※構成銘柄等の情報アップデート、コメントも更新(2019年3月31日)
「長期投資では高配当銘柄が有望なんだ!」
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2016年米国株投資を始めた頃の僕はこう信じていました。
しかし、それは間違いだと気が付きました。収益、配当は長期投資家として大切な要素ではありますが、それイコール高配当銘柄に投資すべきということにはなりません。
配当利回りが低い銘柄や益回りが低い(PERが高い)銘柄を避ける必要はありません。もっと言えば無配株だって避ける理由はありません。大事なことは長期的に増益・増配を続けることができるかどうかです。そして期間全体での投資額当たりの利益、配当を最大化していくことが株主リターンの最大化に繋がります。今の配当、利益が多いか少ないかはさして重要なことではありません。
私は高配当銘柄ばかりに投資していますが、単に配当好きだからという理由からです。「高配当銘柄=長期投資に向いている優良企業」と言えるわけではありません。
今の高配当に誘惑されることなく、これからの増配を続けていける将来有望な銘柄に投資できるとよいです。
自分で見つけるのは難しい?
そんなあなたにはバンガード・米国増配株式ETF(VIG)がオススメです。
VIGは高配当ETFではありません。増配力に着目したETFです。今ではなく未来を見据えた商品です。
VIG紹介
概要
NASDAQ USディビデンド・アチーバーズ・セレクト・インデックスの パフォーマンスへの連動を目指す。10年以上連続して増配の実績を持つ米国大型普通株で、前年比増配の実績を持つ銘柄を中心に構成されています。
経費率
0.08%
組入銘柄数
183銘柄
上位構成銘柄
ティッカー | 銘柄名 | 比率 |
PG | プロクター&ギャンブル | 4.2% |
V | ビザ | 4.1% |
MSFT | マイクロソフト | 4.1% |
JNJ | ジョンソンエンドジョンソン | 4.0% |
WMT | ウォルマート | 3.9% |
CMCSA | コムキャスト | 3.6% |
MCD | マクドナルド | 2.8% |
ABT | アボット・ラボラトリーズ | 2.7% |
MDT | メドトロニック | 2.4% |
MMM | スリーエム | 2.4% |
UNP | ユニオンパシフィック | 2.4% |
ACN | アクセンチュア | 2.2% |
UTX | ユナイテッド・テクノロジーズ | 2.2% |
COST | コストコホールセール | 2.1% |
NKE | ナイキ | 2.1% |
TXN | テキサス・インスツルメンツ | 1.9% |
NEE | ネクステラ・エナジー | 1.8% |
LOW | ロウズ・カンパニーズ | 1.7% |
LMT | ロッキード・マーチン | 1.6% |
CAT | キャタピラー | 1.5% |
SYK | ストライカー | 1.4% |
ADP | オートマティック・データ・プロセッシング | 1.4% |
BDX | ベクトン・ディッキンソン | 1.3% |
TJX | TJXカンパニーズ | 1.3% |
CB | チャブ | 1.3% |
上位10社構成割合:34%
上位25社構成割合:60%
セクター別構成割合
売買回転率
55%
分配金利回り
1.9%
過去10年リターン
2009年~2018年:11.7%(分配金再投資が前提)
文句なしの優良ETF
183銘柄と分散されたポートフォリオですが、上位10銘柄だけで全体の3割以上を占めます。トップ銘柄はかつてはマイクロソフト(MSFT)でしたが、現在はプロクター&ギャンブル(PG)。MSFTは現在も3位にいます。構成割合2位は決済大手のビザ(V)。4位以下もジョンソン&ジョンソン(JNJ)、ウォルマート(WMT)、コムキャスト(CMCSA)、マクドナルド(MCD)と優良銘柄が続きます。
増配力に着目しているだけあって、上位陣の増配実績には目を見張るものがあります。MSFTやVは2000年代になってから配当を開始しているので連続増配年数は長くありません。しかし、これから配当王(連続増配50年以上)への道を駆け上っていくと思います。JNJは55年、WMTは43年、MDTは40年、ABTは45年、MCDは41年と素晴らしい増配記録を持ちます。
連続増配だから良い銘柄と安易に判断すべきではないかもしれませんが、ブラックマンデーやハイテクバブル崩壊、リーマンショックを乗り越えて配当を増やし続けているという事実に投資家として安心感を覚えます。配当が出せるということは、しっかり利益を出している証拠です。一貫して支払われる配当こそ、何にも勝るコーポレート・ガバナンスです。
経費率は0.08%と激安です。これほど優秀な企業群にまとめて投資できるのに、こんな安い手数料でいいのでしょうか。さすがバンガードです。
売買回転率が55%とやや高いです。最近では、今年2019年3月に比較的大きな銘柄入替がありました。プロクター&ギャンブルやビザ、コムキャストは新たにVIGに加わり、ペプシコとCVSヘルスが除外となりました。
分配金利回りは1.9%とS&P500平均とちょっと高い程度。VIGは高配当ETFではありません。今の配当は平均的ですが、今後の高い増配を期待でいる銘柄が選出されています。
ジェレミー・シーゲル氏の『株式投資の未来』で紹介された高リターンな銘柄は、平均的な配当利回りでPERも高かったけれど、マーケットの期待を遥かに超える増益増配を成し遂げることで株主に破格のリターンを提供しました。それはまさにこのVIGにいるような銘柄です。
私は2016年当時はVYMやHDVのような高配当ETFが「シーゲル流ETF」だと勝手に思っていました。しかし、今はVIGがもっとも「シーゲル流」に近いETFではないか?とさえ思っています。
まあ何が「シーゲル流」かなんてどーでもいいんですけどね(笑)。
明確な定義はありません。
VIGは文句なしの優良ETFです。
(関連記事)
ぬお!VIGの構成銘柄がめっちゃ変わっとる。憧れのビザ来たーー!
VIGのちょっと気掛かりな点。資本財セクターが多い。
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以前よりは資本財セクターの割合下がったね。
Voo
Hdv
Xlp
住信の配当貴族
をベースに、個別株はエクソン、タバコなど揃えています。
Vym,vigも含めたほいがいいのか悩んでいます。
今のままでもわるくないような気がしますが、vym vigも加えたほいがよいでしょうks
いいポートフォリオですね。
今のままでも何ら問題ないと思います。
ここまで来ると何が正しいのか答えはなく(すべて優良商品だから)、ご自分の志向(投資目的)次第なところがあります。
VYMもVIGも優良商品で間違いないです。
VYMは高配当ETFなのでHDVと近しいです。
よりインカム重視のポートフォリオにしたい場合は、加えるのはありです。
VIGは分配金利回りはS&P500と変わらない程度ですが、収益力があり増配年数が長い銘柄が多いですね。
マイクロソフト、ウォルマートがトップ銘柄です。
VOOとVIGの使い分けは難しいところです。少なくともここ数年のリターンはVOOが勝っているはずです。
無理して今のポートフォリオにVIGを加える必要はないかな~と個人的には思いました。
最近、自分と両親の家族3人で、分譲マンションから賃貸の一戸建てに引っ越しました。
家賃と生活費はVIG+若干の個別株の配当金で払っております。
VIGは祖父が亡くなったとき、相続財産は米国株ETFで運用するのがいいと親に助言して買ったものです。
VIGのいいところは、「リーマンショックのときにほとんど配当が減らなかった事」ですね。
今後も減配のリスクは小さいと思います。
値動きの大きさ(標準偏差)はVOO、VTよりも小さく、株式ETFの中では低リスクです。
リーマンショックのときの下落幅も小さめでした。
また、単純に連続増配10年以上という条件だけでなく、配当成長率が低すぎる銘柄が除外されているみたいです。
たとえばED(電力会社)、T(通信会社)は40年位連続増配していますが構成銘柄に入っていません。
個人的には、高ROIC(投下資本(純資産+有利子負債)が少ない割に、利益が大きい)に裏付けられた高成長株が好みなので、
そういう高ROICの連続増配銘柄が多く組み入れられたVIGはお気に入りですね。
ちなみにROICが高い株の事をクオリティ株といいます。
クオリティ株で構成されたインデックスもあります(MSCI USA Quality Index、JPX日経400等)
バリュー株・グロース株・高配当株と比べると知られていない概念ですが、
市場平均超えを狙う戦略の一つとして私は信頼しております。
VIGはすっごくいいETFですよね。
この記事を書いたのはかなり昔でやや否定的な見解を述べていますが、今は当時とはかなり考えが変わりました。
この頃の私は「高配当利回り=長期投資で善」という考えに凝り固まっていた節があって、間違った考えを持っていました。
最近過去のETFの記事をアップデートしている最中なので、VIGもタイトル含めて刷新しようと思います。
上位銘柄はMSFT、JNJ、WMT、PEP、MDT、MCD、ABT、UTX、NKEとどう見ても優良株ばかりです。
S&P500を超える潜在力を秘める数少ないETFの一つだと思っています。
ただ、やはり利回り1%台なので私は買いません、相変わらず配当好きなので(笑)。
通信銘柄はどうしようか実は悩んでいるんです。
高配当が魅力ではありますが、キャッシュフローの美しさはアップルやマイクロソフト等には敵いません。
通信銘柄は債券の代替として高いインカムを求めるには最適ですが、長期投資で高いリターンを求めるのはちょっと難しいかな~と改めて思います。
それを承知で投資したわけですが、やっぱ自分の志向と違うかなあと最近思ってきました。
VZもTもどうするか悩んでます。
でもやっぱり高配当は魅力ではあります。難しい。悩ましい。
クオリティインデックスのご紹介ありがとうございます。
MSCI USA Quality Index、ググってみます。
クオリティといえば、DGRWという、ETFもありますよ。バロンズでも配当重視でリターン高いと取り上げられていますね(3月)
hiroさんも以前、記事にしていらっしゃいますが今だとこのETFも印象違うはず、是非リライトしてみては!
経費率が安くないですが、マネックスだと売買手数料無料です。積立も再投資も楽ですね。
はい、バロンズ見ました。
ウィズダムツリーのETFですね。
さらっと上位構成銘柄見ましたが、当然ながらクオリティ株ばかりですね。
エクソン、アップル、マイクロソフト、ベライゾン、ウェルズ・ファーゴ、P&G、アルトリア、アッヴィ・・・。
こう見ると私の個別株と結構重複している印象です。
機会見て、記事をリライトしていますね。ご提案ありがとうございます。