長期的な株主リターンを高めるには、「利益・配当 / 投資額(株価)」の累積額をいかに最大化するかが鍵になります。これは私のオピニオンではなく、ファイナンス的なというか算数的なファクトです。

言うのは簡単ですが、実践するのは超むずいです。そもそも、どれだけ過去の実績がある優良企業であろうと、利益・配当(分子)を今後も伸ばし続けられるかどうかはわかりません。投資額(分母)が割安か割高かそれとも妥当なのか、PERなどを見て検討するわけですが、確信を持てる場面はそう多くありません。

「利益・配当 / 投資額(株価)」を大きくすれば良いと分かっていても、それを実現してくれる銘柄・タイミングを見極めるのはそう簡単ではありません。だから銘柄も時間も分散して投資することが大事だし、うまくETFや投資信託を活用していきたいところです。

「利益・配当 / 投資額(株価)」の分子と分母、両方気を使うのはしんどいですよね。。どちらか一つより重要な方を選べと言われれば、即答で分子(利益・配当)と言いたいです。

分母(投資額)は多少ミスっても時間が解決してくれる面がありますが、分子(利益・配当)をミスると取り返しのつかない結果になります。時間が解決してくれません。むしろ、分子(利益・配当)が悪い銘柄は、保有する時間が長ければ長いほど株主の財布を傷つける恐れがあります。

両方大切です。長期的に利益を上げることができる優良企業かどうか、買値が割安かどうか、両方大事ですよ。どっちも大切ですが、より重要なのは前者です。バフェットの言葉を借りればこういう表現になります。

「素晴らしい価格でほどほどの企業を買うのではなく、素晴らしい企業をほどほどの価格で買う」
(ウォーレン・バフェット)

忙しく働きながら、限られた時間の中で投資判断していくことになります。あなたが投資に割けるリソースはそんなに多くはないはずです。人生、株式投資よりも大切なことがごまんとありますよね。

だから、分母(投資額)の妥当性判断に力を注ぐよりも、分子(利益・配当)をグングン伸ばせる企業かどうかの検討に力を注いだ方が有益だと思います。米国株銘柄分析コーナーが参考になれば幸いです。