S&P500 High Dividend Index(S&P500高配当指数)という指標があります。S&P500構成銘柄の中から、配当利回り上位80種を均等に配分したインデックスです(完全に均等ではないが)。

S&P500は米国の主要大企業を寄せ集めたメジャーな株式指標です。大企業の中から高配当銘柄を選んでいる点は安心できます。また各銘柄を均等配分しているという点は、他のインデックスにはあまり見られない面白い特徴です。

この高配当インデックスに連動する唯一のETFが[SPYD]です。

 SPYD紹介

概要

S&P500 High Dividend Indexに連動。

対象国

米国企業のみ

経費率

0.07%

組入銘柄数

79銘柄

上位構成銘柄

上位構成銘柄は以下の通り。

ティッカー 銘柄名 比率
PFE ファイザー 1.5%
AES AES 1.5%
PG プロクター&ギャンブル 1.5%
O リアルティ・インカム 1.5%
UDR UDR 1.5%
WELL ウェルタワー 1.4%
CAH カーディナル・ヘルス 1.4%
PNW ピクナル・ウェスト・キャピタル 1.4%
AIV アパートメント・インベストメント・アンド・マネジメント 1.4%
WEC WECエナジー・グループ 1.4%
AEP アメリカン・エレクトリック・パワー 1.4%
VZ ベライゾン・コミュニケーションズ 1.4%
HCP HCP 1.4%
DUK デューク・エナジー 1.4%
HRB H&Rブロック 1.4%
FE ファースト・エナジー 1.4%
DTE DTEエナジー 1.4%
EXC エクセロン 1.4%
ETR エンタジー 1.4%
XRX ゼロックス 1.4%
SPG サイモン・プロパティー・グループ 1.4%
VTR ベンタス 1.4%
KO コカ・コーラ 1.4%
LB エル・ブランズ 1.4%
PPL PPLコーポレーション 1.4%
PEG パブリック・サービス・エンタープライズ 1.4%
IPG IPGフォトニクス 1.4%
GRMN ガーミン 1.4%
KMB キンバリー・クラーク 1.3%
MAA ミッド・アメリカン・アパートメント・コミュニティーズ 1.3%
D ドミニオン・リソーシズ 1.3%
CCI クラウン・キャッスル・インターナショナル 1.3%
HP ヘルマリック・アンド・ペイン 1.3%
REG リージェンシー・センターズ 1.3%
ED コンソリデーテッド・エジソン 1.3%
PM フィリップモリス・インターナショナル 1.3%
EXR エクストラ・スペース・ストレージ 1.3%
ABBV アッヴィ 1.3%
CNP センターポイント・エナジー 1.3%
DLR デジタル・リアリティ・トラスト 1.3%

上位10社構成割合:15%
上位40社構成割合:55%

産業構成割合



分配金利回り

4.1%

過去3年のトータルリターン

年率+13.6%

  不動産と公益事業がメイン

構成銘柄をざっと見ての正直な感想は「あれ、知らない銘柄が多いな」ということです。まあ、普段大型銘柄しか見てないからそうなるのですが。馴染みのある銘柄としては、ファイザーやフィリップモリス、コカ・コーラなどがあります。

不動産投資信託(REIT)と公益事業が多いのが特徴。両セクター合わせてSPYDの半分弱になります。それ以外は一般消費財、生活必需品、ヘルスケア、金融、エネルギー、テクノロジーと満遍なく含まれています。

分配金利回りは4.1%とかなり高いです。株式型の高配当ETFの利回りは高くても3%台半ばです。4%台の利回りはなかなか見ませんね。REIT中心な資産構成が利回りを押し上げていると思われます。公益セクターも利回りは高めです。

経費率は0.07%とかなり安いです。S&P500ETFと遜色ないレベル。

不動産と公益事業が多いので、金利上昇には弱い性質があると言えそうです。一方で、事業内容がディフェンシブなためリセッション時でも株価は底堅く推移してくれそうです。

同じ高配当ETFであるVYMやHDVとは、かなり毛色の違う面白いETFです。個別銘柄としてはあまり食指が伸びない銘柄(というかウォッチしていない銘柄)が多く含まれていて、高い分散効果が望めそうです。個別株と組み合わせて保有するのが良さそうかな。

今のところ[SPYD]に投資する予定はありません。というのも、私は不動産より株式の方が好みだからです。あと公益事業セクターにもそれほど積極的に投資するつもりもありません。ウン億円の資産が形成できて、あとはインカムだけでええやって思える時が来たら、SPYDのお世話になるかもしれません。ハイ・インカムは魅力です。