以前、こんな記事を書きました。

今ペプシコ(PEP)に手を出すな!

当時ペプシコの株価は好調で130ドル弱でした。確かに業績は好調ですが、PER23倍は高過ぎるだろうと思い、今ペプシコ株を買うのは止めた方がいいと思い記事を書きました。しかし、当時の私の意見は間違いだったようです。

以降もペプシコの株価は堅調です。今日発表された第3四半期決算では売上高、EPSともに市場予想を上回り、株価は140ドルに届きそうな勢いです。タバコ株爆損のダメージを少しばかり癒してくれます。

すっごい当たり前のことを言いますが、EPSが上がればPERは下がります。アマゾンが高PERなのは、今後高いEPS成長を達成できると期待されているからです。

EPSとは一株当たり純利益です。「純利益÷発行済み株式数」で算出されます。EPSは純利益増加だけでなく株数減少でも増加します。ペプシコのように毎年のフリーCFが安定している企業は、継続的に自社株を買い戻すことができ、それが地味にEPSを押し上げます。結果としてDPS(一株当たり配当)も株価も上がります。

安定してキャッシュを稼ぐことができる広い経済的壕を持つ企業を選ぶことの重要性がここにあります。事業が安定している企業は派手な成長はなくEPS成長も鈍いと思われがちです。しかし、実際は潤沢なキャッシュを元手に自社株を買い戻すことでEPSは拡大を続けます。割高に見えるPERもペイできる可能性が高いです。

『株式投資の未来』を読むと、高リターンの銘柄は高PERディフェンシブ銘柄に偏っていたことがわかります。その傾向は21世紀も変わらないのではと推測しています。ディフェンシブ銘柄は生活必需品企業に限りません。たとえば、ビザやマイクロソフトはもはやディフェンシブ銘柄と定義してよいだろうと勝手に思っています。両企業とも私たちの生活に必要不可欠なサービスを提供しています。