株式投資(インデックス)は長期保有すれば必ず儲かると言われます。
これは嘘ではないです。

S&P500インデックスに30年超投資して、損をする時代は今までなかったし、これからもないと思います。
長年低迷している日本株でさえ、40年~50年でみると一応プラスです。

なぜ長期で持つと利益が出るのか。

企業は倒産する会社、儲けまくっている会社、会計不祥事を起こす会社、コーポレートガバナンスが整っている会社と色々ありますが、マーケット総体としては利益を生み株主価値を増大させているからです。
株主軽視のクソ企業も、株主重視の立派な企業も存在する株式マーケットは玉石混交ですが、全体としては株主にリターンをもたらしています。

そして、株価は短期的にはミスターマーケットのふらふら歩きのせいで、企業の本源的な内在価値とは異なる金額にしばしばなりますが、長期的にはふらふらしながらも企業の内在価値の増加を反映するように推移します。

資本主義社会として当然の帰結ですが株式会社は全体として社会に付加価値を生み出しその内在価値を増大させます。株価は企業の内在価値と一致して動きはしないが長期的は概ね整合する動きを見せます。

つまり、株式会社は平均して資本コストを上回る利益を稼ぎ出しており、株価はそれに連動して上昇するからインデックス長期保有は儲かるのです。

では、どのような株式でも長期保有すると必ず儲かるのかと言われたら、これは当然NOなわけです。
世の中には株主から預かったお金を責任もって守り、高い利回りで投資をして稼いだキャッシュを忠実に株主に還元する立派な企業もあれば、株式会社の仕組みを理解していないのかと疑いたくなるほど株主価値を破壊する企業もあります。

株主価値を破壊するような企業の株をいくら長期保有しても、ダメなものはダメ。
短期的な値上がりを狙って投機対象に選ぶのは問題ないですが、長期保有は絶対ダメ。
IPO銘柄とか一般的には長期保有に向きません。

長期保有すべきは常に株主価値の増大を意識して、高い営業利益率を誇る優良黄金銘柄です。
具体的に思いつくアメリカ企業を言うと、
・ジョンソンエンドジョンソン(JNJ)
・エクソンモービル(XOM)
・プロクター&ギャンブル(PG)
・コカコーラ(KO)
・マイクロソフト(MSFT)
などです。

投資に興味がない人でも名前は知っているような有名企業です。

確かにこれらが優良企業なのはわかる、でも株価が高いのでは?
という当然の疑問が出てきます。

はい、その通り。
これらの優良黄金銘柄は調査しているアナリストの数も多いですし売買金額も多いですし、企業の内在価値を大きく逸脱して割安になることは滅多にありません。

なのでこれらの黄金銘柄を買おうとする時は、妥当かちょっと割高かもという価格になることが多いです。
リーマンショックの様な時を狙えば割安で買えますが、その時が果たしていつ訪れるのでしょうか?
その時うまいことキャッシュポジションを持っておけるのでしょうか?
皆が暴落の恐怖で慄いている時に果敢に買う勇気があなたにあるのでしょうか?

例え現時点で妥当かちょっと割高に思える価格であっても、伝統あるこれらの企業の株式にはそれだけの価格を支払う価値があります。
長期で保有すればするほど、黙って眺めておくだけで滝のように営業キャッシュが流れ落ちてきます。そしてそれを配当や自社株買いでジャンジャン株主に還元してくれます。

逆説的ですが、長期投資の銘柄選びはある意味簡単です。
これらの誰もが知っている強いブランドを持つ有名大企業を選ぶことです。

 J&Jバロンズ評価トップ!

特に長期投資向きということでアメリカ株投資家に人気が高い銘柄が、ジョンソンエンドジョンソン(JNJ)。
そのJ&Jがバロンズの企業評価調査で1位に選ばれました!

J&Jは世界トップの総合ヘルスケア企業で年間売上高は7兆円超。
営業利益も2兆円。
米国での売上比率は約5割で、残りは欧州、アジア太平洋、アフリカとグローバルでビジネス展開しています。

例え業績が良くても不採算部門は積極的にリストラしています。
最近は医療機器部門のリストラを発表しました。

絆創膏のバンドエイドはJ&Jが開発した製品です。
コンタクトレンズのアキュビュー、ジョンソンボディケア、薬用リステリンなどが一般消費者向けとしては有名。

業績も安定しています。

(単位:百万USD)

  2011年度 2012年度 2013年度 2014年度 2015年度
売上高 65,030 67,224 71,312 74,331 70,074
営業利益 16,240 17,032 19,057 21,137 18,370
EPS 3.54 3.94 4.92 5.8 5.56
1株配当 2.25 2.4 2.59 2.76 2.95

売上高、EPSも成熟企業なので急拡大はないですが、上昇基調。
そして、1株配当も増加しています。
J&Jは2016年で54年連続増配となりました。

これはJNJの1990年からの株価チャート。

JNJ

 

もうため息が出る美しさ。
これぞ長期投資銘柄。

2008年リーマンショックの下落もこう見ると大したことありません。
確かに数年に一度下落して買い場が訪れていますが、後は緩やかな上昇基調。
この間もちろん常に多額の配当を払い続けています。

購入タイミングもクソもないでしょ。
いつ買ってもいいんです、こういう銘柄は。

長期投資すべき黄金銘柄とはこういう企業を言います。
確かに急激な株価上昇はあり得ないので、1年で100万円を1億円になんて絶対無理です。
無理でいいんです、普通のサラリーマンは株式投資でゆっくりお金持ちを目指すのが王道。

こういったなだらかな上昇基調に配当再投資が加わることで、リターンに拍車がかかります。

何度でも言いますが、個別銘柄で長期株式投資をするならJ&Jのような黄金銘柄ですよ。
急激な株価上昇がなくてつまらないですよ正直。
でも黙って保有し続けて、配当再投資を繰り返すのです。
継続こそ利益の源。
30年後、気づけばあなたは億万長者。

周りの仕事一筋普通預金だけの社畜野郎が住宅ローン抱えて貯金が1000万円もない姿を横目に、あなたはJ&Jの社員が汗水垂らして働いて稼いだお金で億万長者w
いいんですよ、不勉強による無知は自己責任。
いい年して資本主義社会のルールも理解できない奴に同情する必要はなし。
資本主義社会では資本を効率的にリスクをとって使った人にご褒美を与えるシステム。
長期間リスクテイクし続けて社会に貢献したあなたは胸張って億万長者になればよろしい。

バロンズが1位に選出するのも納得。

J&Jは、過去には特許訴訟や製品のリコール、最近ではベビー・パウダーががんを引き起こし得るという訴訟も抱えている。しかし、内部成長や外部成長を通じて、利益と配当を増やしている。キャッシュフローへの注力や、株主価値に対する理解、または、強力な経営陣や製品構成、さらには、問題を解決する能力を評価する意見が寄せられている。同社は2016年のガイダンスを上方修正し、54年連続となる増配(7%)を発表している。

(ウォールストリートジャーナル日本版より抜粋)

長期で個別株式投資を検討している人は、こういう銘柄を選びましょうね。
てか、迷うんだったらJ&J買っておけばOK。