとかお菓子って、どれだけバカ売れするとしても人口とか人の胃袋という需要の限界を感じます。

でも、IT業界って奇抜な発想で新たな需要を生み出して、それを一気に複製できる特質があります。しかも、その複製のために大規模な工場は不要で、コストもそれほど掛からないことが多いです。

長期投資リターンは、いかに投資家期待を超える実際利益成長をするかで決まります。
実際 > 期待

だから期待値が高いセクターには警戒すべきなのは事実です。でも、期待が高いってことは将来有望であることの裏返しでもあります。

高い期待を更に超えるような実績を上げれば、高い投資リターンを期待できます。

私個人的にはアップル(AAPL)を有望視しています。今のところ投資していませんが。まあバフェットの追随かと言われそうですが。

やはりアップルのブランド力は断トツだと思うからです。新型iPhoneがいくらで発売されようとも、アップルの熱狂的なファン、信者は値札を見ずに注文していくでしょうね。

 

エネルギーセクターの期待が意外に高い

ここちょっと意外でした。

エネルギーセクターも無理ない範囲で、ポートフォリオに含めていく予定です。

今週のバロンズに載っていたバークレイズのアナリストは、エクソンモービルの投資判断をオーバーウェートにしているとのこと。目標株価は94ドルだそうです。