最近気に入っているフレーズがあります。「指数関数的成長にとって、全ての点は、いつでも始まったばかりだ」というフレーズです。

落合陽一『日本再興戦略』より

長期投資家として噛み締めたい言葉。

米株価はここ最近、不安定な状態が続いています。米中の通商交渉は簡単には落とし所は見つからないようです。FRBは2015年末から利上げを続けており、企業の将来収益の現在価値を押し下げています。10年債利回りは3%台まで上昇してきました。まだ低金利とは言え、S&P500指数の予想PERは17倍ほどで低いとは言い難い。

最近米株価は下落気味ですが、それでも歴史的に見ればNYダウは史上最高値付近です。これから1年、2年で株価が大きく上昇するとは期待しづらい環境ですね。

それでもS&P500指数は長期的にはまだまだ上昇していくと思います。根拠はありません。社会を豊かにしようと人々が頑張って働き続ける限り、社会に富は生まれ続けるだろうと、何となくフワッとそんな期待を抱いているだけです。

30年後に振り返れば、NYダウ25,000ドル近辺の今は「指数関数的成長にとっての始まりの点」なんだと思います。

名目の株価がどうなるかはインフレ率しだいでいくらでも変わります。NYダウがいつ100万ドルに到達するかとか、そういう議論にはあまり興味はないです。マーケットの感情の浮き沈み、景気循環、インフレ率といった不確定要素がある以上、長期的な株価動向なんて予想できません。

株価がどれくらい上がるかは予想できませんが、S&P500指数が今後も投資家に富をもたらすという点については99%確信しています。なぜなら、S&P500構成企業は総体として毎年利益を上げているし、今後もそうだと期待できるからです。少なくとも、私がウォッチしている大型銘柄は資本コストを超える収益を維持しています(指標で言えばROEが高いということ)。

長期的には企業の利益=株主の利益となるわけですから、S&P500構成企業が利益を上げていれば、必然的に投資家にはリターンがあります。ないわけない。


株式投資をするしないなんて、個人の価値観や経済状況次第です。別に強制されるもんじゃない。「貯蓄から投資へ」と政府も盛んに宣伝してNISAなどの制度も作っていますが、国民のお金の使い方を強制的に変えることはできません。

ただ、やっぱり長期的に優良株を保有して財産を築くという投資法があることは、是非とも多くの人に知って欲しいです。それを知った上で、投資をやるやらないは各人の自由。

でも今はまだ、「株式投資=ギャンブル」という認識が多分に残っていると思います。真面目にコツコツ働いて稼いだお金は貯金する。貯金=美徳という文化は根強い。周りを見ていてそう思います。別にそれが悪いわけじゃないけど、預金のままずっと放置するのはもったいない。社会に富を還元し、富の還元を受けるというサイクルを回す。そして、社会も個人も一緒により豊かになっていく。経済的な豊かさは幸せな人生の礎だと思います。

僕はブログで「自社株買いが~」とか「IFRSが~」とか「配当利回りが~」とか色々書いてます。ありがたいことに、楽しく好きなこと書かせてもらってます。

自分なりに伝えたいメッセージは色々あるのですが、やっぱ一番伝えたいことは長期株式投資の魅力です。投資は誰でも簡単にやれます。結果は保証されていませんが、方法を大きく間違えなければ長期では概ね利益を得ることができます。雀の涙ほどの預金利息とは比べ物にならないくらいの、高いリターンを得られる機会がすべての人に与えられています。

3年もブログを続けていると、投資に関することだけでなくもう色んなことを書いています。記事数は1100くらいはあるかな。下手クソかもしれませんが、記事を書くときは自分なりに伝えたいメッセージを込めます。ただの雑談記事も結構ありますが。

たくさんブログで伝えたいことがある中で、一つだけピックアップするとしたら「株式を長期的に根気強く保有し続ければ、誰でもそれなりの財産を築ける。株式投資はギャンブルじゃない。」ということでしょうか。

冒頭で引用した落合陽一さんとは同い年です。僕は落合さんみたいな天才とは程遠いただの凡人です。凡人ですが、凡人なりに社会に貢献したいです。経理として仕事をしていますが、ブログを通じても少しでも社会に良い影響をもたらすことができれば嬉しいです。

「社会に貢献したい」とか言い出すとちょっと意識高い系みたいに思われるかもしれませんが、そうじゃないです。僕はどちらかと言うと意識低い系です。社会のためと言いつつ、本音は自分のためなんです。

僕は、自分が社会のどこかで一定の役割を担っていないと不安で仕方なくなります。たとえ死ぬまで生活できる財産があったとしても、社会に参加していないと不安。

だから、簡単にはサラリーマンを辞めようとは思えません。株式投資も実感は薄いけど、これも社会に貢献していることだと思ってます。ブログも、読んでくれた方の人生に少しでも良い影響を与えることができたら幸いです。たかがブログではありますが。

どういう人生が幸せなのか?

考え方は人それぞれ。億万長者になって豪邸に住んで毎日高級レストランでご飯を食べて美女に囲まれる、みたいな快楽主義的な人生に価値を見出す人もいます。そういう人の本も昔読んだことがあって、正直羨ましいなと思ったこともありました(20代前半の頃)。でも、やっぱり自分の価値観にはそぐわないです。たまに高級すし屋行ったり、高級ホテルに泊まってみたりしてもなんかしっくり来ないです。

私は、「誰かに必要とされている状態」が幸せだと感じるようです。承認欲求の塊みたいな奴ですね。

経理の仕事を通じて、少しですが証券市場の運営に貢献したい。同僚や後輩に会計や金融のこと質問されたら、喜んでわかるまで相談に乗ります。大学生の時に塾のバイトが楽しかったのも、生徒たちが自分のことを頼りにしてくれるのが嬉しかったからです。

母親から「Hiroはしっかりした年上の女性が合うて。さっさといい人見つけて結婚しいや。」ってよく言われます。でも僕は、しっかりした女性があんまタイプじゃないです。年上年下とか年齢はどーでもいいですが、自分を頼りにしれくれる人と一緒にいるのが居心地が良いです。別に亭主関白で偉そうにするって意味じゃないです。「割り勘でいいよ」っていう最近の若者カップルにありがちな関係は好きじゃなく、基本的に全部おごりたいです。

このブログはそういう僕の特殊な性格の延長線上にあります。まあ、ただ好き放題書いているだけですけどね。好き放題本音を書いているけど、やっぱ貴重な時間を割いて読んでもらうからには、少しでもいいから読み手の人生にポジティブな影響を与えたいです。たかがブログ(文章)で人の人生に影響を与えたいって、おこがましいのは分かってますが。


あ、話を投資に戻さないと。

落合さんが言う通り、25,000ドル付近にある今のNYダウも、長い目で見れば指数関数的成長のスタート地点です。いつでもスタート地点。今からS&P500に投資しても複利の恩恵を受けながら、長期ではグングン資産を増やせると思います。

と、、このようなことを長期投資で成功していない自分が言っていいものか、いつも違和感を感じます。でもそこはしゃーない。長期投資としては20年は見ておきたいところですが、私はまだ31歳なので。米国株投資始めてまだ3年。

だから、ブログを通じて何か貢献したいと偉そうなこと言っても、投資について上から目線で教えることは不可能。説得力がない。結局、自分が思ってることをただ書くしかない。そこが矛盾している。自分が価値貢献できない分野でブログを作ってしまった気がしてならない。アカウンティング特化なら、もうちょっと教える系のコンテンツにできる気もするんですが。

まー、あまり深く考えず、これからも書きたいこと好きに書いていこうと思います。やっぱ投資が好きだから投資ブログを作ったので。ただそれだけ。ブログを通じて読み手に価値を・・、なんてそんな堅っ苦しいこと考え始めたのはブログ運営がそこそこ軌道に乗ってからのこと。

すみません、落合陽一さんの本を読んでて「長期投資はいつから始めても遅くない!」っていう内容の記事を書こうと思い立って、PCカタカタしていたんですが、ちょっと話が逸れ過ぎました。失礼。