私はモノを持ちたくない人です。所有より利用。レンタルできるものはなるべく買わない。

家を買うとしても老後かな。現役時代は賃貸の予定。都内にいる限りは車も持たない。今のところレンタカーで十分。利用頻度が上がっても、先ずはカーシェアリングを検討したいです。

なるべくモノを持たずに身軽でいたいというのは、自分の価値観というより経済合理性に基づく(無意識の)判断なのかなって最近思うことがあります。

社会人1年目の時、両親に42型の薄型テレビをプレゼントしました。東芝のレグザで特に高機能モデルはなかったですが、それでも価格は23万円ほどしました。なるべく安い家電量販店を探し回っての値段です。

今、同じスペックのテレビを買うとしたらいくらでしょうか。10万円以下で買えるかもしれません。テレビの価格のグングン下がるのを見て、ちょっとげんなりしたのを覚えています。もう10年以上前のことですけどね。

半導体回路の集積密度が1年半~2年で2倍になる、というのは有名なムーアの法則です。この法則も限界にきているそうですが、今度は半導体は3D方向に進化しようとしているそうです。本でかじった程度なので、詳しいことは理解してませんが。

言いたいことは、テクノロジーの進化は私たちの想像以上に早いということです。何気なく過ごした今日1日の間にも、世界のラボで新たな発見が生まれています。

『2030年すべてが「加速」する世界に備えよ』という書籍を読みました。

著者は複数の画期的なテクノロジーの融合(コンバージェンスと呼んでいる)が起こることで、これからの10年で世の中は加速度的に変わっていくと言います。

テクノロジーとは具体的にはAI(人工知能)、AR(拡張現実)、VR(仮想現実)、ナノテクノロジー、バイオテクノロジー、ブロックチェーン、ロボティクス、3Dプリンターなどです。

なんかカッコつけて横文字を並べましたが、私はこれらのテクノロジーに全く精通していないし、何も説明できる能力はないですよ。ただ専門家の著者が言うに、これらの技術が同時進行で発展、融合することで、社会は大きく急速に進歩するとのことです。

何がどう変わるのか素人の私にはなかなか想像できないのですが、一つ思ったのは、こういう時代はなるべく所有しない方が得だなということです。

なぜなら、同じ価格ないしより安い価格で高機能な商品、サービスが生まれやすい土壌があるからです。

物の値段の基本は労働です。その製品を作るのにどれくらいの労働力を投入しているのか。つまり、原価はいくらかということです。

テクノロジーの進化は同じ労働力でより高品質、高機能な製品を生み出すことを可能にします。

その恩恵を消費者として最大限享受するためには、安易に現時点で最新のサービス(製品)を所有するのではなく、都度最新のサービス(製品)をお金を払って利用した方がいいです。逆に機能がさほど進歩しないと思われる領域では、所有を考えた方がお得かもしれません。

なんかふわっとした抽象論止まりで恐縮なのですが、変化の早い時代はモノをなるべく所有しない方が、経済合理的なことが多いんじゃないかなと思うのです。ライフスタイル、価値観どうこうというよりは。